OUGライフサイエンス分科会

☆☆ 今までの活動内容 ☆☆

2009年1月〜12月


第265回(2009年1月) 第266回(2009年2月) 第267回(2009年3月)

第268回(2009年4月) 第269回(2009年5月) 第270回 (2009年6月)

第271回(2009年7月) 第272回(2009年9月) 第273回(2009年10月)

第274回(2009年12月)


2010.2.5 更新
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第274回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 塚本 晶子

開催日時: 2009年12月17日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京区民センター
配布資料:「Ovid Medline 1950-Daily Update」、「OvidSPバージョンアップの変遷」、その他リーフレット等
参加人数:11名

内 容: 「OvidSP」
 
発表者:株式会社 ウォルターズ・クルワー・ヘルス・ジャパン
設楽真理子氏

OvidSPとは、Ovid Technologiesが提供するMEDLINEをWEB検索するためのプラットホームである。Ovidが提供するMEDLINEの変遷とOvidSPの概要、バージョンアップ情報などをご紹介いただいた。
  1. Advanced Ovid Search
    MeSH用語を自動参照できる検索モード。2単語以上入力した場合でも、自動的にフレーズ検索となるので、精度の高い結果が得られる。シソーラスへのMap機能は、on/off選択が可能で、チェックボックスを選択することにより、MeSHの選択やFocus(PubMedにおけるMajor Topic headings)の選択が視覚的にできる。

  2. Basic Search
    Natural Language Processingにより、文章のまま質問を入力することで検索が可能なモード。関連性の高さによって絞り込んだり、ソートでき、関連語を追加した幅広い検索が、ワン・クリックでおこなえるため、エンドユーザーにも簡単に検索がおこなうことができる。

  3. その他の機能
    Advanced、Basicいずれの検索モードでも、基本画面はSearch Boxひとつのシンプルな表示を基本としている。Limits、Historyなどの機能もデフォルトでは、折りたたまれているが、ワン・クリックで表示される。PubMedで設定されているLimitsよりもさらに幅広くOvid独自の項目が設定されている。

ライフサイエンス分科会の活動について:
  1. 「情報の科学と技術」 60巻5号にライフサイエンス分科会の活動紹介を投稿することが決定しました。これに伴い、メンバーに分科会へのコメントを寄せてもらい(1月18日締め切り)、次回1月の分科会で進捗確認をおこなうことになりました。
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第273回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 塚本 晶子

開催日時: 2009年10月22日(木) 14:00〜17:00
開催場所:文京区民センター
配布資料:「EMBASE.comのリニューアルについて」、「illumin8 PUTTING SOLUTIONS INTO CONTEXT」、その他リーフレット等
参加人数:10名

内 容: 「EMBASE.com」― 最近のエンハンスについて
     「illumin8(イルミネイト)」― 2009年4月リリースの新製品について
 
発表者:エルゼビア・ジャパン株式会社 田中早苗氏
中村健史氏
  1. EMBASE.com
    EMBASEとMEDLINEのレコードを統合し、重複除去済みのレコードとして検索可能な プラットフォーム「EMBASE.com」についてご紹介いただきました。
    • EMBASE.comの概要
    • EMBASE.comの利用方法
    • 今後の機能強化内容

  2. illumin8
    セマンティックテクノロジーの利用により、膨大な情報からイノベーションを加速するための解決策を見出すツールillumin8についてご紹介いただきました。
    • illumin8の概要
    • illumin8の利用方法
    • illumin8の活用事例

ライフサイエンス分科会の今後の運営について:
  1. 主査は鳥居薬品(株)西内史氏が就任予定。任期は2010年5月まで。

  2. 前回議事録で報告したとおり、主査は1年交代制でINFOSTAとの連絡など事務的なことを執り行う。企画、下記の運営は幹事が協力分担して行う。

  3. 幹事は5-6人体制で会の企画や運営を行う。

  4. 今後の分科会の運営は、さらに業務を簡素化し、役職者だけに負担がかからないように全員参加できるように改善していく。
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第272回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 塚本 晶子

開催日時: 2009年9月17日(木) 14:00〜17:00

開催場所: 国立保健医療科学院
配布資料: 「国立保健医療科学院図書館利用案内」、「国立保健医療科学院の研究情報(図書館)サービス」
参加人数: 11名

 

内 容:「国立保健医療科学院図書館の見学」
     「国立保健医療科学院の研究情報(図書館)サービス」
 
 
発表者:国立保健医療科学院 研究情報センター 泉 峰子氏
 磯野 威氏


・国立保健医療科学院事業概要
・厚生労働科学研究成果データベース
 システム概要
 公開までの流れ
 年間スケジュール
 利用画面
  研究分野一覧
  研究事業変遷
  検索トップおよび検索結果
  シソーラス
  管理画面
 システム変遷
 現行システムの課題


ライフサイエンス分科会の今後の運営について:

主査の立候補を募ったが今回もいなかったので、OUG理事の小河氏とINFOSTA事務局に報告相談することになった。
また分科会運営の労力軽減のため、今後以下のように改善していくことになった。

1.主査は年度ごとの1年交代にする。任期は5月〜翌年4月で、2−3月に次期担当者を決定する。

2.主査の職務は、INFOSTA事務局とのやりとりなどの事務的な事だけにとどめ極力負担のかからないようにする。

3.幹事を複数人(3人位)お願いして、年単位でスケジュールを立て、月当番制でその会の運営をする。

4.議事録は項目だけの記述として簡素化、あるいは年度報告だけにする。

5.会場の確保と開催案内をINFOSTA事務局にお願いする。




第271回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 戸本 堅固

開催日時: 2009年7月16日(木) 14:00〜17:00

開催場所: 社団法人 化学情報協会 4 階講習会室
配布資料: 「STN ライフサイエンス系ファイルの強化」冊子、「STN2009年8月リフレッシュセミナーのお知らせ」と「STN Express V8.4」のリーフレット
参加人数: 8名

 

内 容:「STN ライフサイエンス系ファイルの強化 2008 年 8 月〜現在までの変更・改善点を中心に発表。
 
発表者:(社)化学情報協会 邉 玲美氏

項目

   ライフサイエンス系ファイルの強化
     ・ MEDLINE ファイル
     ・ EMBASE ファイル
     ・ IMSPATENTS ファイル
     ・ PHIN ファイル

   配列データベースの強化
     ・ DGENE/USGENE/PCTGEN ファイル

   STN 全般の強化

   CAplus/CA ファイルの強化




ライフサイエンス次期主査について

ファイザー株式会社 石井恵子氏がライフサイエンス(LS)分科会の主査を退任することになり、次期主査の立候補を募った。
立候補者がいないため、主査決定は次回以降に持越しとなった。
今後、主査は任期1年間の交代制とし、主査とは別に幹事を決め持ち回りでLS分科会を運営することなどが提起された。
また、主査・副主査に負担がかかり過ぎないように業務分担の調整をする方向となった。




第270回 ライフサイエンス分科会
記入者:(独)科学技術振興機構(JST) 岩島 真理

開催日時: 2009年6月18日(木) 14:00〜17:00

開催場所: (独)科学技術振興機構(JST) 東京本部 地下1階 研修室
配布資料: 「JMEDPlusファイルの索引と検索」「サブヘディング名・コード一覧」「JMEDPlusに関する質問と回答」「JDream検索ガイド2008版」各種データベースリーフレット
参加人数: 25名

 

内 容:「JMEDPlusファイルの索引と検索」
 
1.JMEDPlusファイルの索引と検索
発表者:岩島 真理

(1)概要
JMEDPlus:国内医学系文献データベース。約500万件収録 (2009.6.17現在)。

(2)構成
総合科学技術文献データベースJSTPlusとの重複データ+JMEDPlus独自のデータ。

(3)索引
索引は7種類あり、キーワード索引はメインヘディングとサブヘディングからなる。
今回は資料に基づきサブヘディングの索引について解説。特にTU(治療利用)、DC(多剤併用)、EN(内因性)に着目。

(4)検索
「サブヘディングによる検索」、「主題語検索」、「EBM関連検索」、「(シソーラス)上位語による検索」、「近接演算子NOTAによる検索」、
通常の検索で見落としがちな点について解説。

(5)その他
NII-ELSへの全文リンクサービス開始(2009.6.21)について紹介。

 
2.「JMEDPlusに関する質問と回答
発表者:岩島、中村

事前にOUGライフサイエンス分科会より提出された質問・意見についての回答

 
3.質疑応答
発表者:岩島、中村

Q1:サブヘディングがついていないのは2006年以前のデータだけか。
A1:2006年以降のデータでもJSTPlusからの抽出データについてはついていない。またJMEDPlusだけに収録されるデータでも、索引者がサブヘディングの索引基準に該当しないと判断したものについては索引されていない。

Q2:(印刷形式で)ダウンロードすると、ダウンロードした検索結果に関係ない途中の検索式や、0件の検索式が出力されない。検索過程を把握したいのでそのセッションの全ての検索式を出力するようにして欲しい。
A2:現在のシステムは、検索結果に関わる検索式だけを表示する仕様になっている。全式の表示の要望がある旨はシステム担当者に伝える。

Q3:回答表示でハイライトの位置が正しくない。きちんと表示して欲しい。
A3:問題点として認識している。今後の検討課題としたい。

Q4:索引方針として「患者」などが索引された場合「ヒト」も索引する、としているが索引されていないものが多数ある。ヒトに関する文献を検索する時に、 「ヒト」だけでなく、「職種別従事者」や「人間」の下位語など、関連すると思われる全ての用語をいれないといけないのか。(補足資料あり)
A4:索引されていないデータについて2パターンある。(1)医学系以外の分野ではこの索引方針で索引していないため、医学系以外の雑誌に掲載された文献に関するデータについては「ヒト」が索引されていないものもある。(2)索引漏れ。(2)については作業者の指導を行っていきたい。

Q5:シソーラスの「職種別従事者」の下位語に「図書館員」があるのに「サーチャー」がないのは、データベース提供機関としてどうなのか。また、「超高齢者」が80歳以上というのは、現実に即していない。90歳以上にすべきでないか。
A5:今後の検討課題としたい。

Q6(JSTから):図表による検索希望というのはあるか。
A6:かなりある。引用文献として利用するのに図や表がのっているものが欲しい、という依頼は結構ある。データとして持っているのだから活用すべき。

Q7:「事例研究」はどういう場合に索引しているのか。看護や介護の「事例報告」に「症例報告」は索引するか。
A7:「事例研究」は看護や介護の「事例報告」に索引することが多い。ただし、「症例報告」と明確に切り分けていない。看護、介護の文献でも著者が「症例報告」と記載していれば「症例報告」を索引していることが多い。懸案事項の1つである。

Q8:副作用としてサブヘディングの"AE"が索引された場合、シソーラス用語の「副作用」も必ず索引されていると思っていたが索引されておらず、「副作用」で検索していて検索漏れがおきていて困った。
A8:"AE"は副作用だけでなく、手術や生物名にも索引でき、中毒などの事象に関しても索引する。副作用の場合には"AE"を索引するとともに「副作用」も索引する方針になっているが、人手作業のため漏れることがある。作業者の指導をしていきたい。副作用を検索する場合は「副作用」と"AE"の両方を利用していただきたい。

Q10:サブヘディングが1つのメインヘディングに対して9個というのはどういう根拠からか。
A10:システム的に対応できるという範囲。実際に9個索引されているものは少ない。9個というのはユーザーから見て多いか少ないか。
ReA10:9個は多いと思う。サブヘディングで限定する意味がない。

Q11:JMEDPlusとJAPICDOCの抄録や索引が違うというのはわかるが、同じ文献について二度出力するのは料金的にたまらない。せめて表示順を変えて同じものは上下に並べるなどして、選べるようにしてくれないか。今の表示では大変不便。
A11:今後の検討課題としたい。




第269回 ライフサイエンス分科会
記入者: 戸上 康弘

開催日時: 2009年5月21日(木) 14:00〜17:00

開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「リンク集リスト」
参加人数: 13名

 

内 容:「お役立ちホームページの情報交換」
 

  コメント提供者: 固武 龍雄、堀 恭子、石井 恵子、西内 史、石神 祥子

                                       土屋 恵子、北川 晶子、岩島 真理、戸上 康弘           

   今月は、調査や検索によく利用している無料のホームページ、サイトを持ち寄って、互いに紹介し内容を検討した。全115サイトのうち、発表者に主なサイトのコメントを記述いただいたので以下に分類別に記す。今回検討したサイトは、今後の分科会で再度カテゴリー分類作業をして選択したものをライフサイエンス分科会HPのリンク集の更新に反映する予定。

【辞書、事典】
  1. 「exite翻訳」: http://www.excite.co.jp/world/ 
     英、中、韓、仏、独、伊、西、葡の各国語の翻訳ができる。
  2. 「Google翻訳」: http://translate.google.co.jp/# 
     44ヶ国語の翻訳に対応。
  3. 「怒涛の翻訳例辞書」: http://trans.glova.jp/index.php 
     英語表記を探す時に便利。単語の同義・類義語を見つけられる。
  4. 「ライフサイエンス辞書プロジェクト」: http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/ja/index.html
    「Entrez」 のリンクをクリックしたときに表示される画面の中の「PubMed : biomedical literature citations...」 のリンクをクリックすると自動的に検索が実行される.
  5. 「ChemFinder」: http://chembiofinder.cambridgesoft.com/chembiofinder/SimpleSearch.aspx 
    一般的物性 (分子量や融点,沸点),名称,CAS 登録番号や分子構造から検索可能.
  6. 「日本化学物質辞書Web」: http://nikkajiweb.jst.go.jp/nikkaji_web/pages/top.html 
    薬名検索の検索式作成の際にCAS番号、薬名(治験番号など)を調べるのに便利。

【ジャーナル】
  1. 「BioMed Central」: http://www.biomedcentral.com/info/about/whatis_jp 
     生物医学系オープンアクセスジャーナル。無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が 主催。
  2. 「Chemistry Central」: http://www.chemistrycentral.com/ 
    化学分野系オープンアクセスジャーナル 無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が運営。
  3. 「Phys Math Central」: http://www.physmathcentral.com/ 
    物理学分野系オープンアクセスジャーナル 無料アクセスすることを目的とする独立系出版社が運営。
 4. 「Free Medical Journals」: http://www.freemedicaljournals.com/ 
    無料公開されている医学生命科学系雑誌サイト(公開期間限定を含む)
 5. 「PubMed Central (PMC)」: http://www.pubmedcentral.nih.gov/ 
     NLMが運営するオープンアクセスのデジタルアーカイブス(公開期間限定を含む)

【ガイドライン】
 1. 「NGC(National Guideline Clearinghouse)」: http://clinicaltrials.gov/ct/gui 
     米国以外のガイドラインも探せる。フルテキストへのリンク先はHTML、PDF、雑誌など。
     検索語のハイライト機能あり。句での検索は" "でくくる。
 2. 「循環器トライアルデータベース」: http://circ.ebm-library.jp/trial/index_top.html 
    米国等海外の循環器系(高血圧、心不全)のガイドラインの閲覧も可能。

【文献検索、相互リンクリソース】
 1. 「Cancer Literature in PubMed」: http://www.cancer.gov/search/cancer_literature/ 
    MEDLINEで部位がんの検索式を作成する際に参考にする。
 2. 「PrimateLit」:  http://primatelit.library.wisc.edu/
    霊長類の文献を収集している。実験動物を用いた有害事象や生理学の文献も検索できる。
 3. 「医療経済研究論文の検索」: http://www.ihep.jp/kensaku_main.html 
    医療経済文献を検索する際に、医中誌での検索式作成の参考にする。
 4. 「J-GLOBAL」: http://jglobal.jst.go.jp/ 
    JSTのデータベースを中心に、研究開発に有用な多数のデータベースを関連づけ、情報を提供している。

【臨床試験登録サイト】
<国内>
     近年、臨床試験登録サイトが整備され、臨床試験情報の登録が促進されている背景には、2004年9月、 ICMJE(医学雑誌編集者国際委員会)の共同声明(論文掲載には、公的な登録システムへの臨床試験の登録が必須)にある。ICMJEはWHO Primary Registry(PR)を投稿資格サイトとして声明を発表。
 1. 「JAPIC CTI」: http://www.clinicaltrials.jp/)
    WHO PR認定サイト。IFPMA, 国立保健医療科学院のポータルにも対応。
 2. 「UMIN-CTR」: http://www.umin.ac.jp/ctr/ 
 3. 「日本医師会臨床試験情報登録システム」: https://dbcentre3.jmacct.med.or.jp/jmactr/

<米国>
 1. 「Clinical Trial.gov(米国)」: http://clinicaltrials.gov/
    FDA Modernization Actに基づいて、NIHがFDAとともに開発したサイト。
2009年5月現在、登録数は 73,462 (167ヶ国)。「Study Results」タブに試験結果が掲載されている場合もある。2007年FDA改正法により結果公表が義務化。
<世界>
 1. 「IFPMA臨床試験ポータルサイト」: http://clinicaltrials.ifpma.org/index.php?id=4&L=1 
    国際製薬団体連合会(IFPMA)が運営する世界各国の臨床情報を集めたポータルサイト。日本語のTOPページ有り

【臨床試験結果収録サイト】
<国内>
 1. 「循環器トライアルデータベース」: http://circ.ebm-library.jp/trial/index_top.html 
<米国>
 1. 「Clinical Trial Results」: http://www.clinicaltrialresults.org/ 
 2.「Clinical Study Results.org」: http://www.clinicalstudyresults.org/

【安全性情報】
 1. 「Health Canada」: http://www.hc-sc.gc.ca/dhp-mps/medeff/databasdon/search-recherche-eng.php#1 
    カナダ保健省のサイト.公共機関からの安全性 (副作用) 情報を収集・公開している.
副作用検索ページでは,製品名や成分名から年齢・性別,Outcome などの条件も含めて検索できる.
 2. 「健康食品の安全性・有効性情報」: http://hfnet.nih.go.jp/                                                                                 (独)健康・栄養研究所提供の食品・健康食品・食品成分に関する情報、物資の性質、作用、安 全情報、健康被害など。参考文献も紹介されている。

【その他】
 1. 「抗菌薬インターネットブック」: http://www.antibiotic-books.jp/ 
     薬剤名、薬剤特性、菌名検索の3種類があり、現在使用されている主要なものが収録されている。
 2. 「JADA(日本アンチドーピング機構)」:  http://www.anti-doping.or.jp/index.html#SlideFrame_1
 3  「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン-文部科学省 平成18年12月27日
     http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/05/07051421.htm
 4. 「吉川医薬経済レポート」: http://www.medmk.com/mm/
    PHARMSKSのホームページ中にあり。世界の医薬分野の動きがわかる。登録しておけば発行の度に配信される。
 5. 「健康日本21 関連データ集」: http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/database/index.html
    厚生労働省諸統計のポータルサイトとして利用する。


第268回 ライフサイエンス分科会
記入者: 戸上 康弘

開催日時: 2009年4月16日(木) 14:00〜17:00

開催場所: ファイザー(株) 会議室
参加人数: 21名

 

内 容:「医中誌Webのバージョンアップ、今後のサービス展開について」
                                                                                    

NPO 医学中央雑誌刊行会 松田      真美 氏
黒沢      俊典 氏
佐久間 せつ子 氏


(1)医中誌Webのバージョンアップ−最近のリリース内容を中心に
    @ 電子ジャーナルへのリンク 7つの文献サービスwebシステム(CiNii, Crossref, J-STAGE, MedicalFinder,         MedicalOnline, PierOnline, PubMed)へのリンクを設定。全レコードの約2割に全文へのリンク。
今後のリンク設定は、JST提供の「journal@archive」(5-6月)や他の出版社、学会にも拡大して行く予定。機関リポジトリーへのアクセスは昨年10月から可能になった。
    A 機関ごとのOPACやリンクリゾルバーへのリンクができるようになった。(設定要)
  設定機関は増加傾向にある。
    B WebcatPlusへのリンク。WebCATで雑誌の大学図書館所蔵情報の確認が可能。
    C ダイレクトエクスポート機能: 検索結果の中から選択した文献レコード(書誌事項など)を一度に電子転送できるシステム
            ・ 大正製薬(株)と東京医大図書館の活用事例では、機関内の文献複写文献オーダーシステムと連動して検索結果から効率的に文献オーダーができる事例が紹介された。(詳細情報→ http://www.jamas.or.jp/about/news/news_vol6.html )
            ・ 文献管理ソフトの「RefWorks」、「EndNote」と「EndNote web」にも対応。
    D 医中誌LinkService 
         出版社提供のメタデータを医中誌で加工し、参考文献情報にPubMed、CrossRef等へのリンク情報を付加。出版社は、医中誌サーバから該当の参考文献情報を呼び出し、自サイト内で表示することが可能。また、医中誌Web内で参考文献情報を表示する機能も予定。
    E その他機能を追加、増強
            クリップボード機能(検索結果を一時的に保存する機能。操作を繰り返しても保存したいデータは遂次累積して保存できる。)、書誌確認画面、検索履歴の部分削除、筆頭著者名と最終著者名での検索、収載誌の発行と収録対象情報、ダウンロードデータへの検索式出力の改善、収載誌の詳細情報へのリンク、収載誌の詳細情報へのリンク、発行元検索、「メジャー統制語」検索(MEDLINEのMajor Descriptorと同様に主題検索ができる。検索結果で、シソーラス語の前に「*(アスタリスク)」が表示されている。2003年以降の付与。)検索速度の高速化。
    Q: 「メジャー」の定義:
      A: 論文中の重要なテーマについて索引している。
        ※ホームページの「索引マニュアル」の「主要キーワード編」より http://www.jamas.or.jp/user/database/manual.html#a-6
            1. 原則的に主題を表すキーワードを選択します。
            2. キーワード5つまで選択できます。
            3. データ収集、調査方法、研究デザイン、統計的分析方法などは、それが中心に述べられている時以外は選択しません。
            4. 地名、人名は選択しません。
    Q: シソーラス用語の付与数。
      A:  索引システムの変更により、2007年からシソーラス用語を20ケまで入れられるようにした。
    Q: チェックタグ「症例報告除く」の限定をして検索結果を見ると除外できない文献がある。上手く取り除く検索テクニックはないか?
      A :索引では、論文内容を確認して「症例報告」を付与している。論文の中に、「○○の例、症例」などと論文タイトルになっていても単なる症例報告の論文ではないものもあるが、そういう場合は付与していない。また看護学の雑誌の場合、「症例報告」を付与しない。このため単純に取り除ける検索方法はないので内容を見て取り除くのが望ましいましいのではないかと思われる。

(2)医中誌Webの今後のリリースについて
        具体的なサービス内容やスケジュールについては7月のユーザー会でリリース予定。現段階での構想などを話していただいた。
    @ 「医中誌webユーザー」への最適化
          「医学」データベースとしての特徴を高め、様々なユーザー層向けの最適化
    A  ユーザーインターフェースの改良
        「BASIC MODE」と「ADAVANCED MODE」の統合を検討。
    B  文献検索のサポート
        引用文献リンク、全文入手可能なものに絞り込む機能、サジェスション機能(例えばキーワードランキングを載せて検索語の選択を)
    Cパーソナライズ
        検索式の保存。SDIシステムの創設。
    D外部リソースとの連携強化
       従来の文献提供サービス単位だけではなく出版元との全文ダイレクトリンクを推進。

(3)医中誌ホームページでの新たな情報提供
         分かりやすいデザインに変更。RSS配信
   @ 「NLM PubMed最新情報」 野添先生の日本語訳で情報を照会→RSS登録すると便利
   A 「サービスFAQ」の充実
   B 「診療ガイドライン」 雑誌で発表されたガイドライン本文を公開。
   C 「収載誌検索」の創設
   D 索引マニュアルをホームページで公開。
   E 編集方針に関する案内。「撤回論文」の扱いなどを明示。
   F 収録対象誌の案内と収集協力依頼

(4)医中誌Web収録誌についてその収集と管理
         のべ5023誌を収録(但し、廃刊・休刊・改題を含む)。
    @ 収集方針と収集方法
        網羅的に収集。定期刊行物およびMookを対象。
    A 収録基準
        海外発行誌、翻訳誌などは不採択。
    B 登録手順 
          登録誌と不採択・保留誌に分ける。新登録が決まった場合、発行元に3年間のバックナンバー送付依頼と著者抄録の利用許諾の依頼をする。
    C 登録情報 
         雑誌毎に、誌名、ISSN、発行元、発行頻度、入手方法、収集開始と履歴などのデータを登録し管理している。

    D 収録誌管理とサービスの課題
         ・ 誌名が複数ある場合(たとえば、英文表記と日本語表記)は、「NACSIS Webcat」とNDLの表記を参考に登録誌名を決めている。
         ・ 略誌名も登録しているが、医中誌基準で作成したものと雑誌そのものの略誌名とが異なる場合がある。
         ・ 欠号情報、雑誌分類、雑誌の全論文採択か選択か、新規採択誌などの情報をホームページで掲載していきたい。
 





第267回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 原 千延
開催日時: 2009年3月19日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「薬事規制データベースIDRACの特徴」
参加人数: 12名

内 容:「薬事規制データベースIDRACの特徴」
  1. IDRACの特徴(機能および収録内容)
  2. 最近のホットトピックに纏わる調査
  3. 今後のリリース情報
発表者:Thomson Reuter社 稲田麻未氏

IDRACは網羅的に収集された世界各国の薬事規制情報を、ひとつのプラットフォームで検索することができるデータベースである。
収録対象となる項目は国や地域で異なるが、すべてのドキュメントには英語のタイトル、抄録、IDRACキーワードが付与されているため、英語圏以外の情報も英語での検索が可能である。その他、日本・中国・韓国・台湾に関しては、現地語と英語の両方で規制文書の全文が収録されており、様々な用途に利用可能である。
データは、オリジナルの法規文書とIDRACが作成した解説文書の2種類のドキュメントが収録されており、検索に不慣れな利用者でも簡単に利用できるよう、また規制の変遷などがわかるよう加工されている。(例:ドキュメントにはハイパーリンクが付いているため関連情報に素早くアクセスできる。最新版か否かを区別するスタンプが付いている。)
その他、ワークショップや諮問委員会のレポートなど、IDRACでしか入手できないコンテンツも豊富に揃っている。ドキュメントの探し方は4種類あり、階層構造を辿る方法、キーワードを辿る方法、シンプルサーチまたはアドバンストサーチで検索する方法がある。デモンストレーションでは実際に利用しながら、利用方法と実際のデータについての説明していただいた。

新たなサービスとしては、SOPのテンプレートが収録されたSOP LibraryやIDRACのドキュメントを情報共有し易いようカスタマイズできるIDRAC NOTESがリリースされた。今後も中東や東欧、南米などの収集対象国が追加される予定である。更にはGlobal Moduleという名の新サービスがリリース予定である。これは、60カ国以上の収録国全ての規制要件を比較できるサービスであり、既に問い合わせが数多く寄せられている。

IDRACのコンテンツ・機能の有用性は非常に高く評価されており、FDA・EMEA・PMDA等の規制当局でも採用されている。

ユーザーからのリクエストが収録データに優先的に反映される他、ヘルプデスクや無料ウェブセミナーなどの充実したサポートを行っている。



Q.料金はどれくらいか。
 A.対象とする国や地域やユーザー数、目的、利用頻度やユーザー(企業)の規模により見積もりを出すため明確な回答はできない。(製薬企業であれば数百〜数千万円。)

Q.英訳は機械翻訳か。
 A.機械翻訳ではなく、スタッフによって訳されている。ICHに即している。

Q.アドバンストサーチについて。(フレーズでの検索の可否、IDRACキーワードの探し方)
 A.単語を“”で囲めばフレーズ検索が可能。
 IDRACキーワードはKeyword Indexで探すことができ、“”で囲んでの使用を推奨。下位語も含んだ検索が可能。




第266回 ライフサイエンス分科会
記入者 越久村 浩司
開催日時: 2009年2月12日(木) 15:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「日本の新薬 説明用PPTスクリプト」、「iyakuSearch案内リーフレット」、「『iyakuSearch』各種データベースの紹介-JDM,RV 説明用PPTスクリプト」
参加人数: 21名

内 容:「iyakuSearchの各種データベースの紹介」
発表者: 越久村 浩司 氏
  1. iyakuSearch全般について
    • iyakuSearchに含まれるデータベースについての説明を行った。
    • JAPIC Daily Mail(JDM)サービス,Regulations View Web配信サービス(RV Web)の各データベース(DB)以外については,ユーザ登録不要で利用することが可能。
    • 各検索画面を示し説明を行った。

  2. その他
    • JAPICホームページの医薬品情報ナビの紹介を行った。役立つリンク,表示形式を紹介。

    発表者: 平林 洋介 氏
  3. 日本の新薬について
    • 冊子体も含め日本の新薬データベースを紹介した。
    • 日本の新薬は新薬承認審査報告書をまとめたデータベースである。
    • 情報源
      1. 医薬品医療機器総合機構
      2. 医薬品医療機器審査センター
      3. 日本薬剤師研修センター
    • 作成の背景
      1. 3カ所に分散していた新薬承認審査報告書を閲覧の簡便化,一元化を目的とした。
    • 冊子体について
      1. 1〜20巻については薬効別に編集した。
      2. 21巻以降は承認年月順に編集した。
      3. 訂正・修正箇所は前後が分かるような形で本文に盛り込んでいる。
    • 日本の新薬データベースについて
      1. 実際にデータベースで検索を行いながら紹介した。
        <検索項目>
        1. 医薬品名
        2. 承認年月日
        3. 申請区分
        4. 剤形
        5. 会社名
        6. 薬効分類名
        7. 効能・効果
        8. 使用上の注意
        9. 承認条件
        10. 特記事項
        11. 全文より
      2. 冊子体と同様に訂正・修正箇所は前後が分かるような形で本文に盛り込んでいる。

    発表者:津田 陽子 氏
  4. JDM DB,RV Webについて
    • JDMについて
      1. 2001年5月より開始したサービスである。
      2. JDM DBには2004年のデータから入っている。
      3. 外国における措置情報を収集する際の支援のためにスタート。
      4. 海外・国内合わせて約85サイトを毎日,更新を確認し,該当する情報を毎日(土日・祝日を除く)e-mailで提供するサービスである。e-mail送信直後にJDM DBに同じ情報が収載される。
      5. 記事の内容は英語タイトル,原文のURL,日本語タイトル,日本語概要などである。
      6. メール配信についてはメールアドレス数の制限はあるが,JDMDBについてはJDMサービスをご契約のJAPIC維持会員企業・機関に所属の方は無料である。
        <JDM DB検索項目>
        1. フリーワード検索
        2. 絞り込み機能
          1. JDM送信日
          2. 情報発信国
          3. 情報種別
    • RV Webについて
      1. FDAの規則や方針など米国における規制の流れを把握するために有用なサービス。
      2. 情報源
        1. 米国政府刊行物 「Federal Register(FR)」
        2. 採択対象機関
          FDA,HHS,NIH等の米国機関
      3. 提供日
        月1回(最終金曜日)提供。e-mailの送信とともに,RV DBに収載。
      4. 内容
        RV DB:日本語記事タイトル,日本語記事概要,FR原文へのリンク,全文PDF
        e-mail:ヘッドライン,日本語記事タイトル(タイトルからRV DBの日本語概要へリンク),全文PDFへのリンク
      5. RV DBでは発行号・日本語タイトル・記事概要の全文検索が可能。
      6. 最新号,バックナンバーの巻毎の閲覧も可能

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    第265回 ライフサイエンス分科会

記入者 株式会社サンメディア 堀  恭子
土屋 恵子
塩野義製薬株式会社 高力 一郎
開催日時: 2009年1月15日(木) 14:00〜17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 各参加者の検索演題の解答
参加人数: 12名

 
内 容:「検索演習」
  1. 腎機能障害者へのアセトアミノフェン投与(国内・海外)
    株式会社サンメディア 堀  恭子


    【演題の背景】
    アセトアミノフェンの副作用としての腎障害・腎不全が多い。どのようにしたら、テーマに合致する文献をリストアップできるか知りたい。

    【使用データベース】
    医中誌Web、JMEDPlus、iyaku-Search、PubMed、MEDLINE

    【検索方針】
    「アセトアミノフェン」と「腎障害、腎機能障害、腎機能低下、腎不全、血液透析、透析」とを掛け合わせ、その中からテーマに合致した文献に限定する。

    【結果】

    • サブヘディングを用いて限定するという試みがあった。 (1)アセトアミノフェンとサブヘディング「有害作用」の組み合わせを除く (2)アセトアミノフェンとサブヘディング「治療利用」の組み合わせに限定 (3)腎臓疾患とサブヘディング「合併症」の組み合わせに限定
    • 海外データベースでは、上記(1)の方法で限定し、医薬品名と腎障害関連のキーワードをタイトルに限定する方法が有効と思えた。ただし、除かれた集合の中に該当文献が含まれている可能性も考えられた。
    • 国内データベースでは、タイトルを目視して、テーマに近い文献をリストアップしていく方法がいいように思われた。
    • 国内文献をレビューした結果、「アセトアミノフェンは、適正使用情報では、腎疾患患者への禁忌薬物となっているが、腎臓病患者の鎮痛薬として積極的に選択されるべき」という観点から調査・研究を行っている機関があることがわかった。
    • 適正使用外の情報提供についても、意見交換があった。


  2. 感染性心内膜炎が大動脈弁より僧帽弁に多い理由(国内・海外)
    株式会社サンメディア 土屋 恵子 氏

    【演題の背景】
    「理由」のような漠然とした概念はキーワードにならない。「理由」らしき内容が書いてあるのを目で見て選ぶしかないのではないか。

    【使用データベース】
    JMEDPlus、医中誌WEB、EMBAS、MEDLINE

    【検索方針】
    「理由」に限定する前に、まず、「感染性(細菌性)心内膜炎」が「大動脈弁」、「僧帽弁」で「多い・少ない・比較」できるものから探していく。

    【結論】

    • どのツールも「感染性(細菌性)心内膜炎」、「大動脈弁」、「僧帽弁」をかけ合わせて検索を行った。その後タイトルに限定したり、サブヘディングで絞り込みを行った。
    • JMEDPlusでは抄録を読んでもヒットしなかった。医中誌WEBでは抄録中に統計的な表記が見つけられたが、理由までは分からなかった。
    • サブヘディングで「病因・統計・疫学」を使う検索例があった。タイトル・抄録では判別できなくてもサブヘディングで見当をつけることも可能であろう。
    • 海外に関しては、INCIDENCE(罹患率)のMeSHタームとサブヘディングの「ET」、「EP」を使って検索を行った例と、フリータームで検索を行った例があった。いずれも理由までは分からなかったが、テーマが「多い・少ないなどの比較」であったため、まず心内膜炎のキーワードを病因、疫学、統計(SN)のサブヘディングで絞るという手法がベストであると思われた。
    • 検索前のWEB調査でガイドラインを探して、キーワードや参考文献を見つけていくのも有効であると思われた。なお、感染性心内膜炎のガイドラインでは、大動脈弁・僧帽弁のどちらに多いとはいえないという記載があった。
    • 「感染性心内膜炎の病理」に関する文献の本文に、感染性心内膜炎の発症頻度の高い部位とその理由について記述しているものがあった。文献データベースに収録されているタイトル・抄録だけでは該当文献を見つけ出すことが困難なケースと考えられる。


  3. ヘリコバクターピロリと胃がんの関連について除菌療法が有効・無効とされている文献(国内のみ)
    株式会社サンメディア 土屋 恵子 氏


    【検索のポイント】
    有効例と無効例を分けて出すこと。

    【使用データベース】
    医中誌WEB、JMEDPlus、JST、JST7580

    【検索方法】
    ヘリコバクターピロリ、胃癌、除菌、有効、無効をかけ合わせて検索を行った。

    【結論】

    • テーマが漠然としていたため、色々な解釈ができる演題であった。ヘリコバクターピロリに対する除菌による胃癌の予防というテーマであれば、「予防」というキーワードで限定することも考えられる。
    • キーワードのかけ合わせを行うと、「胃癌」以外に、「胃MALTリンパ腫」でもたくさんヒットした。「胃MALTリンパ腫」を除くべきかどうかは、依頼者に確認をしてみないとわからない。
    • 有効例はわりと見つけやすいのだが、「有効」とタイトル限定しても、除菌が有効なのではなく、放射線療法が有効であったものがあり、有効の意味が違うものも含まれていた。
    • 無効例に関してはJMEDでは「胃癌」と「無効」でタイトル限定してもヒットしなかった(シソーラスでは胃腫瘍とある)。医中誌WEBでは「胃癌」、「無効」とタイトルにあるものが見つかった。データベース間でヒットする内容がだいぶ違うことがわかった。納得がいかない場合は一通り検索してみるといい。
    • また、「無効」という表現が含まれていないが、除菌が無効で胃癌が発癌したという文献もあった。「無効」という表現以外でも除菌無効例の文献を探してみることもできたかもしれない。


  4. 抗癌剤 「5FU」と「CDDP」で投与順序により効果を比較した文献(国内・海外)
    塩野義製薬株式会社 高力 一郎 氏

    出題者が突然ご欠席でしたので、代わりにコメントを書かせていただきます。

    多くの商用データベースがシソーラスを持ち、サブヘディング、近接演算子が利用できるのに、それを活用せずWordとWordを掛け算して結果を目で見て確認するという検索方式がこのOUGでも主流になりつつあるのはとても残念です。サーチャーの勉強会なのですから、多少マニアックになってもシソーラス、サブヘディング、近接演算子を利用して複雑な検索ストラテジーを検討する会にしたいものです。それでも見つからない時には、しかたがないので、WordとWordを掛け算になりますが、あくまでもそれは最後の手段にしたいものです。

    さて、今回のテーマは「抗癌剤の投与順序により効果を比較した文献」なのですが、「比較」まで検索式に盛り込んだのはたった一人でした。その他の方々は「投与順序」の検索で頭がいっぱいになってしまったのでしょう。「比較」は忘れてしまわれたようでした。やはり基本に戻り、検索テーマをじっくり検討する習慣をつけたいものです。

    検索方法では「比較」の英語表現はcompare, comparative以外にRCT, CCTも考慮すべきというアドバイスをいただきました。

    今回の検索の山ともいうべき「投与順序」ですが、出題者の意図もこの検索式をどうするかにあったそうです。日本語検索では、「先行投与、投薬計画、投与スケジュール」などというイメージを膨らませ、関連用語を利用して検索した事例は大変参考になりました。

    英語表現では、抗癌剤にfirst, order, sequence, follow, after, beforeを近接演算子で結び付ける検索があったのは良かったと思います。近接演算子を利用せず、単語をただ掛け算しただけでは非常にノイズの多い検索になります。

    今回はテーマの出題者がお休みでしたので、代わりにコメントを書かせていただきました。出題者の意図はお聞きしましたが、出題者の本意とは違うコメントになっているようでしたらご勘弁ください。



招聘した各ベンダーのサイトは、 「ライフサイエンス リンク集」をご覧ください。

OUGライフサイエンス部会への要望は、 こちらにメールください。


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