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目次前回 < > 次回 第 270 回化学分科会開催報告
日時 2005 年 10 月 11 日 (火) 14:00-17:00
場所 (株) ダイヤリサーチマーテック本社 会議室

配布資料

  1. 化学物質の分類及び表示に関する世界調和システム (GHS) について
  2. 規制対象物質の GHS に基づく危険有害性分類事業の概要(経済産業省)

1. 化学物質安全性データの標準化

 情報科学技術協会 会長 立花様に化学物質の分類及び表示に関する世界調和システム (GHS) についてご講演いただいた。

 前半は、GHS について、サーチャーがどう調査し、理解したらよいかについて、後半は、GHS の詳細な説明とこれからについてお話しいただいた。 前半のお話では、化学物質の安全性データとはどういうものか、標準化への流れの歴史、データの信頼性について解説があり、化学物質の安全性データを調査する場合は、文献よりも評価書を探すようにとのことであった。(実際の GHS の分類作業では情報源について、優先順位がある。) インターネットでも最近は有用な情報が公開されており、経済産業省のサイトも便利になっている。(参考までに:GHSなど化学物質管理政策については、以下のサイトで見ることができる。こちらでは、NITE が最近 11 物質について、GHS 分類を公開しているサイトにもリンクしている。)
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/index.html

 後半では GHS の具体的作業について、物理化学的危険性・健康有害性・環境有害性の各項目の詳細説明をしていただきました。GHS 分類作業の技術指針は来年には公開されるとのことである。

 GHS の分類作業はデータを読みとるために専門家が必要だが、データを調査する段階では、サーチャーが行う方が効率がよいとのことであった。現在はGHS分類のための委託機関が決まっているわけではないようだが、専門的な分野でもあり、1 化学物質の分類でもかなりの時間がかかるものなので、教育・育成の必要性も意見として出された。