2007 年度 情報検索応用能力試験 2 級

試験問題 解答例 [後半] (2008. 3. 23) (情報科学技術協会オンラインユーザ会化学分科会) 連絡先 ougkagakuyahoo.co.jp

(前半はこちら)

当分科会で作成した解答例です。
作成に際しては最善を尽くしておりましたが、誤り等のために生じた損害等につきましては責任を持ちませんのでご了解ください。またご意見・コメントがございましたら、ぜひ上記分科会アドレスまでお寄せください。

問題は情報科学技術協会ホームページにあります。

テキストは「情報検索の知識と技術」です。

問 14

(1) 1 TSS とは何か
2 TSS についてのどんな論文が必要か (評価、開発、利用、販売、等)
3 関連する手持ちの論文や記事があるか
4 どの範囲 (国別、言語別、年代、資料種類) で調査するか
5 何件くらい必要か
(2) 1 再検索が必要な場合に参考となる
2 苦情が来たときの説明資料となる
3 類似の依頼の際に役立つ

問 15

(1)
(2) 飯島澄男氏が Nature 誌に発表したカーボンナノチューブの初出論文を引用した文献のうち飯島澄男氏自身の論文
(3) 1 L2 の引用文献 (/RE) の検索では EXPAND して記載の誤りも拾うことが好ましい
2 L3 では EBBESEN THOMAS?/AU を入れることが好ましい
3 L4 では IIJIMA S/AU では同姓同名がヒットしやすく、所属機関名なども掛け合わせることが好ましい
4 L7 では飯島澄男氏と EBBESEN THOMAS W 氏との共著文献を探しているが、2 件と極めて少ないので、著者名の綴りの誤りの可能性も検討する必要がある
5 L8 では飯島澄男氏と EBBESEN THOMAS W 氏との共著でカーボンナノチューブに関係ない文献を探していると思われるが、この方法では同姓同名の関係ない文献である可能性もある

問 16

1 1 当該参考文献が載っている元論文を依頼者から入手し、参考文献が正しいことを確認する
2 参考文献情報の巻号と発行年が一致していることを再確認する
3 参考文献情報のうち著者名が誤っている可能性があるので、50 ページの文献が探しているものでないかどうか依頼者に確認する
4 参考文献情報のうち書誌事項が誤っている可能性があるので、この雑誌名と著者名の組み合わせで文献検索をおこない、求める文献らしいものを探す。検索ツールとしては材料関係の文献が載っているデータベースであることが必要である。候補としては、JDreamII、CA, SciSearch などがある。
2
3 1 収録年代に違いがある、片方に収録されていない特許がもう片方のデータベースで見つかった可能性がある
2 収録特許種類に違いがある、片方に収録されていない種類の特許がもう片方のデータベースで見つかった可能性がある
3 収録のタイムラグに違いがある、片方に収録されていない最新の特許がもう片方のデータベースで見つかった可能性がある
4 特許分類コードの索引法に違いがある、片方のデータベースがすべての特許分類コードを索引していないか、コードの深さに違いがある可能性がある
4 利点 簡単な検索式で比較的正確で網羅性の高い結果が得られる
注意点 1 その化合物が汎用のものである場合、かならずしも CAS 登録番号で索引されていない可能性がある
2 その化合物の同位体や異性体が使われている場合、元の CAS 登録番号では索引されていない可能性がある
3 その化合物が誘導体や塩、共重合体で使われている場合、元の CAS 登録番号では索引されていない可能性がある
4 その化合物が原料や試薬、溶媒である場合、反応生成物は索引されていてもその CAS 登録番号では索引されていない可能性がある