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目次前回 < > 次回 第 280 回化学分科会開催報告
日時 2006 年 9 月 12 日 (火) 14:00-16:30
場所 (社) 情報科学技術協会 会議室

配布資料

  1. オープンアクセスと機関リポジトリ (PowerPoint)
  2. メンバー検索例

[テーマ] 機関リポジトリと無料データベース

(1) 機関リポジトリとは

 機関リポジトリはどういうものか、どのような仕組みになっているかを愛知大学の時実氏に解説して頂いた。リポジトリには、セルフアーカイブ、分野別リポジトリ、大学・研究機関リポジトリ、研究助成機関リポジトリがある。研究助成機関である NIH は助成研究成果論文の最終原稿を研究者から提出させ、PubMed Central で公開してきたが、研究者の協力が少ないので、今後義務化することを検討している。

 日本では大学でのリポジトリが始められているが、数はまだ少ない。仕組みとしては、研究者がメタデータを入力し、論文本文をアップロードするもので、外部の検索サイトは、OAI-PMH プロトコルに従ってメタデータを収集して検索可能とすることが出来る。研究者の協力を得ること、運用の労力・経費がリポジトリの問題点として挙げられる。

(2) 機関リポジトリと無料データベースの検索比較

 機関リポジトリにデポジットされている文献を検索できるサイトとして OAIster や JuNiiがあり、Google Scholar ,CiNiiなどの検索結果と比較を行った。

 日本人の著者名検索、キーワード検索の結果はいずれも Google Scholar の件数が最も多く、まだ機関リポジトリに登載されている論文数は少ないと思われる。Google Scholar のヒット中のリポジトリの割合は少ないようだった。なお 3 システムとも日本語での検索が可能であった。