SIG ターミノロジー部会

創設の趣旨
 科学技術やビジネスの分野では、情報交換に専門用語が欠かせません。日常言語と異なるところは、用語がもつ概念を文章化したもの、すなわち定義が必須であることです。日本語では狭い専門分野ごとに用語規格や用語集が整備されていますが、学際間、さらに複数の言語間では用語の言い換えはできても定義の調和はかならずしも十分ではありません。世界的規模での情報流通がますます増大する現在、定義のずれにもとづく専門用語の誤用、誤解は、相互に大きな不信をもたらすことは必至です。
情報科学技術協会はかねてから専門用語に関する学術的、実務的な取り組みに関わり、その成果を国内外の会合で報告し、また専門用語に関する国内規格および国際規格の制定に寄与してまいりました。ここ数年来、言語を資源の一つととらえ、この観点から国際標準化を進める動きが活発になり、その対応のためにも専門用語の理論および実際についてあらためて基礎から勉強する必要にせまられました。そこで、同じ意識をもつ会員にはかり、SIGの一つとして「ターミノロジー部会」を設立することといたしました。
この5月から隔月で会合をもち、当面の課題としては、現在審議中のターミノロジー国際規格案を取り上げて、その内容が日本に及ぼす影響などを研究することを予定しております。さらに、早い機会に専門用語に関する調査研究を開始したいと思っております。情報活動のなかでもっとも基本に位置づけられる専門用語に関心をもっていただくよい機会となりますので、皆様の積極的なご参加を望みます。


開催:隔月
年会費:5,000円
コアパースン:長田孝治