OUGライフサイエンス分科会

☆☆ 今までの活動内容 ☆☆

2004年1月〜12月


第211回(2004年1月) 第212回(2004年2月) 第213回(2004年3月)

第214回(2004年4月) 第215回(2004年5月) 第216回 (2004年6月)

第217回(2004年7月) 第218回(2004年9月) 第219回(2004年10月)

第220回(2004年11月) 第221回(2004年12月)


2005.1.11 更新
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第221回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年12月20日(木) 14:00〜16:30
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: SKOLARMD、InfoPOEMs、DynaMedのパンフレット等
参加人数: 10名

内 容:ユサコ(株)のEBM関連DBの紹介
 ユサコ(株)さんが提供するEBM関連のサービスについて紹介していただいた。

1.SKOLAR MD
平野 覚氏
 スタンフォード大学医学部が監修する「総合臨床医学情報サービス」で、臨床現場で医師を サポートするKnowledge system としてや研修医のための学習ツールとして開発されています。 独自のEBM情報源であるClin-eguideをはじめ、EBM情報や医薬品情報、Ovid Medline、電子教科書等の 情報源で構成されています。これらの情報源を同時に検索し、タイトルにキーワードを含むような 重要な結果を表示する「Quick Hits」機能により、短時間で目的の情報にアクセスできるように なっています。より詳しい調査は後から可能です。New York TimesやFDAの情報も掲載され、 医療情報ポータルとしても利用できます。代表的な情報源は以下のようになります。
@EBM情報
Clin-eguide、Cochrane Database of Systematic Reviews(CDSR)、NCG、PDQ等
Clin-eguideは、スタンフォード大学の医師がCochraneやMedlineを基に作成しているEBM情報源です。 疾患の概要、診断法、治療法について箇条書きで表示し、関連する項目や一覧表へのリンクもあります。 また、各項目にはエビデンスレベルが付与されています。 12ヶ月に1回は内容をチェックしているとのことです。
A医薬品情報
A to Z Drug Facts、Drug Facts and Comparisons、FDA MedWatch Alerts等
B電子教科書
Harrison’s Principles of Internal MedicineやOxford Textbook of Medicine等
C患者教育
American Academy of Family PhysiciansやCDC、FDA、NIHの患者情報
 説明資料 ⇒ SKOLARMD

2.InfoPOEMsとInfoRetriever
丸岡 由子氏
 InfoPOEMsは、InfoPOEM社のMedical Teamが毎月100誌以上の雑誌を査読し、 「Relevance (臨床的意義)」と「Validity (妥当性)」に関してPOEMs (Patient Oriented Evidence that Matters:患者志向の重要なエビデンス)の基準にあった論文を採択し、第三者抄録を作成した ものです。採択基準としては、@臨床医が直面する問題であること、A治療方針の変更が示唆される こと、B症状、罹患率、QOL、死亡など治療成績に関するものであること、CEvidence-Based Medicine, Oxfordの「有効性の基準」にあっていること、が挙げられます。本データを毎日e-mail配信する サービスがDailyPOEMsです。また、データはInfoPOEMs Datebaseに蓄積され、InfoRetriever(後述)から 検索することができます。査読されている雑誌の一覧は配布資料を参照してください。 カバーする雑誌については、癌領域のように主要な臨床雑誌(J.Clin.Oncol.やCancer等)が対象に なっていない領域もあるので、要望により見直していくとのことです。
 InfoRetrieverはEBMの実践に役立つ7つのデータベースからなる臨床支援ツールです。 Griffith’s Five-Minute Clinical ConsultやCDSR、Practice Guidelines、InfoPOEMsの他、 疾病発病の危険率や予後を計算するDB (Clinical Rules and Calculators)や診断結果について 検査値から判断するDB (Diagnostic Test Calculators)、病歴や症状から診療指針を決定する DB (History and Physical Calculator)のようなユニークなDBも含まれています。 年3回更新されます。

 説明資料 ⇒ InfoPOEMs

3.DynaMed
加賀美 裕介氏
 1,800件以上の疾患やヘルスケアのトピックについて、原因・危険因子や病態、診断、予後、 治療法等を項目立て解説しています。参考文献については、PubMedへのリンクもあります。 各レコードは、400誌以上の雑誌やACP Journal Club、Cochrane Libraryのデータを網羅的かつ システマティックにレビューすることにより作成されています。毎日更新されます。

 説明資料 ⇒ DynaMed

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第220回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年11月18日(木) 14:00〜16:30
開催場所: (財)日本医薬情報センター 会議室
配布資料: 医薬品情報データベースiyakuSearchの開発、リーフレット等
参加人数: 7名

内 容:JAPIC訪問
 (財)日本医薬情報センター(JAPIC)を訪問し、10月1日からサービスを開始したiyakuSearchを 紹介していただき、図書室やオフィスの見学もさせていただきました。

1.iyakuSearchの紹介
 iyakuSearch(http://database.japic.or.jp/)は、JAPICが作成している医薬文献情報や学会情報、添付文書情報、規制措置情報を インターネットで提供するシステムです。エンドユーザーを対象とした簡単な検索画面が用意されて います。規制措置情報を除いて、無料で検索と結果表示が可能です。さらに、JAPIC会員であれば無料 で、会員以外でも年会費1万円で医薬文献や学会演題の詳細情報も表示できます。

1) 医薬文献情報、学会演題情報
@収録データ
医薬文献情報(JAPICDOCに相当)と学会演題情報(SOCIEに相当)について、1996年以降のデータを 収録しています。1995年以前のデータについては順次遡及していくとのことです。データは月1回 更新され、データ収録までのタイムラグは発行から1〜2ヶ月とのことです。
A検索システム
検索画面に入力した用語について、全データ項目を対象に中間一致検索を行います。 エキスパート検索画面で、医薬品名や疾病名、副作用名、キーワード等を選択して、検索に 利用することが可能です。一方で、項目を指定した検索や医薬品名と副作用名をリンク させた検索は出来ないようです。また、絞込検索も可能なのですが、学会演題情報に該当 する項目がない場合は0件になってしまいます。
<検索の注意点>
  • ブール演算: *(AND)、+(OR)、#(NOT)を利用する
  • 英語について大文字、小文字を区別しない
  • 半角・全角を区別しない
B結果の表示
最初にタイトル、著者名・所属、雑誌名を10〜100件ずつ表示(ここまで無料)。 選択した結果について、抄録までまとめて表示させることができます。 一方、キーワードや副作用等を含めた全項目表示は1件ずつしかできません。 また、検索結果をダウンロードできません。
Cその他
e-InfoStreamやJOISでの検索との大きな相違点は、項目を限定した検索が 出来ないことです。また先に述べたように薬剤名と副作用名をリンクさせた検索も できないようで、要望があれば検討するとのことでした。
2) 添付文書情報
 添付文書情報(NewPINSに相当)を検索し、無料でPDF表示できます。現時点で 12,000件の添付文書を収録しています。医薬品名(カタカナ)と会社名で検索します。

3) 規制措置情報
 国内外の規制当局のHP 80サイトから情報を収集しているJAPIC Daily Mail (JDM)を 検索できます(JDM利用者限定のサービス)。2004年6月以降のデータを収録しています。 海外からの情報について日本語の概要や掲載サイトも表示されます。

2.JAPIC見学
 JAPICの図書室とデータを作成しているオフィスを案内していただきました。 図書室では各国の医薬品集、薬局方のコレクションを説明していただきました。 また、JAPICの各種DBの作成現場も見学させていただきました。

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第219回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年10月28日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 参加各位の検索結果
参加人数: 13名

内 容:検索演習
問1. 脂質低下薬(血糖降下薬ではなく)のTG低下作用をKKAyマウスで評価している文献。できれば2002年以前のもの。
 出題者も含めて適切な文献をヒットさせることができなかった課題でした。 実験に使用するマウスのstrainはタイトルや抄録に記載されることが少なく、 一般的な書誌DBではやはり限界があるようです。出題者は、MEDLINEとEMBASEで 脂質低下薬とTG、KKAyで検索しても適切文献がヒットしなかったので、KKAyの 替わりに純系マウスのディスクリプタを使用し、原著を取り寄せて確認したとのことです。 それでもずばりの文献ではなく、依頼者に説明して納得してもらったようです。 JMEDPlusや医央誌、JAPICDOCも難しいようです。
 HighWireやCrossRef Search、Googleで全文検索を行った方もいましたが、KKAyマウスが 1980年には使用されていたためか、これといった文献がヒットしていませんでした。
問2. 70歳以上の高齢者で130/85まで血圧をコントロールした文献。
 高齢者の血圧ガイドラインの数値や年齢をカバーするように検索するのがポイントです。 血圧については、降圧や目標、指摘、最適等も含める必要があります。130/85で検索する場合、 DBごとに検索式に制限があるので注意が必要です。MEDLINEやJMEDPlusでは65歳以上が 高齢者とされていますので、70歳以上に限定するには数字で検索することになります。
問3. スポーツ選手のコレステロール値は低いか。
 スポーツ選手の検索が難しい課題でした。スポーツで検索するとスポーツ医学の他に運動療法もヒットし、 ノイズの多い検索結果になってしまいます。アスリート、運動選手、ランナー等で検索している出席者もいました。 「コレステロール値は低いか」については、「低」や「減」と組み合わせている方やコレステロール濃度に 標準値や参考値を組み合わせている方、単純にコレステロール濃度のみで検索する方がいました。 スポーツ選手のコレステロール値は競技内容によっても異なり、HDLやLDL値でも異なるようで単純ではないようです。
 DataStarのSPORTDiscus (カナダSports Information Research Centerが作成するスポーツ、フィットネス、 レクレーションのすべての側面を対象とするDB)での検索例の紹介もありました。

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第218回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年9月16日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「雑誌論文における主題検索」
参加人数: 12名

内 容:
1.雑誌論文における主題検索 − 特に日本語データベースにおける 問題点について
(財)国際医学情報センター 竹内 貴広氏

(財)国際医学情報センター 情報調査開発部 開発課の竹内さんから日本語の医学文献DBの 検索上の問題点について、JMEDPlusや医中誌Webで経験された事例を中心に紹介していただいた。
医学文献DBを検索する上で一般的な問題として、1論文あたりの情報量の限界や言語表記の多様性 (呼称、文字種、外来語表記)による検索漏れが挙げられる。さらに、検索システムの制限や 索引ミスにより以下のような問題も生じている。
@JMEDPlusの切り出し処理による問題
1) JIS第2水準漢字のひらがな表記と「は」、「や」、「か」の後で切り出されないことによる問題
  • 「すい管閉塞やすい炎の合併症で・・・」 ⇒ 「すい炎」で切り出されない
  • 「副作用はおう気やおう吐」 ⇒ 「おう気」、「おう吐」で切り出されない
2) 「+」で切り出されないことによる問題
  • 「RPZ+MINO+ファロペネム」 ⇒ 「RPZプラスMINOプラスファロペネム」と切り出されるため、 「MINO and ファロペネム」でヒットしない。
3) 多数ある不要語の問題
  • 「軽度」、「後方」、「新種」、「対照」、「中止」、「動態」、「不良」など汎用される用語が不要語になっている。
    • 腸管外合併症 ⇒ 「外」が不要語になる
    • 産後、出産後、娩出後 ⇒ 「後」が不要語になる
  • 不要語であっても辞書に登録されている場合は検索される。
    • 「プラセボ対照」はヒットするが、「偽薬対照」は「偽薬」でのみヒット
  • 不要語であっても切り出し処理によりヒットする場合もある。
    • 「娩出後出血」の場合、「娩出」、「後出血」で切り出され、合成処理により「娩出後出血」も収録される

A 医中誌Webの文字列検索による問題
医中誌Webの場合、文字列検索のため不要な用語も拾ってくるという問題がある。
  • Hodgkinリンパ腫で検索した場合、非Hodgkinリンパ腫もヒットする

B 無作為化比較試験の索引の問題
JMEDPlusにおいて記事区分の「無作為化比較試験」を使用して検索すると無作為化比較試験を 実施していない論文が多数ヒットする。
 配布資料 ⇒ JPNDB

2.DIA参加報告
(財)国際医学情報センター 江原 有樹子氏

6月13-17日にWashington DCで開催された第40回DIA (Drug Information Association) Annual Meetingについて (財)国際医学情報センター 情報調査開発部 翻訳課 江原さんから参加報告があった。
今回のDIAには8,000人程度が参加し、日本からは90人程度の参加であった。Plenary SessionではDr.Caplanが Bioethicsについて講演した。Medical/Scientific Writingでは、ghostwritingに関するsessionがあり、 GhostwritingとGhostauthorについて議論があった。
DIAについては、ホームページに プログラムが ありますので参照してください。



第217回 ライフサイエンス分科会
記入者: 固武 龍雄
開催日時: 2004年7月15日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: インパクト・ファクターに関する資料(固武作成)、SLAに関する資料(佐藤氏作成)
参加人数: 11名

内 容:
1.インパクト・ファクターを考える
固武 龍雄
まず始めに固武より以下のような全般的な説明を行った。
  • インパクト・ファクター(IF)がガーフィールド氏によって考案されたのは雑誌を評価する際に、 専門家による判断や単なる被引用回数だけでない、より優れた指標が求められたからである。 被引用回数だけでは出版論文数の多い大規模雑誌が上位を占めてしまうので、出版論文数で割っている。
  • しかしながらこのIFにもいろいろと問題点を含んでいる。分野による引用行動の差異、レビユー誌の有利、 実験法の被引用が多いなどのほかに、人間の引用行動によって生ずる種々の問題点がある。また過去2年間と せずに15年間とすると、IF値のかなりの変動が生ずる。図書館での雑誌の選定で、IFをあまり鵜呑みにしてはいけない。
  • IFを研究者個人の評価やある組織の評価に用いるべきではないと言われている。
  • 日本語の論文はISI社であまり相手にしてくれないので、国立情報学研究所がまだ小範囲であるが、 日本のCitation Indexに相当するCiNii (サイニイ)を作りだしている。
ついで出席者の意見交換を求めたが、あまり活発な意見がなかった。どうも平常、 仕事の場でIFを考えるような仕事をしていない人達が大部分だった故らしい。 終了後の帰り道で滔滔と論じだす人がいて、これを時間中にやってくれたらよかったのにと思った。

2.SLA参加報告

ファイザー(株) 佐藤 京子氏

6月5-10日にNashvilleで開催されたSLA (Special Libraries Association)のAnnual Meetingについて 佐藤さんから参加報告があった(詳細は略)。SLAについては、HP(http://www.sla.org/)を参照してください。



第216回 ライフサイエンス分科会
記入者: 固武 龍雄、戸上 康弘
開催日時: 2004年6月17日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 参加各位の検索結果
参加人数: 11名

内 容:検索演習
問1. 血糖降下剤投与中の内因性インスリン分泌の変動について述べている文献。ヒトの場合。
 内因性物質というと、Derwent Drug File(DDF)のセミナーでロールとしてFTを使えといわれたことをまず思い出す。 体外から与えた物質と区別できるということである。このFTの効果をかなり期待していたのだが、件数がぐっと減るという ことはなく、半数以上にFTがついており、若干期待はずれであった。
 EMBASEにもECという内因性物質とのリンク語(MEDLINEにならってサブヘディングといってもよいだろう)があるが、 このECを使うと1991年以降の文献になってしまう。
 MEDLINEにはこの内因性物質を他と区別するサブヘディングはないが、SE(分泌)を使用することはできる。 または血液・体液中の濃度測定としてBLや生合成のBI、代謝のMEなどの使用も考えられる。
 EMBASEにはInsulin releaseというディスクリプターがあるが、DDFではSecretionとReleaseがあり、検討の余地がある。
 変動については日本語の医中誌WebやJMEDで変動、変化、増加などを使う事も考えられるが、 このような語で絞るとかなりの漏れがあることを覚悟しなければならない。ただ数値のみを記載したもの、 変化は無かったというもの、回復、促進、促すなどいろいろ考えられる。
 その他、ヒトに限定する場合、JMEDファイルでヒト/CTを用いると、ヒトであるのにもれる場合がある。 JOISニュースにはディスクリプタばかりでやると、未索引レコードがもれるとの記載がある(JOISニュース  No.144, p14)。これはどんなディスクリプタでもおきることである。ディスクリプタだけで論じても、 ヒト/CTが付与されていないが、男性、女性、子供、老人などのディスクリプタが付与されているヒト関連の文献 があることに注意した方がよい。
問2. 生物農薬の環境に及ぼす影響、特に悪影響について論じている文献。
 JSTシソーラスのディスクリプタに「生物農薬」があるからこれを使うのは当然だが、この他にも「生物的防除」も 使った方がよいだろう。また「天敵」も加えたほうがよい。
 環境関係では、環境で始まるディスクリプタは「環境」の他に環境汚染、環境管理、 環境インパクト、等多数あるので、「環境」だけで検索せずに、「環境?」と前方一致 にするか、個々の語をORでつなげるかした方が良い。その他、「生態系」も使用した方 が良いだろう。検索結果の中には環境への影響ではなく、天敵への影響を述べたノイズも出てきている。
 BIOSISでは生物農薬として、Biological(W)PesticideとBiological(W)Control(W)Agent#を用いた人や、 Biological(W)(Pesticide# OR Insecticide# OR Herbicide#)を用いた人などがあった。
 環境関連ではEnvironmental(W)Risk, Environmental(1W)(Assessment OR Effect#)、 Environmental(W)Science、Concept Codeの075/CCや22506/CCが用いられていた。一般的に言って、 BIOSISファイルではConcept Codeの活用が大事である。
 Biological Controlのようなphraseのディスクリプタの検索で、どんな検索式にするかについて疑問が生じた。 STNとDIALOGのシステムでも差異があるかもしれない。より検討してみる課題であると思った。
問3. スタチン製剤5剤(メバロチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバ スタチン、ピタバスタチン)で過去3年間(2002年−2004年)の臨床論文数を製品別、発行年別に比 較したい。ただし、総説、会議録などは除き原著論文に限る。国内、海外ともにデータベースの選択は 自由ですが、検索を行なって得られた結果をエクセルの表にするなどして見てわかりやすいような データ加工を行なってください。
 製薬会社で競合品の動向分析のために依頼される課題の一つである。 出題のポイントは3つ。(1) 薬品名をできる限り漏れのないように検索する。 (2) 臨床論文という絞込みは実は非常に難しいので工夫する。 (3) 文献種別はデータベースごとに異なり、分類の定義をよく把握して絞りこむ。
 海外文献では、(1) 統制語のみでは不十分でフリーワード、CAS登録番号も入力する。 (2) EMBASEでは、チェックタグ「Human」だけでは臨床論文に絞れない。(総説にもHumanがついてい ることが多くClinical Study、Case Reportなどが適合)
 国内文献検索の留意点は、(1) JMEDPLusでは、JCHEMファイルから渡り検索し、 さらに一般名、治験番号、商品名の様々な表記を考えてもう一度入力して、足し 合わせて集合を作ると漏れのない検索ができる。 (2)JMEDPLusでは、一案ではあるがa)「臨床試験」、「症例報告」などの臨床概 念の集合 b)タイトルに「臨床、試験、例、考察、研究、経験」などの言葉を含む ものを足し合わせてできるだけ臨床に近い集合を作る。 これに後から「ヒト、人間」をかけるだけでなく、獣医学や動物の文献を除くよう にする。 (3) 文献の分類で、医中誌Webでは「原著」という絞込みができるので便利であ る。
 表の加工は、エクセルの表が多かった。検索ファイル名、検索実施日を書き添えて おく必要がある。
 また、依頼者と絞込みの条件をよく相談することが重要で、検索結果の件数表示の みで安心せず、実際の文献レコードを確認してもらった方がよい。きちんと決めた 条件の論文になっているか確認してもらい、ノイズをはじく、または検索条件を変 更するなどして正確性を高めるとベストである。
問4. Old Medline 1951-1965レコードと MEDLINEファイルの1966-1980年レコードには、 日本語文献も収録されている。実際にどのような雑誌が収録源となっているか雑誌名を リストアップしてください。
 出題のポイントは2つ。(1) 日本語論文で国内のデータベースがカバーしていない 論文をMEDLINEで収録しているかどうかを調べる。(2) 統計分析コマンド を備えたシステムのデータベースを利用する。 STNのMEDLINEではSELECT、ANALYZE、TABULATEの各コマンドが利用できる。
 検索の留意点は、(1) S JAPANESE/LAでまず日本語文献の集合を作る。 (2) 5万件を超えると全てのレコードを分析できないので、適当に年代で分割 して5万件以内の集合を作っておく。(3) 雑誌名だけであれば、SELコマンド で十分。(4) 雑誌名のフィールドは、JTとすると略称が含まれるので必ずフル タイトルのJTFを指定する。(5) 雑誌名別、発行年別に収録状況を見る場合は 、ANALYZEコマンドを利用する。 (ANA L○ 1- JTF PY) (6) 今回はGRID形式表示で十分だが、表やグラフ化したい場合は、TABコマンドを 利用してデリミタ形式でデータを抽出しエクセルに変換する。
 分析した結果、以外に多くの日本語論文が継続して収録されていることが分かった 。大学などの機関誌、学会誌に加え著名な一般商業誌も収録されていた。これらの レコードは、日本のデータベースには収録されていないので、 検索に利用する価値があるかもしれない。ただし、レコードはきちんと索引されて いないので書誌事項検索しかできないようである。


第215回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年5月20日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「電子ジャーナル」
参加人数: 9名

内 容:「電子ジャーナルの現状」
麻布大学附属学術情報センター 小田切 夕子氏

 麻布大学附属学術情報センターの小田切さんに電子ジャーナルに関連した最新情報、PubMed LinkOutの登録方法、 JMLA/JPLAのコンソーシアムの現状について紹介していただきました。

1.キーワード ―電子ジャーナルに関連する動向―
@ SPARC/JAPAN
米国のSPARC (The Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition)は、商業学術雑誌の寡占・高騰に対抗し、 安価で高品質な学術雑誌の刊行を支援する目的で設立された。Organic LettersのようにTetrahedron Letterに匹敵する 雑誌の創刊やBioOne構築支援のような実績をあげている。
一方、本邦のSPARC/JAPANは国内学協会の学術雑誌の電子ジャーナル化と海外発信支援を目的として設立され、 国立情報学研究所(NII)がJST、大学図書館と協力して進めている。2003年は16機関の21タイトルについてJ-Stageを利用して 電子ジャーナル作成を支援している。
A NII-REO
NIIが運営している電子ジャーナルのリポジトリで、複数の大学やコンソーシアムが契約した電子ジャーナルの コンテンツを収録するサービス。現在、Kluwer、OUPのコンテンツを収録し、タイトルや著者名の一括検索も可能です。
B CiNii
NIIが試験運用している文献検索システムで、書誌情報のほか、引用文献や被引用文献を表示します。 本文ともリンクしていますが、NACSIS-ELS収録誌に限定されます。
C J-Stage
国内の学協会の電子ジャーナル出版を投稿から出版まで支援するシステム。J-Stageの論文はJSTリンクセンター 経由で国内外の電子ジャーナルと相互リンクしています。
D LOCKSS
Stanford大学が中心になって進めているプロジェクトで、電子ジャーナルを複数の図書館で保存することにより、 利用者のアクセスを保証しようとする試み。LOCKSSとはLots Of Copies Keeps Stuff Safeの略。詳細については、 http://www.ulis.ac.jp/~kuboj35/docs/Kubo.pdf を参照してください。

2.PubMed LinkOutの実際
PubMedのLinkOutに自館で契約している雑誌を登録する方法を説明していただいた。登録すると雑誌ごとの アクセス件数を集計する機能も利用できるとのこと。具体的な方法は、ライフサイエンス分科会のサイトに 配布資料を添付していますので参照してください。


3.電子ジャーナルの有効利用  −フリー電子ジャーナル集約サイト−
@ HighWire Press
一部の雑誌について、全期間または一定期間経過後無料で公開。
A Free Medical Joournal
医学分野の無料の電子ジャーナルへのリンク集。HighWire収録誌も含まれる。
B Harvard Library E-Resource
Harvard大学で利用可能な電子ジャーナルのリンク集。
C PubMed Central
D BioMed Central
E Genamics JournalSeek
インターネットで提供されている電子ジャーナル情報の検索サイト。ジャーナルのURLを探すのに便利。

4.JMLA/JPLAの電子ジャーナルコンソーシアム
コンソーシアムの現状について紹介していただき、意見交換しました。

 配布資料 ⇒ EJournal.ppt



第214回 ライフサイエンス分科会
記入者: 田中 早苗
開催日時: 2004年4月15日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「Dialogサービス最近のニュース」等
参加人数: 10名

内 容:「Dialogサービスの最近のニュース」
(株)ジー・サーチ 

昨年3月からのDialogの医薬系データベースの強化、Dialog社の新規サービスであるNewsEdgeについてご紹介しました。

T.医薬系データベースの強化(200304〜200403)
1.MEDLINEリロード情報
MEDLINEファイルでは2月18日に2004年のAnnual Reloadを完了しました。主な変更点は以下の通りです。
  • Case Report : ディスクリプタ → Publication Typeに変更
  • Animals : チェックタグ → ディスクリプタに変更(DC=B1. Cascaded Term)
    それに伴い、MeSH TreeのBカテゴリに大幅な変更が生じた。
  • Clinical Trial の索引の追加
  • 新しいレコードタイプ "In Data Review"の登場
  • NLM請求番号のフィールド(AN=)の削除
<補足事項>
@NLMのニュースレターの登録画面は以下のURLとなります。
   http://list.nih.gov/cgi-bin/wa?SUBED1=medlineplus-new&A=1
AMeSH2004について
従来の3冊セットのMeSH発売は未定ですが、" MeSH Supplement to Index Medicus"が発売中です。 " MeSH Supplement to Index Medicus"は従来の"Annoted Alphabetic List"、"MeSH Tree Structure"をあわせた簡易版です。 価格などの詳細は添付資料をご確認ください。私も使ってみましたが、従来のMeSHと同じように活用できると思います。 是非この機会にお求めください。
詳細はこちらを参照してください。

2.BIOSIS Previewsの強化
昨年10月のリロードに伴う、情報追加、改良点、生物分類コードの改定について。
3.DIOGENES : Adverse Drug Events Databaseの登場
FDA(米国食品医薬品局)に報告された、個々の患者の医薬品について相互作用や副作用データなどを提供する DIOGENES : Adverse Drug Events Database(ファイル181)が登場しました。DIOGENES : Adverse Drug Events Databaseは ADR、AERを情報源とし、上市されている医薬品、または新しい組み合わせ投与による個々の患者の副作用報告を提供します (FDAのWebサイトからは入手できない情報です)。
4.疾病に関する新規データベース
National Center for Health Statistics(米国保健社会福祉省疾病予防センター)が作成する以下の 3種類のデータベースが2003年11月にDialogに搭載されました。
  • Hospital Inpatient Profiles (ファイル462)
  • Hospital Outpatient Profiles Database (ファイル463)
  • Emergency Room database (ファイル454)
米国病院における患者統計を調査することができます。
5.医薬品開発名鑑の強化
@Pharmaprojects(ファイル128)では、薬物動態データの収録を開始しました。生物学的半減期、クリアランスなど 6項目の数値が報告されています。
AIMS R&D Focus(ファイル445)では、化合物構造式のイメージ情報と化合物の由来を示す「Substance Origin」の フィールドが追加されました。イメージ付レコードの出力には、出力形式19番をご利用ください。
6.DataStarのニュース
DataStarではこの1年間に以下の5点の強化がなされました。
  • Alert機能の強化
  • CinahlにThesaurus Mapping機能搭載
  • 検索集合の削除
  • Evidence-Based Medical Journals(ファイルラベルEBMJ)追加。
  • BIOSIS Previewsリロード(変更内容はDialogと同等)
DataStarの利用経験のない方が多かったため、検索結果のPDF保存をデモンストレーションしました。 簡単にきれいなレポートが作成可能との評価を頂きした。
U.Dialog Newsedgeサービスの概要
NewsEdge Japanの今井氏が以前に一度話しているとのことだったが、Dialogブランドによる新製品ということで 機能アップした点を中心に30分程時間をいただき紹介した。
ファイザー製薬は、本社のグローバル契約で全社的に「Insight」サービスを利用しており、自社のイントラネットの データベースメ ニューに組み込まれている。最後にKMリソース部の佐藤様が自社で使っているInsightの画面を 紹介していた。ファイザーの外部データベースの利用環 境が充実しているところを見ることができ、参加者には 別の意味でインパクトがあったかもしれない(ウチもこうしなければという意味で)。

 配布資料 ⇒ Dialog.pdf


第213回 ライフサイエンス分科会
記入者: 設楽 真理子
開催日時: 2004年3月18日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「Introducing Ovid LinkSolver」等
参加人数: 10名

内 容:「次世代リンクシステム - Ovid LinkSolverの紹介」
Ovid Technologies, Inc. 設楽 真理子

 昨今の図書館サービスの課題として、図書館は電子媒体のフルテキスト・コンテンツ (電子ジャーナル)の購入に注力しているが、実際にそれらを利用するエンド・ユーザーの 望むほど、簡単で効率の良い提供形態をつくれないでいる、という現状を挙げることができます。 さまざまな所在(出版社のサーバ or アグリゲータのサーバ or 自分の図書館 or 他所の図書館) にある多種多様なフルテキスト・コンテンツや、インターネット上に存在する無料かつ有用な 情報源から、状況に応じて最適な資料へエンド・ユーザーを誘導していくことは、今後の図書館の 使命と言えます。ユニヴァーサル・リンク・リゾルバーは、その達成に大きく貢献できる新しい リンクシステムです(ユニヴァーサル・リンク・リゾルバーの発展の経緯、技術的な背景については、 参考文献1、2をご覧下さい)。

 Ovid LinkSolverは、Ovid Technologies社が開発した、ユニヴァーサル・リンク・リゾルバーです。 従来のリンクシステムと異なり、リンク元がOvidのデータベースに固定されることはありません。 Open URL対応のApplicationであれば、どこからどこへでもリンクをかけることができます。 他のリゾルバー製品と比較して、@サーバを自機関にもつ必要がないこと、AImport/Exportを含む 管理・設定機能の使いやすいこと、B比較的廉価でコンソーシア対応の価格モデルがあること、 などが評価され、米国・オーストラリア・ドイツ・フランスなどで相当数の導入実績があります。 今回は、Ovid LinkSolverが、どのようにして安定したリンクを供給するか、エンド・ユーザーの Appropriate Copyへの誘導をどのようにおこなうかについて、管理者画面のデモを中心に紹介 しました。

 なお、今回の紹介は 2003年11月の第5回図書館総合展におけるOvid Technologies社 Diana Bittern女史のフォーラム発表をもとにしています。発表概要は参考文献3として 入手できます。さらにCrossRefに関する補足資料として、当日出席の時実さんから参考文献4を ご提供いただきました。あわせてご参照ください。

参考文献:
  1. 尾城 孝一: CrossRefをめぐる動向、カレントアウエアネス、No. 274、CA-1481 (2002)
  2. 増田 豊: OpenURLとS・F・X、カレントアウエアネス、No.274、CA-1482 (2002)
  3. Diana Bittern & William A. Clintworth: Linking Across the Digital Landscape: Issues Confronting Ovid Technologies and Other Vendors、 The Journal of Electronic Resources in Medical Libraries、1(1)、35-44 (2004)
  4. 時実 象一: 引用文献リンクプロジェクトCrossRef −「情報検索」から「情報リンク」へ、  情報管理 47(7)、 615-624 (2000)
参照URL:http://linksolver.ovid.com/
当日の配布資料をご希望の方は、設楽 (MShitara@Ovid.com)まで請求してください。


第212回 ライフサイエンス分科会
記入者: 渡辺 正彦
開催日時: 2004年2月15日(木) 14:00〜17:00
開催場所: (財)国際医学情報センター 3階会議室
配布資料: 「SELIMIC-WEBについて」、「慶應義塾大学医学メディアセンター」等
参加人数: 12名

内 容:「国際医学情報センターと慶應義塾大学医学メディアセンター訪問」

1.医中誌Web ver.3の紹介とデモ
医学中央雑誌刊行会 松田 真美氏

昨年9月にリリースしたver.3の現状と今後の予定について説明があった。
@公開中のバージョンの整理
・現在、ver.1から3まで並行稼動しているが、ver.2を3月末にクローズする。Ver.1は未定。
Aデータ更新とデータの作成
・3月からデータ更新(Pre医中誌を含む)を原則として1、16日の月2回に増やす。
・収録までのタイムラグを短縮するために、本年も約34万件程度のデータを作成する。
Bレスポンスの改善
・ver.3についてインデックスを最適化しレスポンスを改善する予定。
C今後のバージョンアップ
・検索履歴の保存期能を追加する予定。
・一次情報へのリンクも検討。

 配布資料 ⇒ OUG_ichu.pdf

2.SELIMICwebの紹介とデモ
国際医学情報センター 大淵 直子氏

 SELIMICwebは、IMICが所蔵している国内雑誌約1,300誌、学会抄録、プログラムから収集した、 国内で発生した医薬品による副作用情報をWebで検索できるようにしたサービスです。
特徴としては以下のようになります。
  • IMIC賛助会員に限定した無料サービス。
  • 1994年11月から約170,000件のデータを収録。毎月更新 (1,500〜2,000/月)。
  • 医薬品ごとにデータを作成。
    • 商品名、投与経路、副作用名、併用薬、書誌事項、 記事区分(症例報告、原著論文、解説・総説、学会抄録、学会プログラム、その他)を収録
    • 重篤と記載されている副作用には * を付与
    • 原因となる医薬品が特定されていない場合は、併用薬全てを対象
  • 医薬品名について一般名、商品名で検索可能。
3.慶應義塾大学医学メディアセンター(北里記念医学図書館)の紹介と見学
慶應義塾大学医学メディアセンター 酒井 由紀子氏

 医学メディアセンターは医学分野の専門図書館で、北里柴三郎博士の功績をたたえて1937年に 設立された図書館を起源とし、1993年に現在の名称に改称されました。 創立当初から広く医療に従事する学外の人たちにも開放しています。
現在のサービス概要は以下のようになります。
  • 蔵書数は35万冊(内、図書が10万冊、製本雑誌が25万冊)。
  • 雑誌タイトル数は3,400誌で、電子ジャーナルが2,500誌(2002年度)。
  • データベースとしては、医中誌Web、JDream、ISI Web of Science、Ovid Medline/Evidence Based Medicine等を提供している。 UpToDate、今日の診療はCD-ROMで提供している。
  • 利用者教育に力を入れており、学生や新任職員に対するオリエンテーションや授業に加えて、 研究者向けの「電子リソース活用講座」も開催している。
今後の課題として、安定した蔵書構築のための電子リソースへの投資や書庫狭隘への対応があります。
医学メディアセンターの詳細については、ホームページを参照してください。


第211回 ライフサイエンス分科会
記入者: 宮崎 佐智子
開催日時: 2004年1月22日(木) 14:00〜17:00
開催場所: (社)化学情報協会 6階講習会室
配布資料: 「STN ライフサイエンス系DB の変更点」、「STN BIOSIS ファイルの強化」
参加人数: 14名

内 容:「STN のライフサイエンス系DB の変更点」
(社)化学情報協会 宮崎 佐智子

 昨年4月以降のライフサイエンス系DB の変更点や強化点についてデモを交えて紹介しました。特に昨年実施されました BIOSIS ファイルのリロードについて、少し踏み込んで説明しました。概要は以下のとおりです。

1. STN のライフサイエンス系DB の変更点

 強化の変遷
2003.4 CAplus/CA ファイル − 第6累積索引期間の索引作業終了、引用情報の追加 
 DGENE ファイル − 表示形式の強化 
 IPA ファイル − アラート実行頻度のオプションが追加 
 MEDLINE/LMEDLINE ファイル − リロード 
 PCTGEN ファイル − クラスターに追加 
 REGISTRY/ZREGISTRY ファイル − 新フィールド (ENTE)、医薬品の同義名、物性値 
 アラート PACKAGE 機能 − マルチファイルアラートの回答を一括送付する機能が登場 
2003.5 PHAR ファイル − リロードと強化 
 PHARMAML ファイル − クラスターに追加ANALYZE、TABULATE コマンド − STNotes 17 の改訂 
2003.6 CAplus/CA ファイル − 第5累積索引期間の索引付与作業終了 
 CBNB ファイル − 後方・中間一致検索が利用可能 
 CHEMLIST ファイル − 化審法・既存化学物質リスト関連情報の追加 
 DGENE ファイル − 特許出願人コード (PACO) のシソーラスが利用可能に 
 FSTA ファイル − 2003 年版シソーラスが利用可能に 
 HSDB ファイル − リロード、検索・表示フィールドの新設 
 RTECS ファイル − データ更新 
2003.7 CAplus/CA ファイル − DR (削除された CAS 登録番号) の索引変更、第4累積索引期間の索引付与作業終了 
 FROSTI ファイル − 中間一致・後方一致検索が利用可能に 
 KOSMET ファイル − 中間一致・後方一致検索が利用可能に 
 PASCAL ファイル − 中間一致・後方一致検索が利用可能に 
2003.8 CAplus/CA ファイル − 第3累積索引期間の索引付与作業終了 
2003.9 CAplus/CA ファイル − 第1、第2累積索引期間の索引付与作業終了 
 CHEMLIST ファイル − TSCA 台帳が 2003.7 版に更新、Swiss Giftliste 1 (List of Toxic Substances 1) が 2003.7 分まで更新 
2003.10 BEILSTEIN ファイル − データの追加 
 BIOSIS ファイル − リロード 
 CHEMLIST ファイル − フィリピン台帳の更新 
 DISSABS ファイル − 新規ファイル 
2003.11 DISSABS ファイル − クラスターに追加 
 MSDS-CCOHS ファイル − リロード 
2003.12 BEILSTEIN ファイル − データの追加 
 BIOTECHNO ファイル − 更新終了 
 CAplus/CA ファイル − 1907 年以前のデータが追加、ED 表示フィールドの新設 
 CABA ファイル − リロード 
 CROPU ファイル − 更新終了 
 DGENE ファイル − 法的状況データが表示可能に 
 DRUGLAUNCH ファイル − ファイル名変更 
 DRUGNL ファイル − ファイル名変更 
 DRUGPAT ファイル − ファイル名変更 
 DRUGUPDATES ファイル − ファイル名変更 
 FSTA ファイル − 2004 年版収録源リスト 
 IMSPROFILES ファイル − ファイル名変更 
 PHARMASEARCH ファイル − ファイル名変更 
 REGISTRY ファイル − ED 表示フィールドの新設、CA 由来の実測物性値の追加 
 BLAST 検索機能つき STN Express − 無料メンテナンスファイル(6.01c)のリリース 
 STN on the Web − BLAST の強化 
2004.1 STN on the Web − 検索ガイドの改訂 

 配布資料 ⇒ LIFE_STN.pdf

2. STN BIOSIS の強化
 2003 年 10 月、STN の BIOSIS ファイルがリロードされ以下のように強化されました。
  1. Biosystematic Code が再構築され、1969 年以降の全年代のレコードに一貫した方針で再付与されました。これに伴い、240 の Biosystematic Code (特にウイルス関連) が変更されました。変更されたコードのリストはBIOSISのサイトで確認できます。
  2. /CO (機関名)、/NTE (訂正ノート)、/NA (人名))、および /SL (抄録言語)フィールドが削除されました。このうち CO と NA フィールドの情報は、/IT フィールド (Miscellaneous Descriptors サブフィールド) で検索できるようになりました。
  3. 1969-1992 年のレコードについても、1993 年以降のレコードと同様に索引が強化されました。全年代のレコードに BC (Biosystematic Code)、CC (Concept Code)、ORGN (Oraganism)、およびIT (Major Conceptsサブフィールド) フィールドが収録されました。
  4. Biosystematic Code とそのテキストが /ORGN または /BC フィールドで検索できるようになりました。
  5. 1998 年以降のレコードについては、IT フィールド (Diseasesサブフィールド) に (該当するものがあれば) BIOSIS の索引語に対応する MeSH タームが収録されました。また、MeSH Tree Number が /CT で検索できるようになりました。
  6. 新規検索フィールドとして Email Address (/EML) と、その他の収録源 (/OS) フィールドが追加されました。OS フィールドには GenBank やその他の配列データベースのレコード番号が収録されます。
  7. /BC、/CT、/GT、/ORGN フィールドのオンラインシソーラスがリロードされました。
  8. /AB フィールドで後方一致・中間一致検索が利用できるようになりました。
  9. 新規表示フィールドとしてED フィールドが追加されました。このフィールドには、レコードの入力日および更新日のデータが収録されています。
  10. /CC フィールドのオンラインシソーラスが利用できるようになりました。
 配布資料 ⇒ BIOSIS_STN.pdf



招聘した各ベンダーのサイトは、 「ライフサイエンス リンク集」をご覧ください。

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