OUGライフサイエンス分科会
☆☆ 今までの活動内容 ☆☆

2015年1月~11月


第329回(2015年1月)  第330回(2015年2月) 第331回(2015年4月)

第332回(2015年5月)  第333回(2015年6月)  第334回(2015年7月)

第335回(2015年9月)  第336回(2015年10月)  第337回(2015年11月)  


2016.08.05 更新



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2015年11月度(第337回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年11月19日(木) 14:00~17:00
開催場所:文京シビックセンター5階 会議室A
参加人数:19名

記入者:NPO医学中央雑誌刊行会 黒沢俊典


内容 :

1部「J-STAGE活用のすすめ ~コンテンツ拡大の取り組みと機能のご紹介~」

国立研究開発法人 科学技術振興機構 知識基盤情報部 研究成果情報グループ   亀井威則氏

 

J-STAGEについて、利用頻度の推移や外部機関との連携の取り組み、および今後の収録コンテンツ拡大の方針等についてご説明頂いた。

 

1.J-STAGEの概況について

2.外部サービスとの連携について

3.コンテンツ拡大の取り組みと公開画面表示について

4.My J-STAGE機能について

 

 

2部「医学用語シソーラス第8版改訂概要」

NPO医学中央雑誌刊行会 編集部索引課 編集主任  浜田雅美氏

 

医中誌の医学用語シソーラスの概要、および本年1月に改版した第8版の改定内容、利用上の注意点等について説明を行った。

 

1.“シソーラス” とは?

2.『医学用語シソーラス』概要

     ・各版の変遷

     MeSH対応

3.第8版 改訂概要

     ・カテゴリー別の改訂内容

     ・独自語カテゴリー位置づけ修正

以上

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2015年10月度(第336回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年10月15日(木) 14:00~17:00
開催場所:文京シビックセンター5階 会議室A
参加人数:16名

記入者:エルゼビア・ジャパン株式会社 田中 早苗


内容 :EMBASEPubMedMEDLINE)、医中誌Web等を用いたシステマティックレビューの検索方法についての検討とその報告

 

20155月のライフサイエンス分科会において、コクランシステマティックレビューの紹介を国立生育医療研究センター・大田えりか先生よりお伺いした。

その際に、システマティックレビューのための文献検索についても話題提供があったので、実際に検索をしている方からのヒアリングと、データベース作成機関から見た検索方法に

興味がもたれたため、コクラン日本支部のライブラリアンとサンメディア・前田氏、エルゼビア・ジャパン・田中で検討を行った。

 

<システマティックレビューにおける文献検索の現状>

コクラン日本支部の活動、文献検索の手順、課題などを国立生育医療研究センター・瀬川、片岡、芹沢氏よりご紹介いただいた。

コクランレビューの検索は検索専門家が行うのが原則であるが、現状はEmbaseなどのデータベースを使いこなせるライブラリアンが多くないことがひとつの問題である。

また、ほかの業務と兼任しながら検索も行っているため、十分な時間を確保することも難しい。

実際の依頼から検索式の組み立てについて、「バーターギッテルマン症候群の診断に遺伝子診断は有用か」というテーマを元に紹介した。

依頼者からの依頼方法はまちまちであり、検索テーマのほかに含めてほしい文献リストが提供されることもある。

システマティックレビューサーチでは「検索モレ」が一番の懸念事項であるため、索引語にはとらわれずにフリーキーワードでなるべく多くの情報をヒットさせる検索式を作成する。

査読済み文献のみでなく、学会抄録も重要な情報源になるので、注意が必要。

依頼者とのコミュニケーションがとりにくい場合もある(メールなどだけの場合も多い)ので、臨機応変な対応が求められる。

日本ではライブラリアンの社会的地位が残念ながらそれほど高くないが、今後はコクランレビューの1メンバーとしての地位を確立し、より精度の高い検索結果を提供できることを目指したい。

 

<医中誌、MEDLINEEMBASEを用いた検索式の検討>

通常のデータベース利用方法を踏襲すると、索引を重視した検索式を立ててしまうが、コクランレビューサーチの場合、それでは絞込み過ぎであるケースが多い。

特にEmbaseでは索引(サブヘディング)を使うと学会抄録が検索されないため、注意が必要。

依頼者から提供されるキーワードと実際に含めてほしい文献リストに付与されている索引語の間に乖離のあるケースもあるようなので、依頼者の意図を十分に考慮して検索式を作成する必要がある。

現状の索引語はコクランレビューを意識したものになっていない可能性もあるため、適切な索引語を慎重に選択する必要がある、また、フリーキーワードの式もあわせて検討する。

 

Embaseでは今後PICOサーチモジュール(コクランレビューサーチに最適化した検索画面)の開発を予定している。今回の検討結果を製品チームにフィードバックし、より検索者に有益な検索機能の開発を依頼したい。

 

また、OUGメンバーが普段行っている検索方法とは異なるアプローチの検索方法を

ライブラリアンの皆さんからご紹介いただけたので、参加者の皆さんにも参考になる点があったのではないかと思う。

 

以上

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2015年9月度(第335回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年9月17日(木) 14:00~17:00
開催場所:長井記念館 4階 (一財)日本医薬情報センター(JAPIC) 4階会議室
参加人数:19名

(一財)日本医薬情報センター 井上 彰


内容 :JAPIC医薬品情報総合検索システム PharmaCrossについて

 

PharmaCrossの全体概要、実装機能、画面遷移、サービス概要について

 1PharmaCrossの収載データ

       JAPICDOC(医薬文献情報)         SOCIE(学会演題情報)

       ・医療用医薬品添付文書情報         ・一般用医薬品添付文書情報

       ・日本の新薬(新薬承認審査報告書) JAPIC Daily Mail DB

       JAPIC AERS                       ・臨床試験情報(JAPIC CTI

       ・メディナビ情報(PMDA

 

・コンセプト

 ◆簡易統合検索

  ・上記データソースを集約した統合データベースの構築

  ・ワンクリック検索

-サジェスト機能(予測候補表示)、関連語表示)

・複数のデータソースから情報を網羅的に一括表示

 -データの各項目に重要度(スコア)を設定。

  ・シームレスに次の検索へ遷移

 

 ◆詳細検索

  ・従来型のDB検索を踏襲したノイズの少ない検索

  ・検索項目(フィールド)を指定

  ・演算子(ANDORNOT)括弧を使用

 

・その他実装機能

  ・複数の検索結果を項目別に比較(比較表)

  ・検索結果の保存、印刷、ダウンロード

  ・パーソナル機能

  ・外部データとのリンク(PubMed

 

・簡易統合検索(医薬品基本情報)について

  ・医薬品名を検索することで、JAPICのデータソースから、医薬品に関する基本的な情報として、医薬品添付文書、国内外規制当局情報※、有害事象、承認審査報告書情報※、臨床試験情報(JapicCTI)※の情報を一画面に表示し、その医薬品に関する情報をまとめて確認する事ができます。

   (※はPharmaCross内の該当情報へのハイパーリンクとなります)

 

・簡易統合医療用・一般用添付文書検索について

  ・医療用または一般用医薬品の添付文書の検索と添付文書を比較表示する機能があります。

 

・マイフォルダ

  ・検索結果の保存

  ・検索式の保存

  ・比較機能:任意の検索結果同士の比較が可能

   複数の比較機能では、列行の入れ替え、表示する項目などユーザが選択操作可能

  ・ダウンロード履歴

 

・一般公開予定 201510

(正式オープン後、OUGメーリングリストでも配信させていただきます)

以上

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2015年7月度(第334回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年7月16日(木) 14:00~17:00
開催場所:化学情報協会 メリノ六義園ビル 3 階 会議室
参加人数:19名

記入者:化学情報協会 山道 幸代


内容 : STN 新プラットフォームと医薬系データベース

 

STN 新プラットフォームの概要および医薬系データベースに関する最近の強化内容について紹介した。

 

1. STN 新プラットフォーム

      STN のインターフェース

      医薬・薬学分野の調査に利用できる主なデータベース

      STN 新プラットフォームの概要

      2014 6 月以降の強化内容まとめ

      検索事例の紹介

 

2. Classic STN 医薬系データベースの強化

      EMBASE/EMBAL ファイル

-       EMTREE 語のオンラインシソーラスの更新

-       会議録情報の追加

-       MEDLINE 由来のレコードの追加

 

      MEDLINE ファイル

-       2015 年版 MeSH に対応

-       臨床試験情報の収録拡大

-       ORCID ID および DOI のリンク追加

-       複数の著者所属機関情報の収録開始

-       構造化抄録の見出し語追加

-       UPI フィールドの追加

 

      DGENE, PCTGEN, USGENE ファイル

-       バッチ検索結果の回答保存期間の延長

 

      検索 Tips MEDLINE の化学物質索引

 

参考資料:2015年 STNユーザーミーティング資料 (修正版)

以上

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2015年6月度(第333回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年6月18日(木) 14:00~17:00
開催場所:長井記念館 4階 (一財)日本医薬情報センター(JAPIC) 4階会議室
参加人数:13名

記入者:協和メディアサービス(株) 村松奈央


内容:検索演題

 

1)検索例題 医薬品について、各国での販売状況を調べる

 

指定の5つの医薬品について、

アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スイスにおける商品名、販売会社、剤型、用量、適応、薬価を調査した。

<主な情報源>

アメリカ:PDRAHFSRed Book
イギリス:BNFMedicines CompendiumMIMS
フランス:ViDAL
ドイツ :Rote Liste
スイス :Arzneimittel-Kompendium der Schweiz

 

・書籍によって情報に偏りがあるため注意が必要だった。

・特に英語以外の言語の読解が難しかった。

・英語と似ている項目を探す、用量は「mg」等に注目すると探しやすい。

・翻訳会社へ頼むことも状況に応じて考慮する。

・一度に閲覧できる範囲が広い点が紙(書籍)の利点である。

web版はリンクを頼りに関連情報を得ることができる点が利点である。

・販売会社がわかる場合は、会社のホームページや、

 直接販売会社に問合せることで情報を得ることも可能。

 

<参考情報>

JAPIC 世界の医薬品集・価格表 国別所蔵資料一覧

http://www.japic.or.jp/service/library/cou_document.html

Drugs.com

http://www.drugs.com/

emc

https://www.medicines.org.uk/emc/

2)リンク集の更新、有用webサイトの共有

 

時間の都合上、実施せず。

 

以上




2015年5月度(第332回)ライフサイエンス分科会

開催日時:2015年5月21日(木) 14:00~17:00
開催場所:文京シビックセンター3階 障害者会館 会議室B
参加人数: 名

記入者:鈴木博道


内容:コクラン・ライブラリーについて:

 

大田 えりか氏 (国立成育医療研究センター医療政策科学研究室長)

 

(1)  コクラン共同計画について

    背景
多くの医療の臨床や政策の決定はエビデンスに基づいていない!
「人々が清潔で透明な水を求めるように、潔白で透明な知見を求める権利がある」(Sir MuirGray)

    Cochraneコクランとは
Not-for-profit120カ国34,000人のボランティア・ネットワーク
センター14カ所、支部など22カ所
53のレビューグループ、16の方法論グループ 

    目的
「無作為化比較試験を中心に、世界中の臨床試験を収集し、質評価を行い、統計学的に統合するシステマティックレビューを行い、その結果を継続的に、医療関係者、医療政策決定者、消費者に届け、合理的な意思決定に供する」 

    コクラン共同体全体での成果
5000以上のコクランレビュー(全てがインターネットで閲覧可)
発展途上国では、無料で全文が閲覧可
学術論文と異なり、必ず「一般語訳」付き 

    コクラン妊娠出産グループ日本支部(20126月成育医療センターに設置)

20145月正式な日本支部(http://square.umin.ac.jp/cochranejp/index.html)
コクランレビュー著者の支援、定期的なコクランワークショップ開催
コクラン共同計画の正式な組織

    日本の成果
コクランレビュー(プロトコール21編レビュー27編)
その他論文(英語18編日本語13編) 

    Cochrane Libraryの構成
Database of Abstracts of Reviews of Effects DAREコクラン以外のレビュー)
Cochrane Database of Systematic Reviews CDSRコクランレビュー)
Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)
Methods Studies (CMR)
Technology Assessment (HTA)
Economic Evaluations (EED)

(2)  システマティックレビューとその見方

    コクランレビューのプロセス
PICOs設定
タイトルの登録
プロトコール出版
レビュー出版
アップデート版出版(2年)

    レビューの評価法
レビューの方法は信頼できるか(テーマ設定、検索、研究の選択評価、メタ解析)
メタ解析の結果の効果推定値はどのくらい確からしいのか?

    検索データベース
CENTRALMEDLINEEmbaseCochrane Specialised Registers
可能であれば他のDBを追加する 

    他の情報源
雑誌およびその他のDB
未公表および進行中の研究 

    コクランレビューの構造
ABSTRACT
PLAIN LANGUAGE SUMMARY
SUMMARY OF FINDINGS FOR THE MAIN COMPARISON
本文
  Background
    Objectives
    Methods
    Results
      Risk of bias summary
      Forest plot
    Discussion
    Authors’ Conclusions
    Acknowledgements
    References
CHARACTERISTICS OF STIDIES (アブストラクトテーブル)
DATA AND ANALYSES
ADDITIONAL TABLES
APPENDICES (検索式)
WHAT’S NEW
HISTORY
CONTRIBUTIONS OF AUTHORS
DECLARATIONS OF INTEREST
SOURCES OF SUPPORT
DIFFERNCES BETWEEN PROTOCOL AND REVIEW
INDEX TERMS (検索語) 

    リスクオブバイアス(RoB)の評価
ランダムサンプリング
ランダムアロケーション
ブラインド
Outcome data の完璧性
選択バイアス、その他

    メタアナリシスの目的
効果とその不確実性の定量化
検出力を高める
精度を高める
研究間の相違を調べる
矛盾する研究結果の解決
新しい仮説を生み出す 

    フォレストプロット
分析対象研究の結果を縦に並べて図示するもの 

    Summary of Findings (SoF) table 

以上




2015年4月度(第331回)ライフサイエンス分科会

開催日時: 2015年4月16日(木) 14:00~17:00
開催場所:文京シビックセンター3階 障害者会館 会議室CA
参加人数:12名

記入者:殿崎正明


学術雑誌の諸問題:

高額雑誌に対抗して日本の学術雑誌を世界に普及させる必要性とその方法


外国雑誌の価格高騰に対応するためには1) 図書館は高額雑誌を買わない、2) 研究者は高額雑誌に論文を投稿しない、3) また高額雑誌の査読者・編集者にならない、という図書館と研究者が協力した「3ない運動」が不可欠である。日本が科学技術情報立国、知的財産立国を標榜するならば、「Science,Nature」を凌ぐ日本発の一流学術雑誌発行を目指すと同時に日本の学術雑誌を世界に普及させる戦略が必要である。そのためには、先ず国・研究者が日本の雑誌に発表された論文を優先評価するという意識改革を行う。現在日本の研究成果は約8割が外国雑誌に掲載されているが、国の研究助成金による研究成果は必ず主要なデータベースに収録されている日本の雑誌に投稿することを義務付ける、等の具体的な戦略について紹介された。

(参考情報)
20151月放送の教養番組『知の回廊』第101回「情報貧国ニッポン」山﨑久道
 http://www.chuo-u.ac.jp/usr/kairou/news/2015/01/27779/ (中央大学HP
 http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/opinion/20140630.html
  (ChuoOpinion  

・学術雑誌の高騰に関する調査レポート Loughborough University(英国)
WHITE, Sonya and CREASER, Claire
Scholarly Journal Prices: Selected Trends and Comparisons
Loughborough: LISU, 2004
 LISU Occasional Paper no. 34 ISBN 1 901786 83 8
http://www.lboro.ac.uk/microsites/infosci/lisu/downloads/op34.pdf

 Trends in Scholarly Journal Prices 2000-2006
 http://www.lboro.ac.uk/microsites/infosci/lisu/pages/publications/oup2.html

 出版社別の価格変化のグラフなどがある。

2013年度ノーベル医学生理学賞を受賞したカリフォルニア大学バークレー校教授ランディ・ シェクマン博士が、Nature, Science, Cellというトップジャーナル(最高ランクの学術雑誌)をボイコットする宣言
Nobel winner declares boycott of top science journals
http://www.theguardian.com/science/2013/dec/09/nobel-winner-boycott-science-journals

・電子ジャーナルの問題解決のための「3つの提言」
石田 武和(物性グループ物性委員会)
情報管理 Vol. 57 (2014) No. 10, p. 741-746
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/57/10/57_741/_html/-char/ja/
引用情報などが参考になる。

・学術出版をビジネスモデルとしてとらえる弊害
射場 敏明(順天堂大学大学院医学研究科救急・災害医学)
日本集中治療医学会雑誌Vol. 20 (2013) No. 3, p. 428-429
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsicm/20/3/20_428/_article/-char/ja/
ビッグスリーと言われるE社、S社、W社は研究者の業績評価主義による需給バランスから投稿論文の減少がなく高収益を継続。今後は小規模出版社の支援、伝統ある学会誌の英文化、また、研究者の良識(価値ある論文投稿を問い直す努力)も必要としている。  

・学術情報の国際発信について文部科学省の審議会報告より
学術情報の国際発信・流通力強化に向けた基盤整備の充実について【概要】(平成247月 科学技術・学術審議会 学術分科会 研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/attach/1323861.htm  

Proposal of the Movement that Publishes the Results of Scientific Research of Home Country to Scientific Journals of Home Country.
Tonosaki, Masaaki (Nippon Medical School Central Library)
Igaku Toshokan Vol.53 (2006) No.1, p.36-40.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/igakutoshokan1954/53/1/53_1_36/_pdf

・日本における研究成果発表の問題点と対応策 税金で研究した研究成果の掲載料も税金で払い、利用するためにまた税金で高額学術雑誌を購入するという税金の無駄使いを止め、日本発の国際的な一流の学術雑誌を創出しよう(解説)
殿崎 正明(日本医科大学中央図書館)
オンライン検索 Vol.31(2010) No.1-2, p.1-6.
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2010339354




2015年2月度(第330回)ライフサイエンス分科会

開催日時: 2015219() 14:0017:00
開催場所:文京シビックセンター5階 会議室A
参加人数:20名


記入者:株式会社サンメディア  前田亜寿香

内容:
1.ネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)事業説明
  出版ビジネスの展開と新規イニシアティブのご紹介


ネイチャー・パブリッシング・グループ
シニアマーケティング&コミュニケーションズマネージャー 
大場郁子 氏 

●企業紹介
Nature Publishing Groupの紹介。
Nature Publishing Group は、Macmillan Science and Educationの一部門。
・「Nature」は1869年創刊。「Scientific American」 は1845年創刊(一般向けの科学雑誌として世界最古)。
・「Nature Partner Journal」は、新シリーズのオンライン限定オープンアクセスジャー
ナル
・ライフサイエンス、自然科学分野のタイトル紹介
・各種広告サービスの紹介(求人広告やカンファレンス、ネイチャー・カフェ等)
・各種カスタムサービスの紹介(カスタム・ウェブサイト、リプリント・コレクション

 や研究紹介、論文投稿セミナー、科学論文英語校正サービス等)

最近の取り組みについて
Nature Index

  -世界の研究成果を国・機関別にプロファイリングするデータベース。無料公開。
Content Sharing

  -NPGが所有する49誌の研究論文を簡単にシェアできるイニチアチブ。論文へのアクセス権を
  持つ利用者が同僚や共同研究者とシェアできる機能。また、世界の約100の報道機関と科学
  ブログサイトの読者に対してフルテキスト論文へのアクセスを提供。

Scientific Data
   -科学的に貴重なデータセットの記述を掲載する新しいオンライン限定のオープンアクセス誌。
   Data Descriptor
(データについての説明を記述したもの)を掲載。

Springerとの合併について

  ネイチャー・パブリッシング・グループとシュプリンガー・サイエンス+ビジネスメディアが合併に合意した。

2.話題提供  

 ・印刷博物館の企画紹介
 SLAの紹介
 ・シソーラス改訂について(医中誌WebJDreamIII


3.来年度のスケジュールとグループ分けについて 3.



2015年1月度(第329回)ライフサイエンス分科会

開催日時: 2015年1月22日(木) 14:00~17:00
開催場所:文京シビックセンター5階 会議室A
参加人数:8名


内容:「検索演題」

記入者:旭化成ファーマ株式会社  廣谷映子


【問題1】
医療用医薬品「ABC」の妊婦への投与可否について調査したい。調査のための情報源および調査方法について述べなさい。

【解答(案)】
海外ではFDA分類やオーストラリアの情報あり、 FDA分類は南江堂の今日の治療薬や医学書院の今日の治療指針にも掲載されている。
オーストラリアのサイト
https://www.tga.gov.au/prescribing-medicines-pregnancy-database
日本産婦人科学会専門医制度研修コーナー(2006)
http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/kenshu_58-6.pdf も参考になる。
・その他、書籍情報
 実践 妊娠と薬第2版10,000例の相談事例とその情報(2010)虎の門病院の基準
 Drug in pregnancy lactation
・調査のステップとして医薬品の確認、検索エンジンでの調査、公的発表調査。
 検索データベース医中誌web、JMEDPlus、iyakuSearch、MEDLINE、EMBASEなど。
・参考情報として 虎の門病院薬剤部 山根律子 すぐ役立つ妊婦・授乳婦と薬の情報源(ラジオ日経)            http://medical.radionikkei.jp/byoyaku/byoyaku_pdf/130121.pdf

【問題2】 あるテーマで検索を行う際に、無料のデータベースと有料のデータベースの利用が可能な場合が多い。
両者の長所・短所について、検索するテーマまたは分野を想定したうえで、以下の設問に答えなさい。
 (1)想定した検索テーマまたは分野、そのために利用する無料のデータベース名および有料のデータベース名を以下のように書きなさい。
  検索分野:×××(例:医薬品、特許など)
  ①無料データベース:○○○○
  ②有料データベース:△△△△
 (2)比較する項目を5つ挙げ、例を参考にしながら両データベースの長所・短所をそれぞれ対比して説明しなさい。
  例:料金に関して、○○○○は無料だが△△△△は利用すると料金が発生するので社内のエンドユーザーに後者は解放し難い。
【解答(案)】
<挙げられたデータベース名>
  無料:PubMed、CiNii、JGLOBAL、
  有料:医中誌web、JMEDPlus(JDreamIII)、MEDLINE、EMBASE
<比較項目>
  ・機能・操作性:無料のデータベースも機能の向上はあるが有料ほど充実していない。
  ・品質(内容)・信頼性:有料では収録源・情報ソースや更新頻度が明確で信頼できる。
  ・システムの安定性 無料は不安定
  ・料金・アクセシビリティ:無料データベースはエンドユーザーにも開放しやすくアクセシビリティが良い。有料はユーザー数制限などもある。
  ・サポート:有料は代理店などのサポートが充実している。
  ・セキュリティ:無料では利用状況開示の可能性があるが、有料で開示されることはない。
  ・WebAPI:無料では公開あり。有料では別契約が必要な場合多い、但しサポートあり。

【問題3】 あなたは、某製薬会社に所属しているとします。近々、情報関連業務統括者(CIO:Chief Information Officer)にあなたの部署で導入しておくべき情報源や部門間の情報業務連携について、具体的な説明をする機会を得ました。どのような準備をしますか?
 (1)あなたの担当(する、もしくはしたい)部署を以下の①~⑨の部門からひとつ(あるいは、複数も可)選び、解答用紙に記入しなさい。
 (2)(1)で選んだ部門内で想定される要求に対して、情報提供できるサーチシステム、データベースを挙げ、必要とする理由を述べなさい。
  ただし、回答には以下のポイントを含めること。
  ・導入時の予算について
  ・エンドユーザーの検索環境の整備について

 ①研究部門(安全性・毒性関連、化合物調査関連等)
 ②開発部門(治験関連、ライセンス・企画関連を含む)
 ③営業部門(学術部、製品担当者、代行検索等)
 ④信頼性保証部門(市販後安全性情報部門、ファーマコビジランス部門等)
 ⑤くすり相談部門
 ⑥知財部門(特許関連等)
 ⑦法務部門(訴訟関連、著作権等)
 ⑧図書館(室)
 ⑨その他(上記以外の部門)
【解答(案)】
<挙げられた部門名の例>開発部門・信頼性保証部門・営業部門
<情報源として>
・国内文献:JDreamIII(有料)、医中誌web(有料)、iyakuSearch(JAPIC維持会員は全機能無料)、
・海外文献:PubMed(無料)、STN、ProQuestDialog、OVIDのMEDLINE、EMBASE(有料)
・添付文書:PMDA(無料)、JAPIC医薬品集DVD(有料)
・外部サービスやアラート(EMBASE・MEDLINEのSDI(STN、ProQuestDialogなど))が挙がった。
<データベース選定や他部署との連携について>
・日本語でのサポートの充実・迅速性から選定
・料金の高い特許では知財部門や研究開発部門との連携を検討
・開発薬、ニュース等は他部門の利用も多いため他部門との連携を検討
・外部サービス・アラート(SDI)の他部門との共有
・利用の多寡から判断しデータベースサービスの年間定額契約(医中誌、JMEDPlus、OVID、STN)を選択してエンドユーザー開放する。

【問題4】 学術文献や特許文献のデータベースには、以前からある抄録型のデータベースの他に、最近は電子ジャーナルシステムも含めた全文検索型のデータベースが登場している。それぞれのデータベースについて以下の質問に答えなさい。
ただしこの問題では次のように定義する。
・全文型とは文献の全文検索だけが可能で統制語キーワードは付与されていない。
・抄録型とは、文献の抄録を収録し、索引者によって統制語キーワードが付与されたデータベースとする。

 (1)ユーザーから見て、全文型がすぐれている点を1つ述べなさい。
 (2)ユーザーから見て、抄録型が優れている点を1つ述べなさい。
 (3)全文型で精度を高める(ノイズを減らす)方法を1つ述べなさい。
 (4)日本語の全文型データベースにおいて検索上注意すべき点を1つ述べなさい。
 (5)英語の全文型データベースにおいて検索上注意すべき点を1つ述べなさい。
【解答(案)】
(1)全文型のすぐれている点
・主題でなくてもヒットする点
・字数制限なく検索可能で網羅性が高い、目的語について漏れが無い検索ができる点
(2)抄録型の優れている点
・統制語があり主題として取り扱われた文献を効率的にもれなく検索できる点
(3)全文でノイズを減らす手段
・略語を用いない。
・検索対象を制限する(期間・用語・概念など)
・複数語によるAND検索を行う
・主題と外れた内容になりやすいため近接演算ができれば使用する。
(4)日本語の全文型で注意すべき点
・言葉・熟語内の部分一致で全く別目的の結果が得られる可能性がある点
・異表記に注意し複数語で検索する
(5)英語の全文型で注意すべき点
・語尾変化や英・米綴り違いによる検索漏れ
・単語の綴り一部でヒットする場合のノイズに注意
※但し、4)と5)は検索システム(検索エンジン)次第であり全文型と抄録型に共通でもある。
※全体として筋が通っていれば解答として点になるのだろうか。

 




招聘した各ベンダーのサイトは、 「ライフサイエンス リンク集」をご覧ください。

OUGライフサイエンス部会への要望は、 こちらにメールください。


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