2009年1月〜12月
♪ 第265回(2009年1月) ♪ 第266回(2009年2月) ♪ 第267回(2009年3月)
♪ 第268回(2009年4月) ♪ 第269回(2009年5月) ♪ 第270回 (2009年6月)
開催日時: 2009年12月17日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京区民センター
配布資料:「Ovid Medline 1950-Daily Update」、「OvidSPバージョンアップの変遷」、その他リーフレット等
参加人数:11名
開催日時: 2009年10月22日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京区民センター
配布資料:「EMBASE.comのリニューアルについて」、「illumin8 PUTTING SOLUTIONS INTO CONTEXT」、その他リーフレット等
参加人数:10名
開催日時: 2009年9月17日(木) 14:00〜17:00
・国立保健医療科学院事業概要
・厚生労働科学研究成果データベース
システム概要
公開までの流れ
年間スケジュール
利用画面
研究分野一覧
研究事業変遷
検索トップおよび検索結果
シソーラス
管理画面
システム変遷
現行システムの課題
開催日時: 2009年7月16日(木) 14:00〜17:00
項目
ライフサイエンス系ファイルの強化
・ MEDLINE ファイル
・ EMBASE ファイル
・ IMSPATENTS ファイル
・ PHIN ファイル
配列データベースの強化
・ DGENE/USGENE/PCTGEN ファイル
STN 全般の強化
CAplus/CA ファイルの強化
開催日時: 2009年6月18日(木) 14:00〜17:00
(1)概要
JMEDPlus:国内医学系文献データベース。約500万件収録 (2009.6.17現在)。
(2)構成
総合科学技術文献データベースJSTPlusとの重複データ+JMEDPlus独自のデータ。
(3)索引
索引は7種類あり、キーワード索引はメインヘディングとサブヘディングからなる。
今回は資料に基づきサブヘディングの索引について解説。特にTU(治療利用)、DC(多剤併用)、EN(内因性)に着目。
(4)検索
「サブヘディングによる検索」、「主題語検索」、「EBM関連検索」、「(シソーラス)上位語による検索」、「近接演算子NOTAによる検索」、
通常の検索で見落としがちな点について解説。
(5)その他
NII-ELSへの全文リンクサービス開始(2009.6.21)について紹介。
事前にOUGライフサイエンス分科会より提出された質問・意見についての回答
Q1:サブヘディングがついていないのは2006年以前のデータだけか。
A1:2006年以降のデータでもJSTPlusからの抽出データについてはついていない。またJMEDPlusだけに収録されるデータでも、索引者がサブヘディングの索引基準に該当しないと判断したものについては索引されていない。
Q2:(印刷形式で)ダウンロードすると、ダウンロードした検索結果に関係ない途中の検索式や、0件の検索式が出力されない。検索過程を把握したいのでそのセッションの全ての検索式を出力するようにして欲しい。
A2:現在のシステムは、検索結果に関わる検索式だけを表示する仕様になっている。全式の表示の要望がある旨はシステム担当者に伝える。
Q3:回答表示でハイライトの位置が正しくない。きちんと表示して欲しい。
A3:問題点として認識している。今後の検討課題としたい。
Q4:索引方針として「患者」などが索引された場合「ヒト」も索引する、としているが索引されていないものが多数ある。ヒトに関する文献を検索する時に、
「ヒト」だけでなく、「職種別従事者」や「人間」の下位語など、関連すると思われる全ての用語をいれないといけないのか。(補足資料あり)
A4:索引されていないデータについて2パターンある。(1)医学系以外の分野ではこの索引方針で索引していないため、医学系以外の雑誌に掲載された文献に関するデータについては「ヒト」が索引されていないものもある。(2)索引漏れ。(2)については作業者の指導を行っていきたい。
Q5:シソーラスの「職種別従事者」の下位語に「図書館員」があるのに「サーチャー」がないのは、データベース提供機関としてどうなのか。また、「超高齢者」が80歳以上というのは、現実に即していない。90歳以上にすべきでないか。
A5:今後の検討課題としたい。
Q6(JSTから):図表による検索希望というのはあるか。
A6:かなりある。引用文献として利用するのに図や表がのっているものが欲しい、という依頼は結構ある。データとして持っているのだから活用すべき。
Q7:「事例研究」はどういう場合に索引しているのか。看護や介護の「事例報告」に「症例報告」は索引するか。
A7:「事例研究」は看護や介護の「事例報告」に索引することが多い。ただし、「症例報告」と明確に切り分けていない。看護、介護の文献でも著者が「症例報告」と記載していれば「症例報告」を索引していることが多い。懸案事項の1つである。
Q8:副作用としてサブヘディングの"AE"が索引された場合、シソーラス用語の「副作用」も必ず索引されていると思っていたが索引されておらず、「副作用」で検索していて検索漏れがおきていて困った。
A8:"AE"は副作用だけでなく、手術や生物名にも索引でき、中毒などの事象に関しても索引する。副作用の場合には"AE"を索引するとともに「副作用」も索引する方針になっているが、人手作業のため漏れることがある。作業者の指導をしていきたい。副作用を検索する場合は「副作用」と"AE"の両方を利用していただきたい。
Q10:サブヘディングが1つのメインヘディングに対して9個というのはどういう根拠からか。
A10:システム的に対応できるという範囲。実際に9個索引されているものは少ない。9個というのはユーザーから見て多いか少ないか。
ReA10:9個は多いと思う。サブヘディングで限定する意味がない。
Q11:JMEDPlusとJAPICDOCの抄録や索引が違うというのはわかるが、同じ文献について二度出力するのは料金的にたまらない。せめて表示順を変えて同じものは上下に並べるなどして、選べるようにしてくれないか。今の表示では大変不便。
A11:今後の検討課題としたい。
開催日時: 2009年5月21日(木) 14:00〜17:00
コメント提供者: 固武 龍雄、堀 恭子、石井 恵子、西内 史、石神 祥子
土屋 恵子、北川 晶子、岩島 真理、戸上 康弘
今月は、調査や検索によく利用している無料のホームページ、サイトを持ち寄って、互いに紹介し内容を検討した。全115サイトのうち、発表者に主なサイトのコメントを記述いただいたので以下に分類別に記す。今回検討したサイトは、今後の分科会で再度カテゴリー分類作業をして選択したものをライフサイエンス分科会HPのリンク集の更新に反映する予定。
【辞書、事典】
1. 「exite翻訳」: http://www.excite.co.jp/world/
英、中、韓、仏、独、伊、西、葡の各国語の翻訳ができる。
2. 「Google翻訳」:
http://translate.google.co.jp/#
44ヶ国語の翻訳に対応。
3. 「怒涛の翻訳例辞書」: http://trans.glova.jp/index.php
英語表記を探す時に便利。単語の同義・類義語を見つけられる。
4. 「ライフサイエンス辞書プロジェクト」:
http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/ja/index.html
「Entrez」 のリンクをクリックしたときに表示される画面の中の「PubMed : biomedical
literature citations...」 のリンクをクリックすると自動的に検索が実行される.
5. 「ChemFinder」: http://chembiofinder.cambridgesoft.com/chembiofinder/SimpleSearch.aspx
一般的物性 (分子量や融点,沸点),名称,CAS 登録番号や分子構造から検索可能.
6. 「日本化学物質辞書Web」:
http://nikkajiweb.jst.go.jp/nikkaji_web/pages/top.html
薬名検索の検索式作成の際にCAS番号、薬名(治験番号など)を調べるのに便利。
【ジャーナル】
1. 「BioMed Central」:
http://www.biomedcentral.com/info/about/whatis_jp
生物医学系オープンアクセスジャーナル。無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が 主催。
2. 「Chemistry Central」: http://www.chemistrycentral.com/
化学分野系オープンアクセスジャーナル 無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が運営。
3. 「Phys Math Central」: http://www.physmathcentral.com/
物理学分野系オープンアクセスジャーナル 無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が運営。
4. 「Free Medical Journals」: http://www.freemedicaljournals.com/
無料公開されている医学生命科学系雑誌サイト(公開期間限定を含む)
5. 「PubMed Central (PMC)」:
http://www.pubmedcentral.nih.gov/
NLMが運営するオープンアクセスのデジタルアーカイブス(公開期間限定を含む)
【ガイドライン】
1. 「NGC(National Guideline Clearinghouse)」:
http://clinicaltrials.gov/ct/gui
米国以外のガイドラインも探せる。フルテキストへのリンク先はHTML、PDF、雑誌など。
検索語のハイライト機能あり。句での検索は" "でくくる。
2. 「循環器トライアルデータベース」:
http://circ.ebm-library.jp/trial/index_top.html
米国等海外の循環器系(高血圧、心不全)のガイドラインの閲覧も可能。
【文献検索、相互リンクリソース】
1. 「Cancer Literature in PubMed」:
http://www.cancer.gov/search/cancer_literature/
MEDLINEで部位がんの検索式を作成する際に参考にする。
2. 「PrimateLit」: http://primatelit.library.wisc.edu/
霊長類の文献を収集している。実験動物を用いた有害事象や生理学の文献も検索できる。
3. 「医療経済研究論文の検索」:
http://www.ihep.jp/kensaku_main.html
医療経済文献を検索する際に、医中誌での検索式作成の参考にする。
4. 「J-GLOBAL」:
http://jglobal.jst.go.jp/
JSTのデータベースを中心に、研究開発に有用な多数のデータベースを関連づけ、情報を提供している。
【臨床試験登録サイト】
<国内>
近年、臨床試験登録サイトが整備され、臨床試験情報の登録が促進されている背景には、2004年9月、 ICMJE(医学雑誌編集者国際委員会)の共同声明(論文掲載には、公的な登録システムへの臨床試験の登録が必須)にある。ICMJEはWHO
Primary Registry(PR)を投稿資格サイトとして声明を発表。
1. 「JAPIC CTI」: http://www.clinicaltrials.jp/)
WHO PR認定サイト。IFPMA, 国立保健医療科学院のポータルにも対応。
2. 「UMIN-CTR」:
http://www.umin.ac.jp/ctr/
3. 「日本医師会臨床試験情報登録システム」: https://dbcentre3.jmacct.med.or.jp/jmactr/
<米国>
1. 「Clinical Trial.gov(米国)」:
http://clinicaltrials.gov/
FDA Modernization Actに基づいて、NIHがFDAとともに開発したサイト。
2009年5月現在、登録数は 73,462 (167ヶ国)。「Study
Results」タブに試験結果が掲載されている場合もある。2007年FDA改正法により結果公表が義務化。
<世界>
1. 「IFPMA臨床試験ポータルサイト」:
http://clinicaltrials.ifpma.org/index.php?id=4&L=1
国際製薬団体連合会(IFPMA)が運営する世界各国の臨床情報を集めたポータルサイト。日本語のTOPページ有り
【臨床試験結果収録サイト】
<国内>
1. 「循環器トライアルデータベース」:
http://circ.ebm-library.jp/trial/index_top.html
<米国>
1. 「Clinical Trial Results」:
http://www.clinicaltrialresults.org/
2.「Clinical Study Results.org」:
http://www.clinicalstudyresults.org/
【安全性情報】
1. 「Health Canada」:
http://www.hc-sc.gc.ca/dhp-mps/medeff/databasdon/search-recherche-eng.php#1
カナダ保健省のサイト.公共機関からの安全性 (副作用) 情報を収集・公開している.
副作用検索ページでは,製品名や成分名から年齢・性別,Outcome などの条件も含めて検索できる.
2. 「健康食品の安全性・有効性情報」: http://hfnet.nih.go.jp/
(独)健康・栄養研究所提供の食品・健康食品・食品成分に関する情報、物資の性質、作用、安 全情報、健康被害など。参考文献も紹介されている。
【その他】
1. 「抗菌薬インターネットブック」: http://www.antibiotic-books.jp/
薬剤名、薬剤特性、菌名検索の3種類があり、現在使用されている主要なものが収録されている。
2. 「JADA(日本アンチドーピング機構)」:
http://www.anti-doping.or.jp/index.html#SlideFrame_1
3 「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン-文部科学省 平成18年12月27日
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/05/07051421.htm
4. 「吉川医薬経済レポート」:
http://www.medmk.com/mm/
PHARMSKSのホームページ中にあり。世界の医薬分野の動きがわかる。登録しておけば発行の度に配信される。
5. 「健康日本21 関連データ集」:
http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/database/index.html
厚生労働省諸統計のポータルサイトとして利用する。
開催日時: 2009年4月16日(木) 14:00〜17:00
NPO 医学中央雑誌刊行会 松田 真美 氏
黒沢 俊典 氏
佐久間 せつ子 氏
(1)医中誌Webのバージョンアップ−最近のリリース内容を中心に
@ 電子ジャーナルへのリンク 7つの文献サービスwebシステム(CiNii, Crossref, J-STAGE,
MedicalFinder, MedicalOnline,
PierOnline, PubMed)へのリンクを設定。全レコードの約2割に全文へのリンク。
今後のリンク設定は、JST提供の「journal@archive」(5-6月)や他の出版社、学会にも拡大して行く予定。機関リポジトリーへのアクセスは昨年10月から可能になった。
A 機関ごとのOPACやリンクリゾルバーへのリンクができるようになった。(設定要)
設定機関は増加傾向にある。
B WebcatPlusへのリンク。WebCATで雑誌の大学図書館所蔵情報の確認が可能。
C ダイレクトエクスポート機能: 検索結果の中から選択した文献レコード(書誌事項など)を一度に電子転送できるシステム
・ 大正製薬(株)と東京医大図書館の活用事例では、機関内の文献複写文献オーダーシステムと連動して検索結果から効率的に文献オーダーができる事例が紹介された。(詳細情報→ http://www.jamas.or.jp/about/news/news_vol6.html )
・ 文献管理ソフトの「RefWorks」、「EndNote」と「EndNote
web」にも対応。
D 医中誌LinkService
出版社提供のメタデータを医中誌で加工し、参考文献情報にPubMed、CrossRef等へのリンク情報を付加。出版社は、医中誌サーバから該当の参考文献情報を呼び出し、自サイト内で表示することが可能。また、医中誌Web内で参考文献情報を表示する機能も予定。
E その他機能を追加、増強
クリップボード機能(検索結果を一時的に保存する機能。操作を繰り返しても保存したいデータは遂次累積して保存できる。)、書誌確認画面、検索履歴の部分削除、筆頭著者名と最終著者名での検索、収載誌の発行と収録対象情報、ダウンロードデータへの検索式出力の改善、収載誌の詳細情報へのリンク、収載誌の詳細情報へのリンク、発行元検索、「メジャー統制語」検索(MEDLINEのMajor
Descriptorと同様に主題検索ができる。検索結果で、シソーラス語の前に「*(アスタリスク)」が表示されている。2003年以降の付与。)検索速度の高速化。
Q: 「メジャー」の定義:
A: 論文中の重要なテーマについて索引している。
※ホームページの「索引マニュアル」の「主要キーワード編」より http://www.jamas.or.jp/user/database/manual.html#a-6
1.
原則的に主題を表すキーワードを選択します。
2.
キーワード5つまで選択できます。
3.
データ収集、調査方法、研究デザイン、統計的分析方法などは、それが中心に述べられている時以外は選択しません。
4.
地名、人名は選択しません。
Q: シソーラス用語の付与数。
A:
索引システムの変更により、2007年からシソーラス用語を20ケまで入れられるようにした。
Q:
チェックタグ「症例報告除く」の限定をして検索結果を見ると除外できない文献がある。上手く取り除く検索テクニックはないか?
A
:索引では、論文内容を確認して「症例報告」を付与している。論文の中に、「○○の例、症例」などと論文タイトルになっていても単なる症例報告の論文ではないものもあるが、そういう場合は付与していない。また看護学の雑誌の場合、「症例報告」を付与しない。このため単純に取り除ける検索方法はないので内容を見て取り除くのが望ましいましいのではないかと思われる。
(2)医中誌Webの今後のリリースについて
具体的なサービス内容やスケジュールについては7月のユーザー会でリリース予定。現段階での構想などを話していただいた。
@ 「医中誌webユーザー」への最適化
「医学」データベースとしての特徴を高め、様々なユーザー層向けの最適化
A ユーザーインターフェースの改良
「BASIC MODE」と「ADAVANCED MODE」の統合を検討。
B 文献検索のサポート
引用文献リンク、全文入手可能なものに絞り込む機能、サジェスション機能(例えばキーワードランキングを載せて検索語の選択を)
Cパーソナライズ
検索式の保存。SDIシステムの創設。
D外部リソースとの連携強化
従来の文献提供サービス単位だけではなく出版元との全文ダイレクトリンクを推進。
(3)医中誌ホームページでの新たな情報提供
分かりやすいデザインに変更。RSS配信
@ 「NLM PubMed最新情報」 野添先生の日本語訳で情報を照会→RSS登録すると便利
A 「サービスFAQ」の充実
B 「診療ガイドライン」 雑誌で発表されたガイドライン本文を公開。
C 「収載誌検索」の創設
D 索引マニュアルをホームページで公開。
E 編集方針に関する案内。「撤回論文」の扱いなどを明示。
F 収録対象誌の案内と収集協力依頼
(4)医中誌Web収録誌についてその収集と管理
のべ5023誌を収録(但し、廃刊・休刊・改題を含む)。
@ 収集方針と収集方法
網羅的に収集。定期刊行物およびMookを対象。
A 収録基準
海外発行誌、翻訳誌などは不採択。
B 登録手順
登録誌と不採択・保留誌に分ける。新登録が決まった場合、発行元に3年間のバックナンバー送付依頼と著者抄録の利用許諾の依頼をする。
C 登録情報
雑誌毎に、誌名、ISSN、発行元、発行頻度、入手方法、収集開始と履歴などのデータを登録し管理している。
D 収録誌管理とサービスの課題
・
誌名が複数ある場合(たとえば、英文表記と日本語表記)は、「NACSIS Webcat」とNDLの表記を参考に登録誌名を決めている。
・
略誌名も登録しているが、医中誌基準で作成したものと雑誌そのものの略誌名とが異なる場合がある。
・
欠号情報、雑誌分類、雑誌の全論文採択か選択か、新規採択誌などの情報をホームページで掲載していきたい。
IDRACは網羅的に収集された世界各国の薬事規制情報を、ひとつのプラットフォームで検索することができるデータベースである。
収録対象となる項目は国や地域で異なるが、すべてのドキュメントには英語のタイトル、抄録、IDRACキーワードが付与されているため、英語圏以外の情報も英語での検索が可能である。その他、日本・中国・韓国・台湾に関しては、現地語と英語の両方で規制文書の全文が収録されており、様々な用途に利用可能である。
データは、オリジナルの法規文書とIDRACが作成した解説文書の2種類のドキュメントが収録されており、検索に不慣れな利用者でも簡単に利用できるよう、また規制の変遷などがわかるよう加工されている。(例:ドキュメントにはハイパーリンクが付いているため関連情報に素早くアクセスできる。最新版か否かを区別するスタンプが付いている。)
その他、ワークショップや諮問委員会のレポートなど、IDRACでしか入手できないコンテンツも豊富に揃っている。ドキュメントの探し方は4種類あり、階層構造を辿る方法、キーワードを辿る方法、シンプルサーチまたはアドバンストサーチで検索する方法がある。デモンストレーションでは実際に利用しながら、利用方法と実際のデータについての説明していただいた。
新たなサービスとしては、SOPのテンプレートが収録されたSOP LibraryやIDRACのドキュメントを情報共有し易いようカスタマイズできるIDRAC NOTESがリリースされた。今後も中東や東欧、南米などの収集対象国が追加される予定である。更にはGlobal Moduleという名の新サービスがリリース予定である。これは、60カ国以上の収録国全ての規制要件を比較できるサービスであり、既に問い合わせが数多く寄せられている。
IDRACのコンテンツ・機能の有用性は非常に高く評価されており、FDA・EMEA・PMDA等の規制当局でも採用されている。
ユーザーからのリクエストが収録データに優先的に反映される他、ヘルプデスクや無料ウェブセミナーなどの充実したサポートを行っている。
Q.料金はどれくらいか。
A.対象とする国や地域やユーザー数、目的、利用頻度やユーザー(企業)の規模により見積もりを出すため明確な回答はできない。(製薬企業であれば数百〜数千万円。)
Q.英訳は機械翻訳か。
A.機械翻訳ではなく、スタッフによって訳されている。ICHに即している。
Q.アドバンストサーチについて。(フレーズでの検索の可否、IDRACキーワードの探し方)
A.単語を“”で囲めばフレーズ検索が可能。
IDRACキーワードはKeyword Indexで探すことができ、“”で囲んでの使用を推奨。下位語も含んだ検索が可能。
【演題の背景】
アセトアミノフェンの副作用としての腎障害・腎不全が多い。どのようにしたら、テーマに合致する文献をリストアップできるか知りたい。
【使用データベース】
医中誌Web、JMEDPlus、iyaku-Search、PubMed、MEDLINE
【検索方針】
「アセトアミノフェン」と「腎障害、腎機能障害、腎機能低下、腎不全、血液透析、透析」とを掛け合わせ、その中からテーマに合致した文献に限定する。
【結果】
【演題の背景】
「理由」のような漠然とした概念はキーワードにならない。「理由」らしき内容が書いてあるのを目で見て選ぶしかないのではないか。
【使用データベース】
JMEDPlus、医中誌WEB、EMBAS、MEDLINE
【検索方針】
「理由」に限定する前に、まず、「感染性(細菌性)心内膜炎」が「大動脈弁」、「僧帽弁」で「多い・少ない・比較」できるものから探していく。
【結論】
【検索のポイント】
有効例と無効例を分けて出すこと。
【使用データベース】
医中誌WEB、JMEDPlus、JST、JST7580
【検索方法】
ヘリコバクターピロリ、胃癌、除菌、有効、無効をかけ合わせて検索を行った。
【結論】
出題者が突然ご欠席でしたので、代わりにコメントを書かせていただきます。
多くの商用データベースがシソーラスを持ち、サブヘディング、近接演算子が利用できるのに、それを活用せずWordとWordを掛け算して結果を目で見て確認するという検索方式がこのOUGでも主流になりつつあるのはとても残念です。サーチャーの勉強会なのですから、多少マニアックになってもシソーラス、サブヘディング、近接演算子を利用して複雑な検索ストラテジーを検討する会にしたいものです。それでも見つからない時には、しかたがないので、WordとWordを掛け算になりますが、あくまでもそれは最後の手段にしたいものです。
さて、今回のテーマは「抗癌剤の投与順序により効果を比較した文献」なのですが、「比較」まで検索式に盛り込んだのはたった一人でした。その他の方々は「投与順序」の検索で頭がいっぱいになってしまったのでしょう。「比較」は忘れてしまわれたようでした。やはり基本に戻り、検索テーマをじっくり検討する習慣をつけたいものです。
検索方法では「比較」の英語表現はcompare, comparative以外にRCT, CCTも考慮すべきというアドバイスをいただきました。
今回の検索の山ともいうべき「投与順序」ですが、出題者の意図もこの検索式をどうするかにあったそうです。日本語検索では、「先行投与、投薬計画、投与スケジュール」などというイメージを膨らませ、関連用語を利用して検索した事例は大変参考になりました。
英語表現では、抗癌剤にfirst, order, sequence, follow, after, beforeを近接演算子で結び付ける検索があったのは良かったと思います。近接演算子を利用せず、単語をただ掛け算しただけでは非常にノイズの多い検索になります。
今回はテーマの出題者がお休みでしたので、代わりにコメントを書かせていただきました。出題者の意図はお聞きしましたが、出題者の本意とは違うコメントになっているようでしたらご勘弁ください。
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