情報検索基礎能力試験
情報検索応用能力試験1級・2級

2003年度 解答例

 「東海サーチャー会」が作成した解答例は、会のホームページに掲載して多くの方の参考とさせて頂きました。 しかしながら「東海サーチャー会」は2006年9月末で会を解散することになり、ホームページをクローズすることになりました。

 この解答例は多くの方の参考になっておりますので、「旧東海サーチャー会」のご好意により、INFOSTAのホームページに掲載をさせて頂き、引き続き利用をさせて頂くことになりました。なお、この解答例はINFOSTAの解答ではありませんのでご了承下さい。また、INFOSTAへのお問い合わせはご遠慮ください。

 長年にわたる解答例掲載につきまして、「旧東海サーチャー会」の幹事、解答例作成者および事務局に感謝する次第です。

利用にあたっては、閲覧、プリント等、フリーにご利用下さい。 



 情報検索基礎能力試験 解答例
 
情報検索応用能力試験 2級解答例
 ◆情報検索応用能力試験 1級解答例   
     ・総合  ・ビジネス  ・特許  ・ライフサイエンス  ・化学




情報検索基礎能力試験
 
2003年度【解答例】



<共通問題>
問1  (A)5 (B)2 (C)4 (D)3
問2  (A)7 (B)1 (C)2 (D)3 (E)4
問3  (A)6 (B)8 (C)3 (D)1 (E)4
問4  (A)4 (B)1 (C)3 (D)10 (E)11 (F)6
問5  (A)2 (B)1 (C)2 (D)1 (E)2 (F)1
問6  (A)○ (B)× (C)○ (D)×
問7  (A)6 (B)5 (C)1 (D)4 (E)3
問8  (A)9 (B)7 (C)12 (D)3 (E)4 (F)2
問9  (A)○ (B)× (C)× (D)○
問10 (A)9 (B)6 (C)2 (D)7 (E)4
問11 (A)○ (B)× (C)× (D)× (E)×
問12 (A)2 (B)1 (C)5 (D)4 (E)3

<選択問題:Aコース>
問13 (A)7 (B)2 (C)5 (D)4
問14 (A)○ (B)○ (C)× (D)× (E)○ (F)○
問15 (A)5 (B)7 (C)3 (D)1 (E)9
問16 (A)6 (B)8 (C)7 (D)1 (E)4
問17 (A)6 (B)1 (C)4 (D)7 (E)3 (F)5
問18 (A)× (B)× (C)× (D)×

<選択問題:Bコース>
問13 (A)1 (B)5 (C)4 (D)3
問14 (A)○ (B)× (C)○ (D)× (E)○ (F)×
問15 (A)2 (B)4 (C)9 (D)8 (E)11
問16 (A)6 (B)4 (C)1 (D)3 (E)2
問17 (A)× (B)○ (C)○ (D)○ (E)×
問18 (A)6 (B)4 (C)9 (D)1 (E)7




情報検索応用能力試験 2級
 
2003年度【解答例】



<前半>
問1 (A)○ (B)× (C)× (D)○ (E)○ (F)× (G)○ (H)× (I)× (J)○
問2 (A)18 (B)3 (C)12 (D)5 (E)16 (F)20 (G)13 (H)19 (I)10 (J)9
問3 (A)4 (B)11 (C)14 (D)3 (E)10
問4 (A)12 (B)6 (C)9 (D)13 (E)2 (F)4
問5 (A)10 (B)13 (C)11 (D)17 (E)22 (F)18 (G)5 (H)4 (I)7 (J)8
問6 (A)5 (B)2 (C)2 (D)2 (E)1 (F)2 (G)2 (H)1 (I)2 (J)3
問7 (A)7 (B)15 (C)13 (D)17 (E)4 (F)2 (G)3 (H)5 (I)14 (J)18
問8 (A)24 (B)(C)6,8 (D)27 (E)1 (F)(G)(H)9,13,15 (I)19 (J)21
問9 (ア)17 (イ)23 (ウ)2 (エ)11 (オ)5 (カ)16 (キ)14 (ク)22
問10 @GJLM
問11 (1)A (2)B (3)A (4)B (5)D (6)D (7)C (8)C (9)A (10)A
問12 (A)1 (B)2 (C)4 (D)5 (E)3 (F)1 (G)5



<後半>
問13
@
・どのような情報が必要であるか(文献,特許,新聞,ファクト情報等)

・背景情報(何のために使用するか)

・網羅性(漏れのないように網羅性が必要か,あるいは研究の参考にする2,3の文献だけでよいのか)

・関連情報はあるか(手かがりとなる文献,特許等の参考資料)

・検索語(技術用語,同義語,関連語をあげてもらう)

・緊急性
その他、予算、原報(1次資料)の必要性、制限(言語,期間,資料種類)なども挙げられる。

A
・研究内容が極秘である場合

・他の研究者に自分の研究内容を知られたくない場合

・依頼者自身が何を調査すればよいか明確でない場合



問14
・テレビCMで見聞きしている略称や呼称が正式な社名ではなかった(NEC、ニチデン→日本電気)。

・そのDBの収録範囲外であった(外資系企業は収録されていない、上場企業のみなど会社規模により収録が制限されている)。

・最近、M&Aあるいは事業統合などで社名が変わった(DBの更新が遅れている)。

・最近設立されたベンチャー企業のため、まだDBに収録されていない。

・株式会社、(株)、有限会社、(有)などの法人名は省略する必要があった。

・ピリオド、カンマ、スペースなどは除く必要があった。

・長音(ー)の扱いを間違えた(マイナス記号を使用した、あるいは「オー」とすべきところを 「オウ」、「オオ」とした)。

・英数はカナ読みにする必要があった。

・カナの小文字(拗音、促音)は大文字で入力する必要があった。

・全角カナで入力すべきところを半角カナにした。

 (注)データベース、検索システムによってルールが異なるので、上記全てが該当するとは限らない。



問15−1
テーマ:「ラン(Orchid)の繁栄をもたらした生態戦略」に関する書誌の作成につき記述する 
(1)作成の狙い:書誌の作成とは、一言で言えば、文献を集めて、記録して、並べて、出版して利用するものである。
  テーマに対して適合性、統一性、正確、再現性があり使い易い書誌にしたい。

(2)書誌作成手順とそのポイント

@テーマの検索主題を定め、テーマの内容、調査範囲を明確にする。
・「ラン」の「生態」みならず「昆虫」や「菌」との共生、「交配」、「遺伝子」や「DNA」の分野にまたがるテーマであり、20世紀になってから先進国で研究されてきた。

A対象とする文献の種類、一次資料の種類、調査期間・発行年代、発行国、言語、所蔵先等を決める。

・このテーマの場合は、データベース検索可能な年代にまで遡り、海外の文献も重視する。一次資料は、図書、雑誌、研究調査報告書、会議資料、学位論文を対象とする。二次資料は 、総説、目録、先行して作られた書誌、 「書誌の書誌」はすべて利用し、作業を効率化し労力を省く。総説や先行書誌から得られるキーワードや分類は後の調査に有用なものとなる。

B文献調査をAの範囲で行い、情報を収集する。この段階では、検索主題と調査範囲に基 づき検索戦略を作り、文献データベースを使い適合性と、再現性の確保に努める。

・「ラン」と(「昆虫」や「菌」との共生、「交配」、「遺伝子」や「DNA」)との論理積の概念で予 備検索し、見出し語、分類、キーワードを選び直し、検索戦略を精緻化する。また、Indexファイルの検索により最適なデータベースを見つける。

・本検索では調査期間に渡って科学技術文献ファイルを中心に情報検索を行う。

・再調査・重複調査を避けるためには検索式を記録しておくことが大事である。

C収集した文献の記録:文献は実物で内容を確認することが原則である。テーマの主題への整合性やずれの評価を行う。先行して作られた書誌の誤記を発見することもある。また、より使いやすくするために、書誌に注釈や解説を加える。

D書誌の構成と配列を決める:書誌を活用する上で、主題の特徴、文献の量にふさわしい構成にする。一般的には、本文と索引で構成するが、主題分野の慣例的な分類法に従うほうがよい。本文の配列は分類順、年代順、五十音順、アルファベット順などを利用目的に沿って考慮する。索引は、言語を考慮する。

・このテーマでは私は、構成はランの戦略で分けた大分類ごとに、ランの科・属の中分類で分けたい。

・索引は、慣例によりアルファベットの学名順にした索引と、学名以外のキーワードから成るアルファベットと日本語の索引とを作りたい。

E参照した書誌一覧、収容雑誌一覧を付加する



問15−2
 いずれもディレクトリ(カテゴリ)検索とロボット型検索の併用型である(2003.11時点)。
(1)goo
ロボット検索はgooを、ディレクトリ検索はgooロボットで収集したサイトの内容を自動的に分類する「ロボット型ディレクトリ」を搭載する。「サイト検索」と従来のロボットサーチ(ページ検索)の切り替えサーチが可能。ロボットの検索結果はサイトのトップページ又は最も適合するページのみ表示する。被リンク数によるスコアリングも行う。提携によりGoogleエンジンに切り替わっても、独自の日本語処理をしており、漢字とひらがなの違いや送り仮名などが考慮されて結果を表示でき、ホームページからは、辞書検索、画像検索、企業情報検索などがアイコンで表示され分かりやすい。具体的には、日本語のレファレンスツールの特徴を活かし、日経誌の検索などビジネス情報検索が有用。

(2)All About Japan
ディレクトリ検索は独自ディレクトリを、ロボット検索はGoogleにデータベース化されていれば反映される。ディレクトリは分野ごとのガイドをしっかりナビゲーションしており、その分野の厳選リンク集としているのが特徴。適合性の高い情報が簡単に得られる。17ジャンルとその下に更に細かく約280のサブジャンルが設けられており、ガイドによりそのサブジャンルが編集される。検索では、ガイドおすすめサイト、カテゴリ内検索結果の順に表示。そしてGoogleに引き継がれる。ホームページ左段にある「All Aboutインデックス」の中から、興味のある「チャネル(分野)」をクリックすると「チャネルトップページ」へ飛ぶ。チャネルトップページには、「ガイドサイトインデックス」というコーナーがあって、そのチャネルに属している「ガイドサイト」を表示する。その中から知りたい・欲しい情報を探し、簡単に検索することができる。キーワードがはっきりせず、何か面白いものはないかな、と言う時や、なるべく良質な情報だけ見たいと言う時に使うと良い。

(3)Infoseek サーチプラス
Infoseek はGoogleのエンジンをメインに従来のInfoseekエンジンと併用。5種類のウェブ検索切り替えメニュー(サーチ・サーチplus・動画・画像・音声)により、効率の良いウェブ検索が可能。サーチエンジン切り替えボタンで、キーワードをGoogleまたはinfoseekのどちらで検索するか選択できる。「サーチプラス」で検索すれば.infoseekデータが反映されInfoseek検索になる。ロボット検索はInfoseek、ディレクトリ検索は独自ディレクトリ、検索結果はサイト毎に最も適合するページを表示し、その他のページは集約される。
検索ジャンルの選択:ある情報や分野に特化した情報を、検索ボックスの下部にあるボタンメニューから検索できる。ノーヒットの場合「絞込検索」を使っている場合は、「あいまい検索」も有効。
英和、和英、国語辞典機能:入力されたキーワードを、三省堂「EXCEED英和辞典」「大辞林」から検索できる。
楽天との合併によりインフォシークショッピングに登録されている商品の情報を検索できる。また、インフォシークのオークションに出品されている商品の中から、キーワードを含む商品を検索できる。
買い物の他に、外貨計算機・辞書・翻訳等ビジネス向けのサービスも充実している。

(4)メッチャ検索エンジン
複数の検索エンジン(Alta Vista、Excite、Fast Search、Fresheye、Goo、Infoseek、Nexearch、Verno、Yahoo)に対して並行して一気に検索し、統合した結果を統合して表示する統合型メタ検索エンジンである。検索語に入力された単語は、そのまま各検索エンジンに送られる。したがってAND検索になるかOR検索になるかは、各検索エンジンごとに異なる。検索方法を「中量/中速」とか「大量/低速」にすると、各検索エンジンからより多い結果を取ってくる。表示方法を「サイトごと」にすると便利。「ドメイン指定」にサイトを指定すると、そのサイト内のページだけを表示する。統合した結果が表示されるまでには、時間がかかり、遅い時は1分程度かかる。しおり機能があり、「しおりの表示」をクリックすれば、しおりのウィンドウが開く。しおりの編集画面を使いURLやタイトルを変更して登録できる。レファレンスツールとしては網羅性が高まること、しおり機能を使い繰り返し同じ主題を検索するのに便利という点があげられる。



問15−3
<要点>
・日経テレコン21あるいはG-Searchなどで新聞・雑誌記事のデータベースを検索する。

<方法>
・KWとして「産学連携」の他、共同研究、技術移転なども用いる。(A大学or B大学)and(産学連携 or 共同研究 or 技術移転)

・大学のHPで産学連携に関する情報を探し、具体的な提携企業名、研究内容などもKWとして用いる。

・定量的分析として、年度毎に件数の推移をグラフ化する。場合によっては、新聞(一般紙、専門紙)、雑誌ごとに分けて見る。

・定性的分析として、どの研究分野で活発に産学連携を行っているか、研究分野に分けて件数を見る。注目されている研究テーマや研究者が分かれば、それを中心に分析してもよい。



問15−4
1) 国内の大学医学部の教授,医学部附属病院の医師などの論文を検索する場合は,まず医中誌Webを利用する。医中誌Webは,国内医学文献の抄録誌として著名な「医学中央雑誌」のWeb版データベースであり,1983年以降のデータが検索可能である。また日本の医学発展のために作成されたものであるため,医学研究者や臨床医の方の文献を重点的に収録されているから,この設問のような検索の場合は,第一選択となる。

2) 具体的には,検索フィールドを著者名にして,そこに「渡辺剛 or 渡邊剛 or 渡邉剛」と入力する。渡邊の漢字については,間違って入力されている可能性も高いので,このようにいろいろなパターンで入力する。さらに,検索フィールドを所属機関名にして,「金沢」と入力して,これらの集合をANDする。医中誌Webでは自動的に中間一致の検索になるので,金沢と入力すれば,所属機関名の一部に金沢とあるものを検索できる。金沢大学医学部附属病院の標記がいろいろと変わっている可能性があるので,あまり厳密に限定しないほうが良く,ヒットしたレコードを見て,ノイズがありそうならさらに限定するという方法が望ましい。

3) 次に,JMEDPLUSを用いて医中誌Webではヒットしない国内医学文献を検索する。このデータベースにおいては,著者名と所属機関のペア検索(/AU.A)が便利なので,それを用いる。渡邊の漢字の異表記や,剛の読み方もタケシ,ツヨシ,ゴウと考え,下記の数種のパターンでExpandしてから,所属機関が適切なものを選択する。
E 渡邊剛/AU.A
E 渡辺剛/AU.A
E 渡邉剛/AU.A
E Watanabe G/AU.A
E Watanabe T/AU.A
なお、かっこを含む検索は、引用符で囲む必要がある。 
S "渡邊剛(金沢大医?)"/AU.A

4) さらに,欧文の文献を検索するために海外のライフサイエンス系データベースを用いる。網羅的に検索するためには,いろいろなデータベースをマルチファイル検索する必要がある。STN Internationalにおいて,MEDLINE, EMBASE, BIOSIS, LifeScience Collection, SCISearchに入り,著者名を下記のようにExpandする。
E Watanabe G/AU
E Watanaba T/AU
データベースによっては,名前の部分がイニシャルだけではなくフルで入っているものもあるので,イニシャルだけのものとフルで入っているものとを分けて集合を作っておく。まず,フルで入っているものの集合に,(Kanazawa(2A)Univ?)/CSを掛け合わせる(Univ.とKanazawaの位置が微妙なので,(w)より(2A)の方が好ましい)。イニシャルだけで入っているものについては,ノイズがかなりあるので,(Kanazawa(2A)Univ?)/CSを掛け合わせるだけでは,別人の論文がかなり混じってくるので,日本語のデータベースでヒットしたレコードから割り出した渡邊剛氏の専門分野に関係するキーワードを掛け合わせるべきである。
これらの集合をORして,Duplicate removeでレコードの重複除去をする。



問15−5
@オンライン検索システム STN(またはDIALOG)

AINPADOCとDWPIの比較
・収録国数は、INPADOCがDWPIよりも多い(INPADOC67ヶ国+5国際機関、DWPI39ヶ国+2国際機関)。

・収録期間は、INPADOCが全分野1968年以降であるのに対して、DWPIは国と分野によって収録開始が異なり、日本の全分野収録は1995年以降である(医薬分野は1963年以降、電気分野は1982年以降など)。

・技術内容の調査では、DWPI はIPC、タイトル(技術内容が反映されるよう付与されている)、抄録の他、ダウエント独自のコード(ダウエントクラス、会員用コードなど)を用いて詳細な調査が可能である(図面も収録されている)。一方、INPADOCはIPCとタイトル(発明の名称)しか検索できないため、詳細な調査は困難である。

B解決法
前記のように収録国数、期間、検索項目が異なるため、両者を併用することが好ましい。例えば、DWPI で検索した結果をINPADOCへクロスオーバーして、パテントファミリーを調べれば、DWPI に収録されていない国もINPADOCで確認できる。



問15−6
(1)
@使用したツール REGISTRY

A選択の理由
5900万件以上もの化合物を収録した化合物辞書ファイルであり、名称(完全名称だけでなく名称フラグメントでも検索可)、分子式などで検索ができ、構造図を表示することが可能。

B具体的な検索手順
1)構造式から分子式を作り、完全分子式(/MF)で検索する。

2)件数が少なければSAM形式(IDE形式の約半額で名称と構造図が出力できる)で出力する。

3)該当する構造図をもつレコードをIDE形式で出力、あるいはCAS登録番号をSELECTする。

C注意点
・件数が多い場合、名称フラグメントで限定する。SCAN形式(無料)で出力すると出力順がランダムではあるが名称と構造図が出力できる。

・検索語料が高いのでEXPANDしてから検索をする。

・完全分子式(/MF)で検索しないと、多成分物質もヒットしてしまう。



【参考】検索例
FILE REGISTRY
E C17H12CL2N4/MF
L1 53   S E3
>D SCAN 53件出力(無料)
       ・
       ・
L1 53 ANSWERS REGISTRY COPYRIGHT 2004 ACS on STN
IN 4H-[1,2,4]Triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine,8-chloro-6-(2-chlorophenyl)-1-methyl-
  (9CI)
MF ***C17 H12 Cl2 N4***
CI COM
     〔構造図省略〕
       ・
       ・
E BENZODIAZEPINE
L2 36568 S BENZODIAZEPINE
L3 10 S L1 AND L2
>D SAM 1- 10番目のレコードが探している物質
SEL 10 RN       10番目のレコードのCAS登録番号をSELECTする
D SEL E1
E1 1 28911-01-5/BI
IDE形式で出力するとCAS索引名以外の名称も出力される。
L3 ANSWER 10 OF 10 REGISTRY COPYRIGHT 2004 ACS on STN
RN 28911-01-5 REGISTRY
CN ***4H-[1,2,4]Triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine,
8-chloro-6-(2-chlorophenyl)-1-methyl- (9CI)***(CA INDEX NAME)
OTHER CA INDEX NAMES:
CN  ***4H-s-Triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine,8-chloro-6-(o-chlorophenyl)-1
     -methyl-(8CI)***
OTHER NAMES:
CN   ***8-Chloro-1-methyl-6-(o-chlorophenyl)-4H-s-triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine***
CN D II-18-2
CN Halcion
CN Novodorm
CN Songar
CN Triazolam
CN U 33030
FS 3D CONCORD
MF ***C17 H12 Cl2 N4***
           〔以下省略〕
(2)
@使用したツール CAplus、CASREACT、BEILSTEIN

A選択の理由
・CAS登録番号が検索に使える。

・CAplusは文献・特許情報を、CASREACTは有機化学反応情報を収録し、CAS登録番号を検索する際、それを生成物であると限定をすることができる。

・BEILSTEINは有機化合物、有機金属化合物の物性や合成・反応情報が物質単位で収録されている。

B具体的な検索手順
1)REGISTRYでCAS番号、もしくは名称から検索する。

2)CAplusへクロスオーバー検索する。L番号に接尾辞Pを付け、合成文献に限定する。

3)CASREACTに入り、L番号に生成物のロール(/PRO)を付けて検索する。

4)BEILSTEINに入り、FRXPRO形式(検索物質が生成物である反応)で合成情報を出力する。
C注意点
・CAplusの検索では、1966年以前のレコードに対して接尾辞が使用できない(試験当時)。

・1966年以前のCA抄録番号はカラム位置番号であるため、索引された物質が複数のレコードに収録される場合がある。

【参考】検索例
FILE REGISTRY
E HALCION
L1 1 S E3
FILE 'CAPLUS'
L2 23 S L1/P
FILE 'CASREACT'
L3 1 S L1/PRO
>D TI FHIT
FILE 'BEILSTEIN'
L4 1 S L1
>D FRXPRO



情報検索応用能力試験 1級  2003年度【解答例】



<共通問題>
問1
コンピュータウイルスをチェックし除去するワクチンソフトは、ウイルス定義ファイルとダウンロードファイルを比較してウイルスを検出するため、検知パターンが登録されていない新種のウイルスを検出することはできない。このため、ウイルス定義ファイルの更新は頻繁に行い、最新のウイルスにも対応できるよう心がけることが必要である。またブラウザソフト等にセキュリティホールがある場合もあるため、これを補修するセキュリティパッチも頻繁に実行することが必要である。

問2
(1)PRINTコマンドは検索結果やレコードを特定の住所に郵送、あるいは登録したSTNmailのIDまたはインターネットアドレスへ電子的に送付するために使用する。このコマンド使用するためには、PRINT、出力したい回答セットのL番号および送付方法を回答セットを作成したファイル中のプロンプト(=>)に入力する。送付オプションとして次が用意されている。
OFFLINE 特定の住所へ郵送される
EMAIL  ユーザのSTNmailのIDまたはインターネットアドレスへ送付される
もしコマンドだけを入力した場合は、必要な情報の入力が求められる。件数は5000件まで可能である。

(2)".INTERNET"を付けるとテキスト情報、付けないとリンク付きの電子メールが送付される。

(3)リンクの有効期間は90日間で、その間であれば何度でもダウンロードできる。


<専門問題:総合>
問3
@プレサーチインタビューで確認する事柄
・日本のアンデルセンと呼ばれている人がひとりとは限らないため、依頼者が知っている情報を聞き出す(分かっている人物名、賞の主催団体、主な作品、出身地等)。

A使用したツールとそのツールを選択した理由
(1)e-honの文学賞情報(http://www1.e-hon.ne.jp/content/sp_0030.html)
・トーハンのインターネット書店のサイト (取り扱い点数180万点、在庫点数50万点)で、各種の文学賞(約300)の情報を蓄積している。
・無料であり、文学賞に関しては幅広く収録されており、受賞者及び受賞作品リストを簡単に入手できる。

(2)賞の主催者の関連ページ
・財団法人日本青少年文化センター(http://www.seibun.or.jp/prize/)

・無料であり、賞の主催者であるため1)では入手できない賞についてもデータを収録している。

(3)賞の事典ファイル(PRIZE)
・日外アソシエーツが提供する国内約3000賞の概要と受賞の記録(受賞者20万人/10万件)で、幅広いジャンルの賞の情報、賞名、主催者、賞金、連絡先、受賞者などを収録している。

・有料の商用DBであるが、網羅的な検索が期待できる。

(4)インターネットのサーチエンジン(Google,goo,Yahooなど)
・広範囲に情報を収集できる。

B具体的な調査法方法と留意点
(1)日本のアンデルセンと呼ばれる人を特定する。
・Googleなどのサーチエンジンで「日本のアンデルセン」を検索する。(久留島武彦、巌谷小波、小川未明、浜田広介が「日本のアンデルセン」と呼ばれていることが分かった)

(2)その人の名前を冠した賞を特定する。(久留島武彦文化賞,巖谷小波文芸賞,小川未明文学賞,ひろすけ童話賞)

(3)賞の詳細、受賞者のプロフィール、受賞作品の内容を調査する。
・A(1)〜(4)を用いる。

・人物プロフィールについては、インターネット(人名録 KEY PERSON)、商用DB(日外アソシエーツWHO)も利用できる。

・本の内容については、インターネット(ブックポータル,Books.or.jp)、商用DB(日外アソシエーツBOOKPLUS)も利用できる。

問4
(1)サーチエンジンの利用
・google goo等を用いて研究員の氏名で検索する。インターネット上にプロフィールデータが公開されている場合がある  。

(2)文献DB・特許DBの利用
・研究員であるので論文発表や特許出願の可能性があるため、JOIS(著者名検索)、PATOLIS(発明者検索)を用いる(IPDL、WPI、esp@snetなども利用できる)。

・同姓同名の研究者が存在する可能性があるため、研究分野や所属学会などできる限りの周辺情報を得ておく。状況によっては地域、年齢なども人物の特定に役立つ可能性がある。出身大学や所属学会がわかればその名簿なども調査する。

・所属機関を限定しないことで、研究員が移籍している場合、他の機関での研究や学生時代の研究などを、抽出できる可能性がある。また所属学会等を推定できる可能性もある。

(3)新聞データベースの利用
・注目される研究成果を挙げていれば新聞に取り上げられる可能性もあるため、日経テレコン21を用いて新聞記事を検索する。

・新聞横断検索で全国紙、地方紙、専門紙すべてを検索する。

(4)人物データベースの利用
・日外アソシエーツのWHO、日経Who's Whoなどを用いる。

・日外WHOは40万人以上のプロフィール情報を収録している。

・役員クラスであれば日経Who's Whoに収録されている。

・インターネット上の無料人物情報サイトとしては、「人名録KEY PERSON」「People Chase」
 (http://www.php.co.jp/fun/people/index.html)が利用できる。



<専門問題:ビジネス>
問3
日本市場での例を記述するが、海外市場においても同様の方法である。日本市場全体の市場規模が既知の場合に、地域別人口総計データを組み合わせて地域別市場規模を推定する方法を示す。

(1)どのようなデータがあればよいか
@日本における商品の種類ごと(生理用タンポン、生理用ナプキン)の出荷枚数と、

Aその年の女性人口、特に生理用品を使用する年代の女性人口。

B市場規模を推定する年の地域(都道府県)別の女性人口、特に生理用品を使用する年代の女性人口。

(2)それらのデータを得るツール
・商品の種類ごとの生産統計(または出荷枚数)@は、その商品が属する工業会が公開しているので、インターネットのホームページから入手する。生理用品の場合は、日本衛生材料工業連合会のホームページに掲載されている。
または、厚生労働省薬事工業生産動態統計から生理用ナプキンと生理用タンポンの生産統計もインターネットで入手できる。

・商品の生産統計に対応したその年の女性人口、特に生理用品を使用する年代の女性人口データAは、総務省統計局のデータをインターネットで検索する。

・地域(都道府県)別の生理用品を使用する年代の女性人口Bは、総務省統計局が公開する「都道府県,男女,年齢5歳階級別人口−総人口、又は都道府県,男女,年齢3区分(15〜65歳)別人口−総人口」をインターネットから入手する。
(3)市場規模の推計方法:

・女性一人あたりの商品別年間平均消費量(@をAで割った比)を都道府県別対象年代の女性人口に乗算する。
  <2003年の愛知県の市場規模の推計例>
  対象人口を仮に10歳〜54歳とする。
  2003年3月の10歳〜54歳の女性の総人口は3、629万人、
 愛知県の女性人口は2、077千人として、
          生産量 消費量/人年 愛知の市場規模
 生理用ナプキン 7,997百万枚  220.4枚    457百万枚
 生理用タンポン  386      10.6     22百万枚
   (合計)    8,383     231.0    480百万枚

問4
(1)調査を開始するに際しての注意点と考えられる方法
@使用する最適なデータベースを決めるための情報を入手する。具体的には、企業概要、財務情報、信用情報、親会 社・子会社関係、製品情報なのか、などをヒアリングにより絞り込む。

AA社の社名の英語綴りを確認する。略称もあわせて確認する。また、同名の企業が存在することがあり、適合性を高めるために、企業の所在地、電話番号、URL、経営者の氏名、業種、製品名などの情報入手する。具体的には、インターネットのWebサイトを検索して確認する。また、商用データベースを予備検索して確認する。

B検索精度を上げるために、調査内容を具体的に絞り込んで、検索主題のキーワードを確認し検索戦略をたてる。検索主題とその論理式を明確にする。調査期間も決める。

(2)調査の要点と検索方法
@インターネットからA社のホームページを検索し、予備情報を入手する。

A検索戦略に基づき検索式を作り、商用データベースのINDEXファイルを使い予備検索する。具体的には、DialogのDialIndexを活用する。SFカテゴリー(クラスター)はALL Businessを選ぶ。同名企業のノイズを除去し適合性を上げるために国名、会社所在地、期間の論理積をとる。収録ファイル一覧から調査目的に適合するファイルを選択して検索する。台湾の企業情報一般ならばDialogのAsian Pacificなどを選択する。


<専門問題:特許>
問3
(A)2001年3月15日 (B)A (C)63245 (D)再 (E)2001年1月2日
(F)Provisional Patent制度とは、低額で早期な出願を可能にすることを目的とした特許仮出願制度のこと。発明の内容を記載した書類および図面を提出する必要があるが、クレームの添付は不要である。仮出願は1年で取り下げたものとされるので、その間に通常の出願を行うことができる(特許性の判断は仮出願の日を基準に、存続期間は通常の出願日から起算されるというメリットがある)。また資金調達を目的として利用する場合もある。

問4
(1) 
・日本特許(対応特許)の収録タイムラグ(6週間)のため。

・国内優先が利用されている場合は、公開公報の発行が遅れる(通常20ヶ月後くらい)。

・日本出願が(出願から1年3カ月前までに)取り下げられていれば公開されない。

(2)米国では出願人は発明者に限られ、企業等は譲受人(assignee)としての地位を有することしかできないため。

(3)Designated Statesとは、PCT国際特許出願やヨーロッパ特許出願において、出願人が権利取得を希望する指定国のこと。PCT国際出願では、所定の受理官庁に出願すれば、複数の指定国(PCT加盟国)に同時に出願したものとして扱われる。ヨーロッパ特許出願も、ヨーロッパ特許庁に出願すれば、指定国(EPC加盟国)に同時に出願したものとして扱われる。


<専門問題:ライフサイエンス>
問3
(1)「明日の新薬」に構造式が記載されてなかったということなので,まず他の開発医薬品系データベースで構造式が載っていないかどうか調べる。Pharmaprojects, IDdb, Prous Integrity, IMS R&D Focus, ADIS R&D Insightを調べる。「明日の新薬」に構造式がなくても構造式が載っている確率の高いのは,Pharmaprojects, IDdb, Prous Integrityである。しかし,Phase Iという段階であるので,これらのすべてにおいて構造式が載っていない可能性もある。

(2)前記1の検索で構造式が見つかった場合については,その合成方法が載っているのは,おそらく特許である。1のデータベースのレコードには,対応する特許が記載されているはずなので,その特許の明細書を見れば合成方法はわかると考えられる。さらに詳細に調べたい場合は,STN InternationalのRegistryファイルにて見つかった化合物の構造式から検索して,CAPlusファイルでその合成文献を調べる。明日の新薬で構造式が載っていない段階では,RegistryファイルでABC 1234/CNで検索してもヒットしないので,必ず構造式検索する。構造式の完全一致でヒットしない場合は,置換基のバリエーションを考えて部分構造検索し,CAPLusでその合成文献を取る(多すぎればA社の文献に絞る)。

(3)1の検索で構造式が見つからなかった場合,Derwent World Drug Alert (DWDA)を調べる。このデータベースでは,学会のポスターセッションで公開された構造式なども積極的に収録しているため,見つかることもある。ここで見つかった構造式について,2と同様にRegistyファイルで構造検索→CAPlusファイルで合成文献検索を実施する。

(4)上記のいずれにおいても構造式が見つからなかった場合については,あくまで構造式の類推ということしか出来ない。その一つの方法として,CAPlusファイルにおいて,A社の特許で,ABC-1234の作用機序を謳ったものを検索する。開発医薬品系データベースのレコードの中で,この化合物の特徴となる情報(たとえば,骨格であるとか低分子であるとか何個環があるとか)があればキーワードとして入力して絞り込む。そこで絞り込まれた特許の明細書を見ることによって,ABC-1234の可能性のある化合物の構造式とその合成法に関する情報を収集することができる。

(5)Expert Opinion系の雑誌など,開発医薬品の作用機序に関するレビュー的な記事を載せているものの中で,構造式が記載されていることもある。したがって,広くライフサイエンス系のデータベースにおいて,その作用機序に関するレビュー文献を検索し,その原著を見ることにより,構造式を知ることが出来る可能性もある。

【ポイント】
おそらくこの場合,ABC-1234の確実な構造式はわからない可能性も高いと思われる。またCAS Registryファイルにおいて,開発品コードで検索してヒットするような化合物であれば,「明日の新薬」にも構造式が入っているはずである。したがって、Registryで名前/CNはヒットしないので,構造検索する必要がある。

問4
(1)
@MedlinePlusのHealth Topic、WHOのホームページ

A国際的に対処しなければならない重大な感染症に関しては、WHO, MedlinePlusのHealth Topicは,個々の文献を収集するのではなく,モノグラフや統計資料などを閲覧できる。

B[NLMのホームページ]-[MedlinePlus]-[Health Topic]より、SARSを選択。
[WHOのホームページ]より、検索ボックスにSARSと入れる。
(http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/severeacuterespiratorysyndrome .html)

(2)
NCBIのEntrez(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi)でPubMEDを用いる。Entrez-PubMedは,世界で最も有名なライフサイエンス系データベースであるMEDLINEを無料で提供するシステムで,非常に検索しやすいシステムであるからこれを第一選択とする。

統制キーワードであるMESHを検索するため,MESH Databaseの仕組みを用いて,SARSに対応するMESHを調べる。対応するMESHを選びそれで検索し,Limit機能を用いて,Humanに限定する。理論的にはこれで臨床文献に限定できることになるが,実際には件数が多く,あまりに多岐多様なレコードが出てくる。したがって,欲しいものがワクチンや治療薬の臨床試験であれば,Clinical Trialsを掛けたり,実際の治療の論文であれば,さきほどのMESHの画面でSubheadingにDrug TherapyやTherapyを選べばよい。症例報告的なものであれば,patient*という言葉が効果的な場合も多い。
漠然と臨床文献ということであれば,Limit機能のところで,Humanだけでなく,Reviewに限定することもできる。従って,どういうものが欲しいか,もう少し明確にすることも重要である。

【参考】
・MeSH…"Severe Acute Respiratory Syndrome","SARS Virus"
・1級の試験であるので、自分の意見も入れた方が好ましい。

(3)
核酸配列,タンパク質配列について,広範囲な収録を誇り,また無料で提供されているので,第一選択として,NCBIのEntrezを利用する。
NCBIのEntrez(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi)に入り,左のSearchボックスのプルダウンから,核酸配列を探すときはNucleotideを,タンパク質配列を探すときはProteinを選んで,右の検索語入力ボックスに入力することにより検索を行う。
これらのデータベースにおいては,MESHは使えないので,下記の検索式で検索する。
#1 SARS AND respirat*
#2 "severe acute respiratory syndrome"
#3 #1 OR #2
#1については,単純にSARSと入力するだけではノイズばかりで本当に欲しいものにたどり着けないので,呼吸器系である限定を掛ける(*は前方一致)。
#2については,これらの語が隣接する限定として" "を利用している。

【参考】
・フリーワードでの検索の場合,単にSARSと入力すると,多数のノイズを拾ってきて,本当に欲しいものを探し当てるのが困難である。実際SARSと入力するだけでは,1000件以上ヒットしたが,ノイズだらけであった。解答例に記した検索を行うと,60件程度でノイズも少ない。
・Entrezの中に,PubMed, Nucleotide, Proteinなどのデータベースがある。


<専門問題:化学>
問3
(1)
1.分子式が同じ物質の場合:ベンゼン環の置換基の位置 o-,p-,m-光学異性体など
2.塩類の場合
3.総称名称で登録されている場合

(2)
1.STNのCHEMLIST
規制情報を収録し、各国の既存化学物質台帳情報が検索できる。
化審法番号はENCSというコードで示される。
収録物質の大部分にCAS番号を付与。

2.JOISのJCHEM(JST化合物辞書名称ファイル)
化学物質の商品名、治験番号、体系名、日化辞番号、CAS番号、分子式、法規制番号を収録。

3.独立行政法人「製品評価技術基盤機構」の化学物質総合情報提供システム(CHRIP) (http://www.safe.nite.go.jp/japan/db.html)
CAS番号、物質名称(部分一致可)、化審法官報公示整理番号(MITI番号)、EINECSから検索でき、物理化学性状情報、毒性情報も収録されている。

(3)STNのCHEMLISTで化審法番号から物質名称、CAS番号を調べる。

【ポイント】
ヒットしたレコードの出力にCAS番号がない場合、その物質は総称名称で化審法に登録されている。化審法番号の後ろにXをつけて検索すれば、その総称名称に相当する物質を検索することが可能である。

【検索例】
FILE CHEMLIST
=> S 2-3267/RLN
L1 1 2-3267/RLN
=> D
L1 ANSWER 1 of 1 CHEMLIST COPYRIGHT (C) 2004 ACS on STN
AN 182212 CHEMLIST
CN Alkyl(C=6,7)acrylate (ENCS, ASIA-PAC) <−−総称名称
FS ASIA-PACIFIC: ASIA-PAC; JAPAN: ENCS
CBI Public
RLN ENCS No.: ***2-3267***
INV On ENCS
Japanese Gazette. Contained within class: Low Molecular Chain-like
Organic Compounds.
On ASIA-PAC
FA RLN Regulatory List Number
INV Inventory Status
JDATA Supplemental Data from the Japanese ENCS
=> S 2-3267X/RLN
L2 9 2-3267X/RLN  <−−9件ヒット
=> D 1
L2 ANSWER 1 of 9 CHEMLIST COPYRIGHT (C) 2004 ACS on STN
AN 196005 CHEMLIST
RN 3953-31-9
CN 2-Propenoic acid, 1-ethylpentyl ester (ENCS, ASIA-PAC)
Acrylic acid, 1-ethylpentyl ester
FS ASIA-PACIFIC: ASIA-PAC; JAPAN: ENCS
CBI Public
RLN ENCS No.: ***2-3267X***
INV On ENCS
Unlisted chemical name. For ENCS chemical class or category name,
refer to ENCS No. 2-3267.
On ASIA-PAC
FA RN CAS Registry Number
RLN Regulatory List Number
INV Inventory Status

【参考文献】CHEMLISTについて
社団法人 化学情報協会 ONLINE TOPICS Vol.13 No.6 CAS FILES Q&A
(http://www.jaici.or.jp/faq/db_11.pdf)
社団法人 化学情報協会 ONLINE TOPICS Vol.14 No.6 CAS FILES Q&A

【補足】
JETOCの発行するCD-ROMや化学工業日報社発行の「化審法化学物質(ENCS)検索ガイド」でも調べられる。


問4
(1)
@STNのREGISRTYファイル

A化合物辞書ファイルであり、5900万件以上の化合物を収録し、構造検索が可能。
 化学分野の特許の実施例、特許請求範囲に記載されている特定化合物はこのファイルに収録される。

B置換基を含むものも含めて部分構造検索(SSS)を行う。先ずサンプル検索(フルファイルの5%でテスト検索)で構造が正しいかどうか確認する。全ファイルの予測(FULL FILE PROJECTIONS)がCOMPLETEになっていれば完全一致構造検索(EXA)を行う。
 特許請求範囲のマルクーシュ構造に含まれるが実施例にはない化合物を検索できないことを留意する必要がある。

(2)
STNのMARPATファイルで構造検索を行う。
MARPATファイルは、CAファイルに収録された特許の特許請求範囲または発明の詳細な説明中に記載されているマルクーシュ構造を、書誌情報、抄録、索引とともに収録している。REGISTRYファイルとCAplus(CA)ファイルの特許検索を補完する関係にあり、物質の新規性調査に不可欠である。


【補足】
STNでは物質の新規性調査に有効な特別な機能を付加したCASLINKファイルクラスターを提供している。これには、REGISTRY、MARPATprev、MARPAT、CAplusファイルが含まれている。

【参考文献
社団法人 化学情報協会 ONLINE TOPICS Vol.13 No.3 CAS FILES Q&A
(http://www.jaici.or.jp/faq/db_14.pdf


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