OUGライフサイエンス分科会

☆☆ 今までの活動内容 ☆☆

2012年1月〜12月


第297回(2012年1月)   第298回(2012年2月)   第299回(2012年3月)  第300回(2012年4月)  第301回(2012年5月)  第302回 (2012年6月)  第303回(2012年7月)  第304回(2012年9月) 第305回(2012年10月) 第306回(2012年11月) 第307回(2012年12月)


2013.01.07 更新
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2012年12月度(第307回)ライフサイエンス分科会
記入者:NPO医学中央雑誌刊行会 黒沢俊典

開催日時:2012年12月20日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
参加人数:15名

内容:「医中誌Web Ver.5バージョンアップのご案内」
2011年4月にVer.5をリリースして以来、段階的にバージョンアップを行ってきました。今回は2012年11月に行ったバージョンアップの内容を中心に、管理者画面で拡張された機能やエンドユーザーごとに設定できるMy医中誌について説明させて頂きました。

1.機関ごとの設定内容
 (1)契約している電子ジャーナル情報の登録
 (2)所蔵している雑誌情報の登録
 (3)登録した電子ジャーナルリスト、所蔵リストの検索への反映
  (a)絞り込み条件としての反映
  (b)フィルターの条件としての反映
  (c)検索結果へのアイコン表示設定としての反映

2.My医中誌
 (1)登録・アカウント管理
  ・エンドユーザー単位で登録が可能。
  ・機関ごとにアカウント数の上限はない。
  ・一定期間利用されていないアカウントは、確認メールを配信の上、自動的に削除される。
 (2)環境設定
  ・画面のデザインや検索結果の出力形式などをカスタマイズできる。
 (3)フィルター設定
  ・法人設定同様に最大5つまでフィルターを設定することが可能。
 (4)検索式の保存とメールアラート
  ・アカウントごとに30個まで検索式を保存可能。
  ・メールアラート設定を利用すると該当の検索式の最新情報を定期的にメールで取得できる。

3.事前に頂いたご質問
 (1)メールアラートで差分を省いた検索を実行する際の検索式生成ロジックについて
 (1)保存できる検索式の長さの制限について
 (2)シソーラスの改定について
 (3)雑誌収載とデータ掲載のタイムラグについて
 (4)学会の会議録の収載状況について
 (5)機関ごとのカスタマイズの状況等について
 など


2012年11月度(第306回)ライフサイエンス分科会

記入者:Ovid Technologies Japan Office 設楽真理子

開催日時:2012年11月15日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
参加人数:13名

OvidSP: 検索プラットフォームの真価−搭載コンテンツを含む開発の方向性

内容:はじめに
 電子ジャーナルや電子ブックなど、一次資料の電子化が普及し、いわゆるエンド・ユーザーと呼ばれる利用者が爆発的に増加した現在、「情報の所在を探す」二次資料こと、文献データベースは、ひとつの転機を迎えています。アクセス形態もパソコンから、携帯端末へシフトしつつあり、「検索」という言葉が、「Googleる」と同義に使われる現在、「選別された情報」を「的確に探し出す」ことのできる文献データベースの重要性は、もっと声高に論じられるべきではないでしょうか?
 Webの画面上で、信頼できる情報とそうでないものを区別することは、見かけ上は困難になっています。何らかの情報は得られるけれど、決してそれがすべてではないし、情報の質ということも考慮しなければなりません。それらを念頭に置かない利用者は、残念ながら増加傾向にありますし、読みたい学術雑誌だけ電子ジャーナルで読めればそれで良し、とする研究者の方も、いまだ少なからずいらっしゃいます。これらのエンド・ユーザーに、文献データベースの価値を再認識していただくために、プラットフォーム・ベンダーとして何ができるだろうか? ということを、考えてみました。Ovidとしては、昨今の開発動向を含めて次のような方向性が見出せるものと思われるので、今回お時間を頂戴し、お話させていただきました。

前半担当:設楽真理子 (Sales Manager, Ovid Japan Office)
    ・検索機能 − Information Professional の為の
        シソーラス検索/ フィールド指定検索/ マルチファイル検索&重複除去
    使用データベース:Ovid Medline + EMBASE
    ・検索機能 − エンドユーザーのための
        Basic Search (Natural Language Processing)
        使用データベース: Biosis Previews
後半担当:James Taylor (Sales Engineer, Ovid Japan Office)
    ・エンドユーザーの誘導... Widget & Customization
    ・横断検索(Ovid内外の情報を一括検索)... Ovid Universal Search
    ・文献データベースからのリンクアウト...Ovid LinkSolver
    ・検索結果の管理機能...My Projects/ My WorkSpace

 まとめ:OvidはWoltersKluwer Healthの傘下として、医学&看護学の専門出版社Lippincott Williams & Wilkins (LWW)と一緒に、医学と関連領域の情報提供および研究・教育・実践の支援に注力しています。Evidence Based Medicine ? Reviews (Cochrane Library + ACP Journal Club) に加えて、Evidence Based Practice な情報源JBI のコンテンツとツールの提供を、2012年10月に独占的に開始し、臨床医向けのポータル製品OvidMDもリリースしています。3D画像を含む解剖学画像データベースPrimal Picturesは、e-Learning ツールとして、教育支援を主眼にしてご案内しています。
 エンドユーザーの誘導に関する様々なツールやカスタマイズはJames Taylorから詳述しましたとおりですが、そのほかにもLocal Language にも注力しており、日本語インタフェイスだけでなく、日本語コンテンツ、日本語の入出力が可能になる、version 4.0のリリースを2013年に予定しています(中国語、スペイン語、フランス語については、先行製品がリリースされています)。搭載日本語コンテンツや、新version のリリース時期については、2013年以降、順次ご案内の予定です。



2012年10月度(第305回)ライフサイエンス分科会
記入者:SLAアジアン・チャプター2010年代表 Kokos Consulting 佐藤京子

開催日時:2012年10月25日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
参加人数:12名

SLA 2012 Annual Conference & INFO-EXPOのトピックス
講演者:SLA アジアン・チャプター 佐藤京子

2012年7月15日(日)から18日(水)、米国シカゴ市にて開催された米国専門図書館協会(SLA:Special Libraries Association )の年会SLA2012 Annual Conference & INFO-EXPOを写真と共に紹介した。また、プログラムの中から今年のトピックス内容と大会後のSLA主催ツアーで訪問したシカゴ大学図書館を紹介した。

1.開会式基調講演--Guy Kawasaki 氏の「Enchantment」(人を魅了する) 仕事をする上でどのようにしたらうまくいくかというヒントをインフォプロが分かり易い事例も含めて、「人を魅了する」10のポイントを紹介。
 ・Achieve Likability (自分を好きになってもらう)
 ・Achieve trustworthiness(信頼を確立する)
 ・Perfect your product or service (自分の製品/サービスを完璧にする)
 ・Launch (何かの活動を開始する)
 ・Overcome (魅了できない場合、それを乗り越えるには)
 ・Endure (持続する事が大切)
 ・Presentation (プレゼンテーションをする)
 ・Use Technology (技術を使う)
 ・Enchant Up (上司を魅了する)
 ・Enchant down(部下を魅了する)
なお、最新の「Enchantment」の講演や情報は、下記サイトでスライド/ビデオとして公開されている。
http://www.guykawasaki.com/enchantment/audio-video/

2.Spotlight Session
インフォプロに役立つスマートフォンのアプリ60とウェブサイト60を紹介。
Joseph Murphy. “60 apps in 60 mins”
  スライドは下記で入手可能。
http://www.slideshare.net/joseph.murphy/60-apps-in-60-mins
 ・Merck Manual
 ・Dragon Medical 360
 ・iThoughts (SWOT分析補助ツール)
 ・Easybib
 ・Google+
 ・CamCard lite (名刺保存ツール)
 ・Interview Prep
 ・Pocket Resume(履歴書作成アプリ)
 ・World Newspapers
 ・Data.gov.uk/apps
 ・Pulse
 ・Google translate (24カ国語翻訳) など
John DiGilio. “Sla 60 sites in 60 minutes 2012 slides”.
http://www.slideshare.net/iBraryGuy/sla-60-sites-in-60-minutes-2012-slides
 ・Skillshare---トレーニング情報(個人のスキルをシェアする情報サイト)
 ・Good reads
 ・Knoema --- データセットのサイト(グラフ等、写真)
 ・Showme.com など

3. シカゴ大学図書館見学内容
 ・“The University of Chicago Library”.  http://www.lib.uchicago.edu/e/index.html
 ・The Joe and Rika Mansueto Library
     ・外観
   ・地下収納書庫棚  Automated Storage and Retrieval System(ASRS)
   ・その他




2012年9月度(第304回)ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 原 千延

開催日時:2012年9月20日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
参加人数:25名

OUGライフサイエンス分科会300回記念講演
「Publish or Perish 研究発表倫理を確立するために」
愛知淑徳大学人間情報学部教授 山崎 茂明先生

・「不正行為」に公衆衛生学的にアプローチ
 「不正行為」を「病気」と捉え、起きないよう予防することが大事。
・「publish or perish」ではなく「to publish and or not to perish」
 研究者は、論文を数多く発表しなければならない環境に置かれるようになり、MEDLINEに
登録される文献数も1960年代以降劇的に増加した。しかし、論文数を伸ばすために断片的な
論文を量産しても、価値を伴わなければ、結果として研究の発展を妨げることにつながるこ
とを研究者は自覚しなければならない。

・Bayh-Dole法による影響
 米国では1980年を境に、連邦政府より非連邦政府に研究資金源が変化している。1980年に
Bayh-Dole法が施行され、研究者および研究機関が研究により得た利益を自らの研究開発に
還元できるようになった。米国では大学の特許取得数が増加し、特許のほとんどはResearch
Universityと呼ばれる上位100校が取得している状況である。日本国内においても、日本版
バイ・ドール法により産学連携が進んだ。

・科学研究の不正行為とは
 米国連邦政府では「研究の申請、実行、あるいは研究結果の報告などの諸側面における、
捏造(Fabrication)、改ざん(Falsification)、盗用(Plagiarism)」と定義し、最低限
の基準を制定している。不正行為は研究者個人のみだけでなく、組織としての行われている
場合もあり、オーサーシップ違反はその一つといえる。公表されている不正行為は氷山の一
角にすぎず、Swazeyの研究(1993年)では学生44%、教員50%が、Martinsonの研究(2005年)では
研究者の33%が不正行為に関与したことを認めている。

・研究構成局(Office of Research Integrity:ORI)
 1992年に設立された米国の健康福祉省・公衆衛生庁下の研究助成プロジェクトを対象に科学
研究の不正行為を調査する機関。調査報告書は公開されており、誰でも閲覧できる。調査報告
書には当事者と調査担当者との質疑応答も記録されている。不正行為を認めた研究者は、自発
的除外同意書を提出し、助成金への申請や関連団体の委員活動などを自粛している。調査は不
正行為を悪いものとして咎めるのではなく、研究者に自分の行為が不正行為だと自覚させるこ
とで、研究環境や風土の改善を図るものである。

・オーサーシップの問題
 近年、単独著者での論文は減少し、2011年の科学論文の約90%は複数著者による共著論文と
なっている。共著者の中には研究に直接関わっていないにもかかわらず、慣例、儀礼、親切
心から著者に加えられているケースや、十分な貢献はないが著者に加えられているケースが
みられる。正しいオーサーシップに則った著者の記載の普及とともに、論文への寄与内容を
具体的に記載したクレジット表記を検討すべきではないだろうか。また、著者の資格があり
ながら記載されないケース(ゴースト)や、資格がないのに記載される(ゲスト)ケースも
ある。これらは不適切なオーサーシップであるだけでなく、論文の信頼性を誤らせたり、
研究倫理に抵触したりするので注意すべき問題である。

・まとめ
 不正行為を起こさない、起こさせないためには、大学などの研究機関、出版社、公的機関
など研究者を取り巻く社会全体でのコントロールが必要だ。


「グループ討議」
情報リテラシー教育や情報サービスについて、4つのグループに分かれて意見交換した。




2012年7月度(第303回)ライフサイエンス分科会
記入者:科学技術振興機構(JST) 岩島 真理

開催日時:2012年7月19日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
配布資料:「科学技術情報発信・流通総合システムの状況」
     「ジャパンリンクセンター(JaLC)のご紹介」
     「JST科学技術文献情報提供サービスの事業継承と今後のサービスについて」
     「300回記念会について」
参加人数:28名

内容:「科学技術情報発信・流通総合システムの状況」
     JST知識基盤情報部電子ジャーナル担当 青山 幸太氏

・J-STAGEはJSTがシステム提供・運用、学協会がデータ登載を行う、電子ジャーナル共同利用センター
・平成11年10月運用開始、16年1月J-STAGE2リリース、24年5月J-STAGE3リリース
・J-STAGE3では旧J-STAGEと旧Journal@rchiveを統合
・全収録誌数約1,600誌、全収録記事数約230万記事
・23年3月末日現在(旧J-STAGE)、約8割の雑誌が完全フリー。journal@rchiveは原則完全フリー。
・23年12月末現在(旧J-STAGE)、J-STAGE公開雑誌のうち約24%が医学・薬学系、10%が生物科学系、あわせて約3割がライフサイエンス系
【追加回答】医学・薬学系雑誌236誌中187誌、79.2%が完全フリー(23年12月末現在)
・web APIの提供により、広く閲覧可能。
・J-STAGE3では、Cross Checkの導入、XML化の推進、学会名鑑登載など実現。

   「ジャパンリンクセンター(JaLC)のご紹介」
     JST知識基盤情報部リンクセンター担当 久保田 壮一氏

・国内外の電子ジャーナル論文等の様々な文献書誌・所在情報を一元的に管理し、それらの相互リンクを実現するシステム。
・JST、NDL、NII、NIMSの4機関で共同運営
・世界で9番目のDOI登録機関
・現時点の登録対象コンテンツは学術論文および、論文に付随する図表などの情報。将来的には、書籍や研究データ、特許なども視野に。

   「JST科学技術文献情報提供サービスの事業継承と今後のサービスについて」
     (株)ジー・サーチ コンテンツビジネス部 長谷川 均 氏

・2013年4月1日よりジー・サーチが、JSTが提供してきた文献情報提供サービスを継承。
・移行対象サービス:
 JDream、科学技術文献速報、SDIサービス、解析可視化サービス、代行検索サービス、データ販売サービス
・新サービス提供の方針:
 −現行JDreamIIの主要な検索機能を提供(コマンドモード、履歴保存、集合間演算etc)
 −現行料金プランを継承した料金改定
 −SDI検索式のスムーズな移行
・新JDream(仮)について
 −従来のコマンドモードとシンプルモードの機能を統合したアドバンスドサーチ(仮)にプラスして、エンドユーザーに優しい新インターフェース、クイックサーチ(仮)を提供。
 −付加サービス:G-Search DBへのアクセスが可能(ご希望者のみへのご提供)。ID管理機能。
・原文複写は、JST情報資料館(郵送複写)、サンメディア(エクスプレス複写)、ジー・サーチ(Mobile Library)の3社で分担対応。
・移行スケジュール:
 2012年7,8月 全国にてサービス移行に関する説明会を開催
        サービス移行に関する情報サイト公開(7/23)
       【追加情報】
     10月 新サービス内容に関するご案内
     12月 新サービス説明会の開催/SDI移行に関するご案内
 2013年 3月 新サービス併用期間
    4月 新サービス開始


「300回記念会について」
1)愛知淑徳大学人間情報学部教授 山崎茂明先生による講演
・テーマは「Publish or Perish:研究発表倫理を確立するために」
2)グループ討議(グループに分かれて自由に意見を交換し合う)
・テーマは「情報リテラシー教育や情報サービスについて」
 ユーザーに対する情報検索などの教育や情報サービスについて、どのような問題点が有り、良い解決法があるのか、ご経験豊富な皆様なので活発な意見交換が期待できると思っています。
 意見交換の機会が少ないので、この機会に皆様と大いに語り合いましょう。
3)懇親会
・17:30から開催の予定。



2012年6月度(第302回)ライフサイエンス分科会
記入者:化学情報協会 田澤 綾子

開催日時:2012年6月21日(木) 14:00〜17:00
開催場所:化学情報協会 メリノ六義園ビル 3 階会議室
配布資料: 「STN 医薬系データベースの強化 2011 年 6 月 〜 2012 年 5 月分」 (2012 年 STN ユーザーミーティング資料の抜粋)
      「検索事例 (ライフサイエンス)」(リフレッシュセミナー 「検索事例 (ライフサイエンス)」 より抜粋)
参加人数:20名

内容:「STN 医薬系データベースの強化 2011年6月〜2012年5月分」

(1) NAPRALERT ファイル
- 2006-2011 年のデータ追加
- 検索例 : セスキテルペン類のヒトに対する抗炎症作用について調査する

(2) RTECS ファイル
- 水生毒性,in vitro 情報の収録開始
- 検索例 : 有機スズ化合物の水生毒性を調査する

(3) MEDLINE ファイル
- ePub Ahead-of-Print の情報を収録開始
- 2012 年版の MeSH に対応

(4) EMBASE ファイル
- 2012 年版の EMTREE シソーラスが利用可能に
- 検索例 : 花粉症の予防に関する文献を調査する

「検索事例 (ライフサイエンス)」

(1) STN のライフサイエンス関連ファイル
- テーマ別収録件数トップ 5 のファイル
- ライフサイエンス関連情報を収録する主なファイル

(2) 検索例
- 検索例 : 酵素阻害剤に関する文献検索
MEDLINE, EMBASE, CAplus ファイルを利用した検索
- 検索例 : 天然物からの抽出に関する文献検索
NAPRALERT ファイルを利用した検索



2012年5月度(第301回)ライフサイエンス分科会
記入者:株式会社サンメディア 前田亜寿香

開催日時:2012年5月17日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター
配布資料: 「学術情報の動向」
参加人数:15名

内容:「学術情報の動向」   発表者: 愛知大学 時実象一 氏

電子ジャーナル、オープンアクセス、リンクとID、長期保存、電子書籍、データベース、利用者ツールのトピックについて、最新情報をご紹介いただいた。

1、電子ジャーナルの新動向
・電子ジャーナルの歴史(第一世代1995〜、第二世代2001〜、第三世代2011〜)
・過去分の電子化(主要出版社ではほぼ完了)
・電子ジャーナル第三世代
 -機能:タブ、画面分割、サムネイル、図表のナビゲーション、インタラクティブ、モバイル、Personalization、画像のダウンロード
 -サービス名:Article of the Future (Elsevier)、Project Prospect (RSC)、IOP Article Evolution、 SpringerLink、J-STAGE3)
・電子化の進展

2、オープンアクセス
・オープンアクセス雑誌
 -サービス名:BioMed Central、PLoS One
・PLoS One(冊子体の発行はなし。著者が投稿料を支払い掲載される。簡単な査読はあるがほぼ掲載される)
・PLoS One のクローン誌(特定の分野の雑誌でなく、全分野であることが特徴)
 -サービス名:SAGE Open、BMJ Open、Scientific Reports (Nature)、AIP Advances、G3 (Genetic Society of America)、Biology Open (Company of Biologists)
・オープンアクセスオプションとSCOAP3
・NIH 公衆アクセス方針(NIHからの研究助成による論文はPubMed Centralへの提供が義務。投稿は増加傾向)
・オープンアクセスの動向(オープンアクセス論文の割合は20%(全分野)〜50%(PubMed)。分野によって異なる)
・FRPAA(Federal Research Public Access Act)とResearch Works Act

3、リンクとID
・DOI とCrossRef (CrossRef 誕生小史(翻訳))
・JaLC(Japan Link Center)(JSTが作成。日本語文献の検索精度が高まる。1つの論文にCrossRef と JaLC の2つの DOI が付与されることはない。)
・OpenURL
 -リンクリゾルバのサービス名:SFX、360LINK、1Cate、LinkSource
・研究者ID
 -プロジェクト名:Scopus Author Identifier、ResearcherID (Thomson Reuters)、ArXiv author identifiers研究者リゾルバーID (NII)、科研費研究者番号、JST 著者ID、CiNii 著者ID
・ORCID(非営利団体として結成。研究者IDのリンクを行う。日本からはNIIとJSTが参加。)

4、長期保存
・Migration on access(その時点のHTMLをそのまま保存して、閲覧時に変換)
 -プロジェクト名:LOCKSS(複数の図書館で電子ジャーナルのキャッシュを保存し、分散共有する)
・Normalization and migration(ソースデータから規格化しておき、新しい環境でも表示できるようにする)
 -プロジェクト名:Portico(JSTORのプロジェクトから誕生。参加図書館数740。日本からの参加なし。)
 ※LOCKSSとPortico・・・主要出版社は両方に参加。
・CLOCKSS(Closedな(私的な)LOCKSS。日本の大学約20機関、NIIも参加)
・長期保存データの公開(trigger event(雑誌の廃刊、出版社の閉鎖、災害、戦争等)の際に公開)

5、電子書籍
・アグリゲータ  -サービス名:ebrary、Safari Books Onlin (O’Reilly)、EBSCO eBook Collection
・学術出版社  ?サービス名:Elsevier ScienceDirect、SpringerLink、Wiley Online
・書籍電子化プロジェクト
 -プロジェクト名:Google Book Search、Internet Archive、国立国会図書館近代デジタルライブラリー、Springer Book Archive
・株式会社デジタル出版機構(2012年4月設立。サービス名はPubridge。5年後に100万タイトルの電子化を目標。 賛同出版社約200)

6、データベース
・伝統的オンライン検索システム
 -サービス名:ProQuest Dialog、STN、JDreamII 、PATOLIS-Next、医中誌Web
・画像検索
 -サービス名:ProQuest Illustrata、Elsevier Image Search、SpringerImages、
・セマンティックWeb
・サービス名:Elsevier Illumin8、TEMIS
・ディスカバリ・サービス
 -サービス名:EBSCO Discovery Service、Summon、Primo Central
・ディスカバリ・サービスの問題点(利用者側から、コンテンツ提供側から)
・無料検索システム
 -サービス名:PubMed、Google Scholar、Microsoft Academic Search、J-Global、CiNii
7、利用者ツール
・APIとアプリ -サービス名:Springer API Challenge 1.0、Elsevier Apps for Science、論文検索(アプリ)
・文献管理ツール -サービス名:RefWorks、EndNote、Mendeley


2012年4月度(第300回)ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 原千延

開催日時:2012年4月19日(木) 14:00-17:00
開催場所:文京シビックセンター
配布資料:「検索演題」回答例
参加人数:16名

内容:「検索演題」

1)糖尿病の食事指導について(国内)
 (背景)同じ量の食事をするのであれば、数回に分けた方が食後血糖は下がると思う。
 ただ、膵保護の面では頻回インスリンを分泌する。どちらの方がいいというものがあれば教えて欲しい。

  <使用データベース>医中誌web、JMEDPlus、Google、Google Scholar

  ・「回数」をキーワードにすると「インスリンの投与回数」などもヒットするため、
   食事回数の表現として「分食」「分割食」をキーワードにした回答がみられた
  ・データベース検索では、「食事回数」と「膵保護」のどちらかを良しとした文献は
   みつからなかった
  ・患者向けの指導資料などにはないだろうか

2)アロマテラピー(セラピー)がターミナル期のがん患者(特に疼痛・不安・倦怠感など)
 に有効であるエビデンスの文献

  <使用データベース>医中誌web、JMEDPlus、MEDLINE、EMBASE、Cochrane

  ・実際に依頼された場合には、何をエビデンス(事例の有無?研究デザイン?)とするのか
   依頼者に確認が必要
  ・国内の検索では、効果の有無を検討している文献でも対象症例数が少なく、果たして
   エビデンスといえるのか
  ・アロマテラピー単独ではなく、アロマテラピーを含む緩和ケア全体のsystematic review
   を探してもよいかもしれない

3)疼痛スケール、フェイスマークの利点と欠点

  <使用データベース>医中誌web、JMEDPlus

  ・事前の知識として、疼痛スケールの説明や、様々なフェイススケールの紹介があった
  ・「フェイスマーク」ではなく「フェイススケール」を用いる
  ・スケール自体の利点・欠点を主題に絞込むのは難しい

4)「一覧表がある文献」「画像がある文献」
 JMEDPlusには表図有無のデータがあるが、検索はできない。
 PubMedでは図が検索できる。
 他にも検索可能なデータベース、検索方法等あればご教示ください。

  <使用データベース> PubMed Central(PMC)、医中誌web、JMEDPlus

  ・PubMed Central:検索すると結果表示の右側に「PMC Image Search」として
   画像検索の結果が表示される
  ・医中誌web:論文種類「図説」は写真や図に説明が加えられた記事
  ・JST Plus:文献種類のS(統計、データシート)、C1(データシートなど)には図表
   がありそうだが、必ずあるとは限らない

  <参加者からの補足>
  ・Full TextデータベースではImage検索が出来るサイトもある
    例:Sicence Direct(契約者でなくても検索は可能だが、内容はみられない)
  ・ProQuestのCSA Illustrataは図表に索引付けされている
  ・BioMedCentralに画像がある(約半分がBMCジャーナルに掲載されたもの)


2012年3月度(第299回)ライフサイエンス分科会
記入者:固武技術士事務所 固武龍雄

開催日時:2012年3月15日(木) 14:00-17:00
開催場所:科学技術振興機構 東京本部3階会議室
配布資料:・NBDCと四省連携のご紹介
     ・生命科学系データベースにおけるデータ相互運用の試み
     ・生命科学データベース横断検索のご紹介
     ・生命科学系データベースのカタログとアーカイブを中心としたサ−ビスのご紹介
     ・バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)の紹介パンフレット
     ・講習会の開催募集機関チラシ
参加人数:21名

内容:ライフサイエンス分野のデータベースの統合、横断検索

1.NBDCと四省連携のご紹介   畠中秀樹氏
2.生命科学系データベースにおけるデータ相互運用の試み  櫛田達矢氏
3.生命科学データベース横断検索のご紹介  三橋信孝氏
4.生命科学系データベースのカタログとアーカイブを中心としたサービスのご紹介  坂東明日佳氏

この講演会に際し、種々連絡、取りまとめをいただいたJSTのNBDCの高祖歩美氏に感謝いたします。
なお、今回はJSTさんのご要望により、OUG非会員の方も無料で参加でき、数名の方が出席された。

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2012年2月度(第298回)ライフサイエンス分科会
記入者:株式会社サンメディア 馬淵沙織・長谷川智史

開催日時:2012年2月16日(木) 14:00-17:00
開催場所:文京シビックセンター
配布資料:「SerialsSolutions 360Link / 360Core」「Summon」
参加人数:20名

内容(前半):「リンクリゾルバー(360Link)」

1)Serials Solutions社について
 図書館司書であったPeter McCraken氏がオンラインリソースの利用・管理に苦慮する図書館の悩みを解決するサービスを提供するために2000年に起業。

2)リンクリゾルバーとは
 利用者を検索結果の書誌情報からフルテキストへ簡単にナビゲートするためのツール。OpenURL経由の書誌情報を解析してKnowledgeBaseの情報をもとにリンクを生成。

3)360Linkの特徴
 -リゾルバーの根幹部分であるKnowledgeBaseが非常に高品質で正確なリンクを提供。
 -デザイン・機能面ともに自由度の高いカスタマイズ機能。

4)最近のトレンド
APIの利用で冊子(OPAC)と電子(リゾルバー)で相互情報表示など。


内容(後半):「ディスカバリーサービス(Summon)」

1)ディスカバリーサービスとは
 図書館利用調査から見える利用者動向

2)Summonとは
 Summon 1つの検索窓から図書館が持つ学術リソースをくまなく検索
 Summonコンテンツ状況

3)さまざまな検索手法
 横断検索、ディスカバリーサービス、ハイブリッド

4)コンテンツのクオリティーを保つため
 Summonデータの標準化作業

5)検索アルゴリズム
 言語の特徴に合わせたネイティブ検索

6)Summonのもたらした結果
 Grand valley State University
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2012年1月度(第297回)ライフサイエンス分科会
記入者:(株)ジー・サーチ 川原 綾

開催日時: 2012年1月19日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京シビックセンター 5階 会議室C
配布資料:「ProQuest DialogTM」紹介
参加人数:19名

内容:「ProQuest Dialog」紹介

1.ProQuest Dialogの特徴

2010年9月に登場した次世代情報検索システムProQuest Dialogの特徴と現在の開発状況および今後の展開について紹介した。ProQuest Dialogは、日本語画面でエンドユーザから情報検索プロフェッショナルの方までご利用いただける検索システムであり、現在は科学技術文献を中心にデータベースが搭載されている。2011年末のDataStarサービス終了をうけ、新たに機能の強化とコマンドの実装がおこなわれた。
1)検索モード
  基本検索:自然語入力による直感的な検索
  詳細検索:項目を指定した精度の高い詳細検索。
  類似文献検索:入力された文章を解析して類似文献を検索
  引用検索:書誌事項から特定の論文を検索
  コマンド検索:コマンドを利用した検索。

2)検索支援機能
  サジェスト機能:入力語に関連する検索語を自動で提示
  同義語・語尾変化自動検索機能、米英綴り自動検索機能
  スペルミス:入力語にスペルミスがある場合、正しいスペルによる結果を提示

3)後処理機能   検索結果の保存・共有ができる個人用ワークスペース「マイリサーチ」

4)今後の開発予定
  2012年春:特許データベース、ビジネス系データベース等搭載予定
  2012年6月:Dialogサービス終了(延伸の可能性あり)

2.デモンストレーション
   各検索画面および後処理機能等を実際にご覧いただいた。
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招聘した各ベンダーのサイトは、 「ライフサイエンス リンク集」をご覧ください。

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